ニフティ、14年3月期の売上高は1割減…ISP事業の不振続く 15年3月期も減収見通し

インターネットプロバイダのニフティ<3828>は4月24日、2014年3月期の連結決算を発表した。売上高は前の期比10%減の715億円、営業利益は17%減の46億円、経常利益は14%減の45億円と、減収減益となった。WEBサービス事業は増収増益だが、ISP(インターネットサービスプロバイダ)事業の不振が続いた。

純利益は5割増の26億円だった。前年度に計上した事業用資産の減損損失がなくなったため、大幅な増益となった。
 

 

以下、事業別の概要となる。

ISP事業:売上高は15%減の529億円、営業利益は21%減の52億円と大幅な減収減益となった。ブロードバンド接続会員数の減少に加え、これまでのキャリア回線料金とISP料金をパックにした商品から、ISP料金のみの商品である「@nifty光ライフ with フレッツ」に会員がシフトしたため。

2014年3月末のCATVを含むブロードバンド接続会員数は10万人減の147万人。内訳は、モバイルブロードバンド接続サービスの会員数は1万人増の10万人、FTTH接続サービスは5万人減の106万人、ADSL接続会員数は5万人減の19万人だった。


Webサービス事業:売上高は7%増の142億円、営業利益は86%増の12億円と増収増益。マーケットプレイス、アプリ、ネット通販などを手掛ける。利益面では前期に計上したソフトウェア資産の減損損失がなくなったため、大幅な増益となった。ゲームアプリ『ハローキティ ワールド』は、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの『パズル&ドラゴンズ』とコラボレーションしたことの効果などもあり、ダウンロード数は280万を超えたという。

クラウド事業:「ニフティクラウド」が税調し、売上高は18%増の42億円。営業利益は新規事業「スマートサーブ」の先行投資費用があったことから11%減の6.7億円と、増収減益だった。


なお、2015年3月期のニフティ全体の売上高は2%減の700億円、営業利益は微増の47億円を見込んでいる。引き続き、減収が続くとの予想だ。