GPモバイルが「プレイネクストジャパン」に商号変更…源流の「ゲームポット」の歴史を振り返る

ジーピー・モバイル(GPモバイル)は2014年7月1日をもって、商号(社名)を「プレイネクストジャパン(PlayNext Japan Inc.)」に変更することを発表した(関連記事)。同社の源流となったゲームポット(現GMOゲームポット)の名残でもある「ジーピー(GP)」の2文字を含んだ社名から、新たな社名に変わる。

GPモバイルと、その親会社であるAGGP、その源流となったゲームポットの歴史はやや複雑だ。少々分かりにくいかもしれないが、下記のような系譜図を作成した。GPモバイル社への理解や、歴史の整理の一助となれば幸いだ。



この図を簡単に解説したい。ゲームポットと米国のAeria Games & Entertainment(米アエリア・ゲームズ)という、アエリア<3758>を起源として生まれた2社が、紆余曲折を経てAGGPホールディングスとしてひとつのグループに集結した、というのが大きな流れだ。

米アエリア・ゲームズは、アエリアやLan Hoang氏の共同出資会社として生まれた。欧米、中南米に拠点を持ち、欧米最大級のPCオンラインゲーム運営会社となった。スマートフォン向けゲームポータルサイト「Aeria Mobile」も運営している。

日本における『スカッとゴルフ パンヤ』の運営で知られたゲームポットも、アエリアと韓国企業の出資で誕生。2003年にアエリアが100%子会社化したのち、05年に札幌証券取引所に上場、08年には株式公開買付(TOB)でソニー傘下のソネットの完全子会社となった。

このゲームポットと米アエリア・ゲームズが2012年に経営統合し、持ち株会社として成立したのがAGGPホールディングスとなる。2013年後半から、AGGPグループはモバイルゲームに特化した体制への事業再編を進めた。ゲームポットのモバイルゲーム部門をGPモバイルとして分割し、PCゲーム事業を残したゲームポットをGMOインターネット<9449>に売却。今年3月、欧州企業に米アエリア・ゲームズのPCゲーム事業を売却すると決めた(関連記事)。

現在、AGGPは100%子会社として、モバイルゲーム開発会社のジーピー・モバイル(GPモバイル)、米アエリア・ゲームズ、韓国のGAMEPOT KOREA(ゲームポットコリア)を抱えているが、このたび、グループ内のブランド名称を「PlayNext」として統一していく方針だ。


なお、Social Game Infoは今年3月、AGGPのCEO(最高経営責任者)であるLan Hoang氏に、グループ再編の狙いについてインタビューを実施した。PlayNextグループをより深く理解したい方は、こちらも参照してもらいたい(関連記事)。
株式会社アエリア
http://www.aeria.jp/

会社情報

会社名
株式会社アエリア
設立
2002年10月
代表者
代表取締役会長 長嶋 貴之/代表取締役社長 小林 祐介
決算期
12月
直近業績
売上高226億7100万円、営業利益4億7300万円、経常利益7億5200万円、最終利益4億8000万円(2023年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3758
企業データを見る
GMO GP株式会社

会社情報

会社名
GMO GP株式会社
設立
2010年10月
代表者
代表取締役 安田 暁史
企業データを見る