【ゲーム株概況(7/22)】オルトプラス、コロプラ、KLabが一時S高…通期利益「0億円」に下方修正のenishが13％安

７月22日の東京株式市場では全体相場の上昇を背景にゲーム株が総じて上昇。とりわけ好材料の出た銘柄の上昇は際立った。オルトプラス<3672>、KLab<3656>、コロプラ<3656>の3社が取引制限値幅の上限（ストップ高）まで買われる場面があるなど、ゲーム株への買いが活況だった。

オルトプラスは午前の取引終了にかけて急速に買われた。午後も買いが殺到し、取引終了にかけて値が付かない展開。終値はストップ高にあたる前週末比300円（24％）高の1551円だった。

同社が午前中、バンダイナムコゲームスがMobageで提供する男性アイドル育成カードゲーム『アイドルマスター SideM』の運営・開発を開始したと発表（関連記事）したことが買い材料。同じアイドルマスターシリーズのソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』がMobageの総合ランキングでトップ3常連の人気タイトルとあって、本作の運営を担当することで収益に寄与するとの期待感が高まった。

コロプラも買われ、終値は15.5％高の3180円だった。こちらは先週リリースしたばかりの新作モバイルゲーム『白猫プロジェクト』が、Google Playのゲーム売上ランキングで早くもトップ15に入るなど（関連記事）、好調な滑り出しを見せていることが材料。一時はストップ高にあたる3255円まで上げた。

KLabはとりわけ目立った材料は見えなかったが、終値は18％高。新株予約権の行使に関する思惑が買い材料になったとの見方があった。KLab、本日の取引終了後、第9～11回までの新株予約権の行使が全て完了したことを発表した（関連記事）。

カプコン<9697>も取引終了にかけて買われ、終値は5％高。午後、アジア地域でスマートフォン/PC向け新作7タイトルを順次配信していくと発表し、海外展開への期待感が浮上した。

ゲーム株軒並み高の展開だったが、逆行したのがenish<3667>。終値は13％安と大きく下げ、一時は1221円と今年の最安値をつけた。前週末、2014年12月期通期の業績予想を下方修正し、営業利益を13.5億円からゼロ億円に引き下げたことが売りを誘った（関連記事）。既存タイトルの売上高が想定以上に落ち込むなか、新作が遅延し、売上高が予想を下回ったという。


以下、22日の主なゲーム株の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
オルトプラス	3672	1551	300	23.98%
ＫＬａｂ	3656	1730	269	18.41%
コロプラ	3668	3180	427	15.51%
ブロッコリー	2706	1231	105	9.33%
ドリコム	3793	2480	161	6.94%
マーベラス	7844	1416	91	6.87%
カプコン	9697	1894	93	5.16%
サイバーエージェント	4751	4260	200	4.93%
アエリア	3758	1539	70	4.77%
任天堂	7974	12925	430	3.44%
ボルテージ	3639	1400	41	3.02%
グリー	3632	835	24	2.96%
クルーズ	2138	3825	95	2.55%
セガサミーＨＤ	6460	2016	44	2.23%
バンダイナムコＨＤ	7832	2429	52	2.19%
アクセルマーク	3624	1325	27	2.08%
コーエーテクモＨＤ	3635	1423	28	2.01%
コナミ	9766	2353	46	1.99%
ネクソン	3659	947	18	1.94%
エイチーム	3662	6910	100	1.47%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	2147	28	1.32%
日本ファルコム	3723	980	12	1.24%
ガンホー	3765	625	6	0.97%
ケイブ	3760	1761	11	0.63%
モブキャスト	3664	802	2	0.25%
ミクシィ	2121	3910	-25	-0.64%
日本一ソフトウェア	3851	693	-7	-1.00%
ディー・エヌ・エー	2432	1291	-28	-2.12%
ガーラ	4777	193	-6	-3.02%
ｅｎｉｓｈ	3667	1370	-201	-12.79%