クラウドファンディングで注目された『アイドルリコレクション』ってどんなゲーム? ゲームシステムは「放置×育成×ライトノベル」 上田麗奈さんの熱演も魅力

クリエイティブフォースのアイドル育成ゲーム『アイドルリコレクション』は、インディーズゲームながら新しい試みで注目を集めている。昨年12月よりゲームの主題歌制作のクラウドファンディングを行い、当初目標(60万円)の3倍以上となる200万円近い資金調達に成功したのだ(現在も募集中)。特に1万8000円のプレミアムプランは満口になってしまうほどの人気で、10万円の「超プレミアムコース」も3口募集のうち2口も応募があった。そもそも『アイドルリコレクション』とはどういうゲームなのか。今回、あらためて本作の概要を紹介しておこう。

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本作は、零細芸能プロダクションの新人マネージャーとなって、「伝説のアイドル」に憧れる少女「相澤春菜」を育てるアイドル育成ゲームで、昨年10月にリリースされた。放置ゲームと育成ゲーム、ライトノベルを組み合わせたゲームで、ライブ活動などでアイドルの育成を行いつつ、ヒロインが伝説のアイドルを目指して成長していく様子を描いたストーリーが楽しめる。



■豪華キャスト・クリエイターが集結

まず、本作の特徴は、カジュアルゲームながら、豪華クリエイター・キャストを起用している点が特徴だ。まず、ヒロインである相澤春菜役には、人気アニメ「てさぐれ!部活もの あんこーる」や「ハナヤマタ」に出演した人気声優の上田 麗奈さんが担当している。また「カードファイト!! ヴァンガード、Duo ドリームアイドル サナ」カードイラストなどを手掛ける「あるるる。」氏がキャラクターデザインを担当し、イラストレーター「ショボン」氏がSDキャラクターとライトノベルパートのイラストを担当した。集英社 第10回スーパーダッシュ小説新人賞特別賞受賞のライトノベル作家・葉巡 明治氏がシナリオを執筆した。



■ゲーム概要

ゲームは大きく「ライブ」「ショップ」「ストーリー」で構成される。ゲームの流れとしては、「ライブ」や「ショップ」を繰り返してアイドルレベルの向上と活動資金を稼ぎつつ、「ストーリー」を進めていく、という流れになるだろう。


(1)ライブ…アイドルを育成

ライブでは、相澤春菜が様々な場所で「ライブ」を行い、アイドルとしてレベルアップを図っていくことになる。遊び方は非常にシンプルで、ライブ中、観客から出たハートをスワイプ操作で集めていくだけ。ハートゲージが満タンになるとレベルアップする。一定量ハートを集めると休憩時間となり、数分間、待つ必要がある。また左上に表示されるフィーバーと書かれた星をタッチすると、10秒間のフィーバーモードとなり、より多くのハートが集められる。

 
【観客の上に出現したハートをスワイプして集める】


ライブのステージは、開始時は、観客の少ない「路上」のみとなる。レベルの条件を満たしかつ「コイン」を使うことで、「公園」や「アニメショップ」、「ライブハウス」など観客の多いステージでライブを行うことが可能になる。観客が多くなれば、より多くのハートが獲得できるため、より早く成長できることになる。

またアイドル育成ゲームでお約束ともいえる着せ替え要素もある。ゲーム開始時は「私服」のみだが、所定の条件をクリアすれば、「セーラー服」や「ライブTシャツ」などに着せ替えることもできる。着せ替えをすると、見た目が変わるだけでなく、「ポジティブポイント」(下画像の白枠)が向上し、より早く成長できる。

 
【着せ替えをすると白枠の数字が上がっている】



(2)ショップ…活動資金を稼ぐ

「ショップ」は、相澤春菜のオリジナルグッズを販売し、活動資金として「コイン」を稼いでいく。いわゆる放置ゲーで、販売するアイテムを決定したら、一定時間経過するとアイテムを入荷・販売してくれる。ここで稼いだ「コイン」は、ライブで使うステージや衣装に充てたり、ストーリーを読み進めるのに使うことができる。またコインを使って、グッズのアンロックが解除し、より高価なグッズを販売することも可能になる。

 



(3)ストーリー…メインコンテンツ 上田麗奈さんの演技は注目

ここまではよくあるカジュアルゲームなのだが、メインコンテンツである「ストーリー」が本作ならではの特徴といえる。ストーリーでは、芸能事務所の新人マネージャーとなった主人公と相澤春菜がトップアイドルを目指す物語が展開される。これを最後まで読み進めることがゲームの目的となる。相澤春菜に触れて周囲が変わっていく様子や、相澤春菜自身の成長がしっかり描かれている。上田さんのボイスとともに、「あるるる。」氏のキャラグラフィック、ショボン氏の挿絵で彩られるアイドルストーリーが楽しめる。

ここでの最大の魅力は、ストーリーを盛り上げる相澤春菜役の上田さんの演技だろう。上田さんは、ひたむきに頑張る姿を元気にかわいらしく、そして喜怒哀楽を含めて感情の動きを繊細に演じている。そして、ゲーム開始時、無料で遊べるカジュアルゲームでこれだけのボリュームと、力の入った演技が聞けるとは思わなかったので驚いた次第だ。上田さんの演技を聞きたくなり、ストーリーを読み進めたくなる。開発元のクリエイティブフォースが主題歌を作るクラウドファンディングを企画したのは「さもありなん」と感じたものだった。

なお、ストーリーは、小説一冊分相当のボリュームとなっているとのこと。ストーリーを読み進める場合、レベルの条件とクリアするとともに、物販などで獲得した「コイン」を使う必要がある。

 



(4)チャレンジモード

「チャレンジモード」では、解説番組や秘境調査、海釣りの特番などの出演の営業を行うことができる。おおむね50%~60%の確率で成功する案件ばかりだが、体感としては50%以下のようにも感じるが…。運良く成功すると「前向きポイント」が上昇するだけでなく、ハートやコインが入手できる。逆に営業に失敗すると、ハートが0に戻ってしまうので注意が必要だ。ただし、ハートが0になるといっても、レベルが下がるわけではないので安心してほしい。

 
【営業案件と結果。失敗してしまった。】



(5)課金要素…使わなくても十分遊べる

有料アイテムも販売しているが、購入しなくてもゲームを進められる。ライブの休憩時間を0にする「ドリンク」、「フィーバーモード」の回復時間を0にする「おかし」、そしてゲーム内通貨「コイン」といった消費アイテムを販売している。これ以外には、一度購入すると持続的に効果を発揮するアイテムとして、ライブの休憩時間が半分になる「サイリウム」や、「ポジティブポイント」が2倍になる「うちわ」、そして、ステージやコスチュームなどの開放に必要なコインとレベルが半分になる「ファンクラブ入会」を販売している。

 



なお、クリエイティブフォースは、昨年末、資金調達を行ったが、その使途については、新作アイドルゲームアプリの開発に充てるそうだ。『アイドルリコレクション』は「Season1」で、今後、「Season2」として新作が出てくるのだろうか。こちらの動きも注目である。

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■『アイドルリコレクション』

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設立
2014年3月
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宮脇 元康
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