バンダイナムコHD、2018年3月期に売上高6000億円、営業益600億円を目指す中期経営計画を発表

バンダイナムコホールディングス<7832>は、この日(2月12日)、2018年3月期に、売上高6000億円(15年3月期予想比15.4%増)、営業利益600億円(同20.0%増)、ROE10%を目指す新中期経営計画を明らかにした。これに伴い、事業会社の集合体であるSBU(Strategic Business Unit 戦略ビジネスユニット)の変更も行う。先に発表されたバンダイナムコゲームスの社名変更はこうした戦略の一環と位置づけられるようだ。

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重点戦略としては、事業戦略として「IP軸戦略の進化」、エリア戦略として「グローバル市場での成長」を掲げている。IP軸戦略については、IP創出力の強化とともに、ライブイベントなどプロダクションビジネスの拡大、ライブビューイング、海外展開などにも注力する。

「グローバル市場での成長」は、今後も市場の成長が見込まれるアジアで地域特性に応じたきめ細かい事業戦略を推進し積極的な事業拡大を図る。ゲームは、中国における PC 向けオンラインゲームやスマートフォン向けアプリゲームなどのネットワークコンテンツ事業を強化する考え。アジア地域での売上高を現在の約2倍となる600億円を目指す。

また、欧米展開も再始動する。日本が主体となり開発を行い、欧米の拠点は、販売機能に特化する組織体制に変更するという。ゲームに関しては、スマートフォン向けアプリゲーム、PC向けオンラインゲームなどネットワークコンテンツの本格展開に着手する予定だ。



■来期より組織体制も変更

中期経営計画の刷新に伴い、戦略の推進を支える組織体制も変更する。同社では、事業会社の集合体であるSBU(Strategic Business Unit 戦略ビジネスユニット)を中心に事業戦略を推進しているが、目標達成のため、来期よりSBU の分類や構成会社を以下のような形に変更するとのこと。

<現 SBU 体制>
・トイホビーSBU(主幹会社:バンダイ)
・コンテンツ SBU(主幹会社:バンダイナムコゲームス)
・アミューズメント施設 SBU(主幹会社:ナムコ)

<新 SBU 体制>
・トイホビーSBU(主幹会社:㈱バンダイ)
・ネットワークエンターテインメント SBU(主幹会社:バンダイナムコエンターテインメント)
・映像音楽プロデュース SBU(主幹会社:バンダイビジュアル

ネットワークエンターテインメント SBU では、従来のゲームビジネスの枠を超え、ネットワークとエンターテインメントを融合した新たな事業展開を目指す。アミューズメント施設ビジネスも加わり、バリューチェーンの整備により一体となった事業展開を行うほか、リアルな場とデジタルの融合による新たな事業創出を目指す。

また、トイホビーSBU では玩具などを中心に、「IP 軸戦略」の強化とグローバル市場での成長に取り組む。映像音楽プロデュース SBU は、「IP 軸戦略」の核となる IP の創出・育成と、新たな出口に向けた展開を強化するという。
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
https://www.bandainamcoent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
設立
1955年6月
代表者
代表取締役社長 宇田川 南欧
決算期
3月
直近業績
売上高2896億5700万円、営業利益442億3600万円、経常利益489億5100万円、最終利益352億5600万円(2023年3月期)
企業データを見る
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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