アクロディア、15年8月期は売上高52%減、営業赤字は3.8億円→8.6億円と大幅に拡大 不振の韓国事業から撤退

アクロディア<3823>は、10月15日、2015年8月期の連結決算を発表、売上高15億1400万円(前々期比52.8%減)、営業損益8億6600万円の赤字(前々期3億8700万円の赤字)、経常損益8億7700万円の赤字(同3億8600万円の赤字)、当期純損益7億4800万円の赤字(同4億3000万円の赤字)となった。
 

2014年8月期には連結業績数値に寄与していたEC事業を行うAMSが連結対象から除外されたことに加え、韓国市場では子会社Acrodea Korea, Inc.及びGimme Corporationにおいて、ソーシャルゲームなどのコンテンツサービスや、韓国SNSプラットフォームのサービスの新たな展開により業績改善を目指しが、ゲーム等の課金施策の不調やSNSサービスの本格展開に向けた調整に時間を要し顧客獲得施策に遅延が生じ、業績への寄与が計画を下回った。

こうした状況に対し、グループでの事業成長の達成が困難な見通しであり、財政状況に与える影響などを勘案した結果、2015年8月31日に保有する韓国子会社の全株式を譲渡し、韓国事業から撤退した。

また、利益面については、売上高の減少の影響に加え、関係会社株式売却益1億4400万円を特別利益として、投資有価証券評価損1900万円及び減損損失7900万円を特別損失として計上している。

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そのような状況下で、同社はスマートフォン向けのコンテンツサービスとソリューションの提供を推進。ソリューション事業におけるコンテンツサービスの分野においては、ゲーム・アプリ市場の成長を背景に、スマートフォン向けのソーシャルゲームやアプリなどを提供し、顧客獲得及びマネタイズ施策の強化を図った。

国内では、『サッカー日本代表』シリーズや『野球しようよ♪ガールズスタジアム』をはじめとした既存のスポーツ関連ゲームをマルチプラットフォーム展開し、安定的な収益を確保するとともに、複数の新規ゲームの投入を行った。新たなゲームとして、対戦パズルRPG『対戦パズルバトルブレイブ』を2015年2月から配信開始し、人気アニメ「FAIRY TAIL」とのコラボイベントを開催するなど、さらなる市場獲得を図っている。さらに、2015年5月から、なでしこジャパンオフィシャルライセンスによる初のソーシャルゲームアプリとして、『なでサカ~なでしこジャパンでサッカー世界一!』を配信開始し、配信1ヶ月後にはGoogle PlayとiOSユーザー合わせて10万人の累計登録者数を獲得し、堅調に推移している。

また、2014年11月からGoogle Play、App Store、Amazon Androidアプリストアで配信している、幼児・子ども向け知育アプリ「デジタルコペル」については、定期購読コースの導入に加え、新たな取り組みとして平成27年6月から静岡県焼津市のふるさと納税お礼品として提供を開始した。

さらに今後の中長期的な成長戦略として新たなソリューションの展開に向け取り組んでおり、スマートフォンアプリを提供する際に必要とされるバックエンド関連市場の拡大を見込み、2014年1月に米国Backendless Corporationと業務提携を実施。バックエンドの共通機能をクラウドサービスとして提供するモバイルBaaS「Backendless」の国内での拡販施策の一環として、GMOインターネット<9449>と共同でゲーム・アプリ開発者向けクラウドサービス「GMO mBaaS powered by backendless」正式版を2014年5月からリリースした。

■16年8月期は韓国子会社の連結除外で単独業績予想に
続く2016年8月期に業績予想については、韓国子会社の連結除外に伴い単独業績予想となっており、売上高19億4700万円(前期比31.1%減)、営業利益2900万円(前期6億1300万円の赤字)、経常利益2200万円(前期6億2800万円の赤字)、当期純利益1300万円(前期9億2400万円の赤字)と黒字転換を見込んでいる。
 

 
THE WHY HOW DO COMPANY株式会社
http://www.acrodea.co.jp/

会社情報

会社名
THE WHY HOW DO COMPANY株式会社
設立
2004年7月
代表者
代表取締役会長 田邊 勝己/代表取締役社長 篠原 洋
決算期
8月
直近業績
売上高9億0100万円、営業損失5億1400万円、経常損失4億0500万円、最終損失5億8100万円(2021年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3823
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