【特集】腐女子が選ぶ「2015年イチオシ女性向けゲームアプリ」…『刀剣乱舞』『あんスタ!』『夢100』など人気作品を徹底分析


Social Game Infoでは、毎日様々なゲームの情報を取り扱っており、弊紙を一年通して閲覧するとその年のゲームのトレンドがなんとなく見えてくる。2015年も様々なゲームがリリースされたが、特に目立ったのは、『あんさんぶるスターズ!』や『夢王国と眠れる100人の王子様』といったいわゆる「女性向け」ゲームの台頭ではないか。
 

▲12月のSocial Game Info、Google Playランキング記事。女性向けタイトルが度々登場している。

先に例に上げた、『あんさんぶるスターズ!』は、Android版が4月28日、iOS版が5月1日と2015年の中盤近くになってリリースされたゲームだが、弊紙が毎朝行っているGoogle Play、App Storeの売り上げランキングでもTOP30の常連だ。さらに、先日にアニメ化と舞台化も発表されており、今ノリに乗ったタイトルと言えよう。また、『夢王国と眠れる100人の王子様』も、売り上げランキングTOP30の常連に2015年11月頃からなってきている。

だが、一言で「女性向け」ゲームと言っても、上で例に挙げた2つのタイトルでも全く違ったゲーム性や要素を持っている。今回は女性向けゲームに焦点を当て、それぞれのタイトルがどんな層、どんな嗜好のユーザーにヒットしているのか、どんな施策を行っていたのか、さらに、それに関しての売り上げ、ランキングへの結びつき等を交えて紹介していきたい。

また、今回の調査にあたり、Pixivの投稿数を参考にしているタイトルがある。タグ検索を使用しており、タイトル名タグ、腐タグ、夢タグのイラスト・漫画・動イラと小説を集計している。

男性の読者の方にはわかりにくい、腐タグ、夢タグという単語を簡単に解説すると、腐タグとは、主に男性キャラクター同士の恋愛を描いたものにつけられるタグで、夢タグとは、オリジナルに作られた女性キャラクターと各タイトルの男性キャラクターとの恋愛及びやりとりを描いたものにつけられるタグだ。タグ名及び投稿数等は編集部で調査したものなので、Pixivや各ゲーム会社さんへの問い合わせ等はご遠慮いただきたい。

 

■2015年は刀の年! 彗星のごとく現れた『刀剣乱舞-ONLINE-』



2015年1月14日、アニメ・ゲーム好きの女性のSNSは大騒ぎになった。『刀剣乱舞-ONLINE-』の正式サービス開始日である。『刀剣乱舞-ONLINE-』は、DMMゲームズ内で遊べるブラウザゲームだ。プレイヤーは「審神者」となり、付喪神「刀剣男士」を出現させ、歴史の改変を目論む「歴史修正主義者」と戦う。主に「出陣」をしマップを攻略し、「刀剣男士」を集めることを目的としたストラテジーゲームとなっている。原作はニトロプラスが担当、世界観監修は芝村裕吏氏が担当している。2015年の女性向けゲームを語る上でやはり欠かせないタイトルだ。

DMMでサービスを行っているゲームの場合、Google PlayやApp Storeのように売り上げランキング等がないため、今回はPixivの投稿数を主に見ていきたい。まず、タグの「刀剣乱舞」で検索をすると12月8日現在で、イラストが15万0001件、小説では6万3459件ヒットする。

この数が多いか少ないか、Pixivをあまり見ないユーザーにはピンとこないかもしれないので例を出そう。大人気アニメである「進撃の巨人」をタグで検索すると、イラストが15万0700件(12月8日現在)ヒットし、「刀剣乱舞」と近い数字がでてくる。「進撃の巨人」の漫画連載自体は2009年から始まっているので、「進撃の巨人」の7年での投稿数に「刀剣乱舞」は1年で迫っているということだ。恐ろしい。

また、いわゆる腐タグである「刀剣乱腐」で検索をするとイラストが4万8047件、小説で5万2677件、夢タグ「刀剣乱夢」で検索するとイラストでは1262件、小説では2万0719件だった。(12月8日現在)どうやら『刀剣乱舞-ONLINE-』はアニメ・漫画が好きな女性のどんな嗜好の層も取り入れているということのようだ。

ただ、広い層へ受け入れられるというのは違った側面も見せる。もう少しPixivの投稿数を見てみよう。今度は日別の投稿数をグラフにしたものを用意してみた。こちら見てわかるように、タグ「刀剣乱舞」において、夏前をピークとして、それ以降は投稿数の減少が見て取れる。ゲームはもちろんだが、今現状アニメ・漫画のコンテンツは数多く存在しており、さらに増えているのが現状だ。ユーザーにおいても、その数多くのコンテンツの中から選択をしているわけで、やはり同じような盛り上がりをつねに維持をするというのは厳しいのが現状であろう。
 

▲タグ「刀剣乱舞」の日別イラスト・小説投稿数をグラフにしたもの。(1月14日〜12月8日)

ここで面白いのが、タグ「刀剣乱腐」のグラフだ。ピーク時の数字は落ちているが、「刀剣乱舞」と比べて減少している様子があまり見られない。これは『刀剣乱舞』に限ったことではないかもしれないが、いわゆる腐女子は一度はまったら、なかなかジャンル移動をしないものなのかもしれない。


タグ「刀剣乱腐」日別イラスト・小説投稿数をグラフにしたもの。(1月14日〜12月8日)

余談だが、各カップリング別投稿数を見てみると、リリース当初から今まででずっと人気のカップリングというのはそう目立って存在していない。強いて言えば、レア「刀剣男士」である「三日月宗近」がキャラクターでは人気だ。ゲームの特性上キャラクター同士がやりとりするシーンが少なく、描き手も手探り状態で『刀剣乱舞-ONLINE-』を楽しんでいるようだ、腐った意味で。


では、次にプロモーション等の施策を順に見ていこう。事前登録が2014年9月14日から開始して、正式サービスの開始が2015年1月14日だということは、まるまる4ヵ月間事前登録を行っていたことになる。これは昨今のゲームの事前登録の日数からすると相当長く感じる。その間は、女性向け雑誌や公式Twitter(本丸通信、運営通信)にて各「刀剣男士」のイラストや情報を発信していたようだ。また、これは個人的な主観であるが、2014年10月頃から「どうやら『艦隊これくしょん』の女性向けが出るらしい」という情報は、アニメ・漫画好きな女性の間ではほんのりと話題になっていたと感じる。

満を持しての正式リリース時には、多くのユーザーが殺到し、早々に新規登録ができない形となった。リリース時の流入ユーザーの予想がうまくいっていなかったという側面はあるが、4ヵ月の事前登録と情報出しからの流入という点では大成功の部類にはいるだろう。

正式リリースからは怒涛の展開が行なわれている。まず、様々なタイアップとして『刀剣乱舞-ONLINE-』のキャラクターグッズがものすごい勢いで発表された。その中で特筆すべきは、グッドスマイルカンパニーから発売された「ねんどろいど 三日月宗近」だろう。こちらの商品は2015年4月にTVCMの放送も実施しており、さらなる『刀剣乱舞-ONLINE-』の訴求に一役買っている模様だ。
 

▲8月に発売になったねんどろいど「三日月宗近」。初回生産封入特典として「オリジナル景趣入手シリアルコード」が封入されていた。

6月にはネルケプランニング、マーベラス<7844>からのミュージカル、ストレートプレイ等の舞台化が発表された。
 

2015年10月31日にはネルケプランニングが担当する『ミュージカル 刀剣乱舞』トライアル公演が実施され、多くの女性たちを魅了した。上演前は『刀剣乱舞-ONLINE-』のファンから「キャラクターのイメージが崩れそうで不安」等の声が聞かれたが、上演してからは、ファンからの不安の声は払拭でき、大成功を収めた模様。

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2016年の展開では、京都でのスタンプラリーが予定されている。このスタンプラリーでは、「嵐電」のラッピング電車の運行、「東映太奏映画村」での本丸、池田屋の再現、「RANDENバル」でのコラボドリンクの販売、京都市内でのキャラクター等身大パネルの設置などが行われる。さらに、マーベラスが担当するストレートプレイの舞台も5月に上演、『ミュージカル 刀剣乱舞』本公演も6月に上演される予定になっている。
 

またゲーム内では、新キャラクターの登場やスマートフォンへの対応なども行うことが発表されており、さらなる盛り上がりが期待できるタイトルだ。
 
 

■好きなCPを見守るモブになれる(はず)  『あんさんぶるスターズ!』



ここでは12月に入ってから怒涛の展開を見せるHappy Elementsの『あんさんぶるスターズ!』を紹介していこう。

『あんさんぶるスターズ!』は、総勢31名の豪華声優陣が出演する、アイドル育成プロデュースゲームだ。プレイヤーは男性アイドル育成に特化した「私立夢ノ咲学院」にプロデュース科の第1号転校生となり、男性アイドルの卵たちをプロデュースし、交流していく。

このコンテンツだが、キャラクターデザインに人気の秘密があるのではないかと考えるられる。まず、キャラクターイラストに関して癖が少ないという点だ。あまりかわいらしすぎず、かといってごつくもなく、より広い層へ受け入れやすいデザインとなっている。

さらに、初期のユーザー流入にとても大きな意味を持っていたと考えられるのが、キャラクターデザインの「どこかでみた感じ」だ。
 

▲アニメや漫画が好きな女性には、馴染みが深いキャラクター達


▲あら、アメリカさん? ……ではないですね。(個人の見解です)


▲某王様アニメキャラクターを彷彿とさせるユニット(個人の見解です)

やはり自分の好きなアニメキャラクターに似たキャラクターが登場していると、プレイをしたくなるのが乙女心なのだろうか。

また同タイトルでは、今大人気の梶裕貴さんを始め、大御所声優である緑川光さんなど、アニメ好きならたまらない豪華声優陣が32名も登場しており、一貫して「アニメ・漫画好き」層へのアピールを行っている。

初期のアニメ・漫画好き層へのアピールが功をそうしてか、iOS版を5月1日にリリースしてすぐにApp Storeの売り上げランキングTOP50圏内に躍り出ており、さらにその後TOP30の常連となっている同タイトル。こちらの売り上げをあげる要因は、キャラクターが手に入るガチャと、イベントでの体力の回復のための「ダイヤ」消費と考えられる。イベントや新しいガチャが登場した時は、売り上げランキングも上がり、そうでない時はTOP30からは姿を消している。だが、概ね高い順位で推移している様子だ。
 

出典:AppAnnie
▲『あんスタ!』のリリースから現在までの売り上げランキング推移(AppStore)7月末以外は安定して高い順位にランクインしている。

同タイトルでもPixiv投稿数を見てみよう。タグ「あんさんぶるスターズ!」でのイラストが1万0697件、小説が2157件、「あんさん腐るスターズ!」でのイラストが3093件、小説が3653件となっている。(12月8日現在)


▲2015年9月1日から9月30日の、タグ「あんさんぶるスターズ!」での日別イラスト投稿数をグラフにしたもの。

特に投稿数が跳ね上がっているのが9月22日という日付で、人気キャラクター「朔間凛月」の誕生日だった。こういったキャラクターの誕生日にイラストが一気に投下されるという現象は、『あんスタ!』のキャラクターがいかに魅力的かを表している。
 
また、こちらのタイトルのストーリーやバックグラウンドについても人気の秘密があると考えられる。『あんスタ!』は、プレイヤーは「私立夢ノ咲学院」にプロデュース科の第1号の「女生徒」となる。そう、男性キャラクター31人に対して女性一人のいわゆる逆ハーレム状態なのである。なので、最初は「乙女ゲーム」なのかと勘違いしていたユーザーも多いかと思う。だが、幸か不幸か、どのキャラクターもプレイヤーに対して露骨に恋愛感情を表すことがない。(現状は)それどころか、例えば、キャラクター「瀬名泉」は、他のキャラクター「遊木真」に夢中だ。どうゆうことだ。
 
▲イベントでの一幕。多くの女性が困惑したり喜んだりしたシーンだろう。個人的には彼が『あんスタ!』の風紀を乱している気がしている。

とはいっても、「瀬名泉」だけがぶっとんでいるだけで、他のキャラクター同士が恋愛関係を匂わすようなセリフや説明はほぼない。「瀬名泉」の奇行もギャグのような形で受け入れらており、いわゆる腐女子向けのゲームというわけではないだろう。どちらかというと、少年漫画のようなストーリー展開をしている。あまり女性向けや「乙女ゲーム」という形を匂わせないようにすることで、広く一般的なユーザーを獲得できている。

しかし、かつて様々な少年漫画がそうだったように、そういった少年漫画のような展開がいわゆる腐女子から、魅力的に見られている可能性がある。『あんスタ!』にしても、あえてプレイヤーを女性にし、彼らを見守る役目にしたことが、腐女子の「好きなカップリングを見守るモブになりたい」欲を満たした可能性がある。


次に、グッズ等の展開を紹介しよう。

11月上旬に行われた「アニメイト ガールズフェスティバル2015」では、様々な企業が『あんスタ!』のグッズを販売し、そのほとんどのブースが行列を作っていた。

 

▲ユニットグッズ、カンバッジ、サウンドトランクCDが販売されていた『あんスタ!』ブース。
 
その他でも、明治とコラボレーションしたオリジナルグッズが当たるキャンペーン、各ユニットが歌う歌が収録されたユニットソングCDなど、毎月のように何かしらが販売されている。大人気アニメのようなグッズ展開となっており、驚きを隠せない。
 

▲Family Martに走ったユーザーも多いのではないだろうか。明治とのコラボレーションで配布されていたファイル。
 
もはや、一大産業になりつつある『あんスタ!』、先日のHappy Elementsニコニコ生放送では、アニメ化と舞台化が発表されている。
 

ゲーム内では、新キャラクター2人の実装も決定しており、2016年も目が離せないコンテンツとなるだろう。

 

■乙女がプレイするゲームらしいゲーム『夢王国と眠れる100人の王子様


 
次はこれもまた売り上げランキングTOP30常連の『夢王国と眠れる100人の王子様』を紹介しよう。

Social Game Infoの読者なら知らない方は少ないと思われるが、簡単に説明すると、女の子なら誰もが憧れる、「王子様との恋」を多角的に描く、スマホパズルRPGだ。タイトル名からもわかるように、膨大な数の「王子様」が登場する。また、『刀剣乱舞』や『あんスタ!』とちがい、パズルとRPGの要素が入っており、よりゲームらしいゲームと言えよう。

同タイトルでは、この膨大な数の「王子様」にボイスがついており、アニメファンには垂涎ものの豪華声優がそれぞれを担当している。事前登録は2014年12月後半より開始されているのだが、それ以前から、出演声優によるコメントの掲載等を行っており、「有名声優推し」が特徴的だった。また、事前登録前に開催されている「アニメイト ガールズフェスティバル2014」にも出展しており、一貫したアニメ好きな女性層へのアピールを行っている。

『夢100』のiOS売り上げランキング推移を見てみよう。2015年3月のリリースから9ヵ月ほど経ったが、現在も好調に推移しており、TOP100以下になることは現状ほぼないのが特徴。さらに11月からTOP10圏内にも登場しつつある。


出典:AppAnnie
▲『夢王国』のリリースから現在までの売り上げランキング推移(AppStore)

『夢100』の売り上げを構成する大半が、いわゆるガチャだと考えられる。同タイトルのガチャは、様々な「王子」が手に入る。おそらく、お気に入りの「王子」目当てにガチャを回すユーザーが多いと考えられるが、ただ単にキャラクターイラストを新規に描き下ろし、ボイスを収録しているだけではこのような人気はもちろん出ないはずだ。

様々なゲーム内の施策はあるが、特徴的なのは、毎週追加される「今週の王子様」だろう。これらは主人公と出会う前の王子様のエピソードを見ることができるクエストで、大量に登場する「王子」たちのバックグラウンドをここで説明している。こういったストーリー的な追加要素が、今の売り上げにつながっているのではないかと考えられる。

また、『夢100』は売り上げランキングTOP30常連唯一の「恋愛ゲーム」だ。さらに、大量の違ったタイプの「王子」が登場するため、どのキャラクターかは自分の好みのタイプも存在するであろう。そんな自分のタイプな「王子様」から甘い言葉を囁かれる、というのは乙女にとってとても幸せなひと時になるのではないかと感じる。
 
▲『夢100』の通知の一場面。午前中に言うセリフではないかと思うが、こんなこと言われて嬉しくない女性はそういない。
  
次に、プロモーション展開を紹介しよう。やはり『夢100』の今年一番大きかったプロモーションといえばTVCM。10月31日から放送されていたこのTVCMは、声優の赤羽根健治さん、小野賢章さん、新垣樽助さん、増田俊樹さん、森久保祥太郞さん、山下大輝さんほか総勢12名が演じるキャラクターが登場し、「夢王国」の世界に引き込まれ、素敵な王子様に次々と出会える高揚感と、簡単爽快なパズルをクリアするたびに、王子様が褒めてくれる楽しさを表現していた。
 

また、12月7日には、ジークレストとインデックスのタイ現地法人子会社Index Asiaがタイ国内における『夢100(タイ現地タイトル名:Yume100)』の配信許諾契約を締結している。すでに、中国、台湾、香港、マカオ地域での配信も行っており、海外展開も含めて目が離せないタイトルだろう。

 

■そして2016年へ…まだまだ注目の女性向けアプリが続々


2015年もそろそろ終わろうとしているが、今年もたくさんのアプリがリリースされた。まだまだたくさんの女性向けアプリが現在も運営中だ。ここで少しだけ紹介したい。

★『夢色キャスト』


『夢色キャスト』は、セガゲームスとランティスが共同開発しているミュージカルリズムゲーム。ミュージカル劇団「夢色カンパニー」に脚本家として入団したプレイヤーが、7人のキャストと共に劇団を盛り上げていくストーリーが展開される。全編フルボイス&Live2Dの動画技術で表情豊かに動くキャストたちが特徴的だ。

同タイトルは2015年9月にリリースをされているが、現在50万ダウンロードを突破しており、初期からの人気の高さをうかがわせる。この人気の一端を担っているのが、やはり出演声優の豪華さだろう。キャスト7名には、逢坂 良太さん、花江 夏樹さん、豊永 利行さん、上村 祐翔さん、林 勇さん、小野 友樹さん、畠中 祐さんといった錚々たる人気声優が名を連ねている。

また、『夢キャス』では、定期的にキャストの担当声優が登場するニコニコ生放送も行っており、こちらも人気を博している模様。
 

▲12月6日に行われた「セガゲームス ファン感謝祭」にて実施された、「夢色キャスト 冬のスペシャル出張公演」の一幕
 
ゲーム内の楽曲、登場する声優、そしてゲームと、様々な要素が絡み合って出来上がった1つのコンテンツ『夢キャス』。今後の展開にも注目したい。

 
★ラブセン~V6とヒミツの恋~
 

リリースからはだいぶ時間が経っている、サイバードの『ラブセン~V6とヒミツの恋~』だが、このコンテンツはすごい。TOP30等のランキングに登場することがないが、安定した売り上げランキングの曲線を描いているところだろう。
 

出典:AppAnnie
▲過去1ヵ月の売り上げランキング推移グラフ。100位前後をキープしている。

ジャニーズが登場するタイトルということで、あまりウェブメディアで取り上げられることはない。そもそも日本の男性アイドルグループのアプリが存在し、売り上げを上げていることがだいぶ驚きである。

同タイトルでは、定期的な撮り下ろし写真の追加や、実際のメンバーにちなんだストーリーがだいぶ盛り込まれており、ファンには嬉しい内容が、売り上げを支えているようだ。ストーリーに関しては、マニアックなメンバーの趣味を取り上げることもある。だいぶメンバーに対しての研究が行われ、このコンテンツが作られたのではないかと考えられる。

V6のファンでなくても楽しめる、彼らの意外な一面が見れるゲームアプリだ。


★『DAME×PRINCE』
 

現在、『美男高校地球防衛部LOVE!GAME!』、『君の秘密にドラマなキスを』、『源氏物語~男女逆転恋唄~』といった女性向けアプリを運営しているanipaniが2016年にリリースを予定している『DAME×PRINCE』も注目だ。

同タイトルは、貧乏弱小国家の姫である主人公が、国を守るために他国の王子を“心略”することになる。だが、恋のお相手は美形だけど“ダメ男”、といったストーリーだ。こちらのタイトルでは、石川界人さんと梅原裕一郎さん、斉藤壮馬さん、木村良平さんといった有名声優が初期攻略キャラクターのボイスを担当することで話題を呼んでいる。

女性向けゲームばかりを手がけてきたanipaniの新作ということで、2016年のリリース、飛躍に期待がかかる。

 

■まとめ


今回、様々な女性向けコンテンツを紹介してきたが、それらには共通点が多々見受けられる。

まず特徴的な1点は、リリースの段階からメディアミックスに耐えうるクオリティということだろう。魅力的なキャラクターに、深いバックグラウンド等、いつアニメ化してもおかしくないようなものをリリース当初から製作してあり、ユーザーに受け入れられたタイミングで迅速にそれらを実行に移すことができている。特に『刀剣乱舞』や『あんスタ!』といったコンテンツはそれが顕著にあらわれている。今後、女性向けタイトルに関しては、「ゲームアプリを作る」ではなく、「IPを作り上げる」といった大きな枠でのコンテンツ創造が必要になってくるかもしれない。

また、声優さんの人気からの新規獲得という点も、共通しているだろう。オフラインイベントでの有名声優さんの登場は当たり前となっている昨今。これらの「声優人気」は続きそうだ。

考えられるのが、ゲームアプリのユーザーが「アニメ・漫画」好き層と、とても近くなっているという点、そういったユーザーが同時期に違うコンテンツを好きなりはまっていくという構図だ。アニメで好きなコンテンツがあっても、アプリにもはまってしまうというなんとも財布に痛い話だ。そう仮定をすると、ユーザーの時間はさらに有限になり、あまりゲーム性の少ない、短時間でさくっとプレイするゲームアプリがこの先も人気を博すのではないだろうか。


■『刀剣乱舞-ONLINE-』
 

公式サイト

 

■『あんさんぶるスターズ!』
 

公式サイト

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■『夢王国と眠れる100人の王子様』
 

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■『夢色キャスト』
 



■『ラブセン~V6とヒミツの恋~』
 

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■『DAME×PRINCE』
 

公式サイト

 

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株式会社ジークレスト
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会社情報

会社名
株式会社ジークレスト
設立
2003年11月
代表者
代表取締役社長 大辻 純平
決算期
9月
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DMM GAMES(EXNOA)

会社情報

会社名
DMM GAMES(EXNOA)
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会社情報

会社名
株式会社ニトロプラス
設立
2000年6月
代表者
代表取締役社長 小坂 崇氣
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