ベクター、16年3月期は減収・赤字幅拡大…オンラインゲームとソフトウェア販売ともに不振【追記】4Qは黒字転換

ベクター<2656>は、2016年3月期の決算を発表し、営業収益が前の期比13.5%減の15億5500万円、営業損益が8200万円の赤字(前の期3100万円の赤字)、経常損益が8200万円の赤字(同2000万円の赤字)、最終損益が8900万円の赤字(同2900万円の赤字)だった。
 


同社では、パソコン向けブラウザゲームの新規タイトルを複数リリースしたことにより一定の営業収益を確保することはできたものの、オンラインゲームの営業収益は前年を下回った、としている。またソフトウェア販売事業も、Windows XP機入れ替え特需の反動減と、個人消費者向けパソコン市場の縮小による影響により前年を下回った。

セグメント別の状況は以下のとおり。

オンラインゲーム事業
オンラインゲーム事業の販売金額は、10億7600万円(同12.9%減)だった。期末時点の運営タイトルは、クライアントソフトダウンロード型のオンラインゲームは5タイトル、PCブラウザゲームが15タイトル、スマートフォンゲーム2タイトル「アルカナ・マギア」「だいすきナンプレ!」となっている。

ソフトウェア販売事業
ソフトウェア販売事業の販売金額は、3億8400万円(同16.1%減)だたt.Windows XP機入れ替え特需の反動による減少と個人消費者向けのパソコン市場の縮小や有料パソコンソフトに対する需要の減少傾向は継続した。

サイト広告販売事業
サイト広告販売事業の販売金額は、7600万円(同23.3%減)だった。キーワード広告(リスティング広告)については当該事業の約8割強を占め、サイト広告販売事業の基幹となっている。


【追記】
四半期ベースの推移を見ると、第4四半期(1~3月期)は、営業収益4億1800万円(前四半期比1.9%減)、営業利益1700万円(前四半期600万円の赤字)、経常利益1600万円(同600万円の赤字)、最終利益100万円(同600万円の赤字)と黒字転換に成功した。

 
【ベクターの業績推移(単位:億円)】


 
■2017年3月期の見通し

2017年3月期の見通しは非開示。第1四半期(4~6月期)のみ開示しており、営業収益3億8000万円(同12.9%増)、営業損益6800万円の赤字(前年同期6000万円の赤字)、経常損益6900万円の赤字(同6000万円の赤字)、最終損益7000万円の赤字(同6000万円の赤字)を見込む。

 
株式会社べクターホールディングス
https://corp.vector.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社べクターホールディングス
設立
1989年2月
代表者
代表取締役社長 渡邊 正輝/代表取締役副社長 加藤 彰宏
決算期
3月
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2656
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