CRI・ミドルウェア、スクエニと「CRIWARE」についての包括ライセンス契約を締結 スクエニのサウンドシステムにCRIの「HCA」を組み入れ

CRI・ミドルウェア<3698>は、7月1日、スクウェア・エニックスとCRIのゲーム開発向けミドルウェア製品群「CRIWARE(シーアールアイウェア)」の使用に関する包括ライセンス契約を締結したことを発表した。

CRIは、「CRIWARE」の音声・映像ミドルウェアを活用しやすい環境を提供し、開発環境の充実や開発効率化に貢献する。中でも、CRI独自開発の高圧縮・高音質・低負荷 音声コーデック「HCA(High Compression Audio)」は、スクウェア・エニックスのサウンドシステムに標準音声コーデックとして組み入れられ、臨場感溢れるゲームサウンドの、より一層の充実に貢献することになる。

■初の試み、ゲーム会社独自のサウンドシステムに「HCA」組み入れ
「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」シリーズなどを手掛けるスクウェア・エニックスは、クオリティの高いゲームサウンドでも定評があり、誰もが知っている名曲をはじめ、数々の名作ゲームを支えるサウンドを作り出している。また、それら名作を生み出すために、専門部署であるサウンド部があり、独自の内製サウンドシステムを有している。今回、スクウェア・エニックスのサウンド部とCRIは、サウンド担当者が使い慣れた自社システム上で「HCA」を使えるように、内製サウンドシステムへの「HCA」組み入れを実現した。

「HCA」は、膨大なサウンドデータを音質を損なわずに高圧縮し、ゲームシステムに負担をかけない軽量な再生を実現することで高く評価され、家庭用ゲームからスマートフォンゲームまで多くのゲームに採用されている。従来は、CRIのミドルウェア製品「CRI ADX2」の中で使われる仕様だったが、今回の試みにより、「HCA」を各社の内製サウンドシステムに組み入れて活用することが可能になった。
 

■高圧縮・高音質・低負荷 音声コーデック「HCA」
「HCA」は、CRIが独自開発した高圧縮・高音質・低負荷 音声コーデック。「HCA」は、一般的なMP3やAACを上回る音質と圧縮率(高音質で1/24まで圧縮可能)でありながら、CPU負荷は他の音声コーデック以上に低く、アプリケーションソフトの動作に影響を与えるCPU負荷変動も小さく安定していることが特長だ。再生に要するメモリサイズが小さく組み込みやすいこと、一般の音楽再生ソフトでは再生されない暗号化機能によってコンテンツの保護ができることなども高く評価され、2010年のリリース以来、高音質で扱いやすい音声コーデックとして、家庭用ゲーム、スマートフォンゲーム、遊技機、家電や業務用機器といった組込み機器などの音声再生に、幅広く活用されている。

「HCA」は、多重再生用に強化した「HCA-MX」再生方式を用意しており、数十音から数百音の多重再生を非常に低いCPU負荷で実現する。ゲームでは、BGMや効果音、セリフなど、プレイヤーの入力に従って呼び出される大量かつ様々な音声をインタラクティブに多重再生し、リッチで臨場感溢れる演出を実現する。
 
 
株式会社スクウェア・エニックス
https://www.jp.square-enix.com/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス
設立
2008年10月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高2428億2400万円、営業利益275億4800万円、経常利益389億4300万円、最終利益280億9600万円(2023年3月期)
企業データを見る
株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社CRI・ミドルウェア
設立
2001年8月
代表者
代表取締役会長 鈴木 正彦/代表取締役社長 押見 正雄
決算期
9月
直近業績
売上高28億4000万円、営業利益9700万円、経常利益1億3800万円、最終損益3億3900万円の赤字(2022年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3698
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