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【インタビュー】再生回数1億回を突破した「モンストアニメ」の制作舞台裏 制作工数が異なるゲーム×アニメの連動企画は、いかにして実現したのか

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ミクシィ<2121>のXFLAGスタジオは、2015年10月10日よりYouTubeで配信開始したアニメ版「モンスターストライク(通称モンスト)」(モンストアニメ)の世界累計再生回数が8月27日(土)に1億回を突破したと発表した。また、モンストアニメYouTube公式チャンネルのチャンネル登録者数も30万人を突破。

モンストアニメは、スマートフォンでいつでも気軽に視聴できるよう、ストーリーを1話約7分に凝縮した、スマホ時代のアニメフォーマットとして提供している。“アドレナリン全開”のストーリーと、『モンスト』でもおなじみの人気キャラクターたちのバトルシーンなどが好評で、世界累計再生回数が1億回(1話あたりの平均再生回数は約261万回)を突破。

また、本年8月14日には、通常1話約7分のモンストアニメを約50分に拡大した、夏のスペシャル版「マーメイド・ラプソディ」を配信し、配信翌日には100万再生を記録。さらに、本年12月10日には劇場版アニメ「モンスターストライク THE MOVIE」を公開する予定だ。

本稿では、着実に人気と世界観を広げる「モンストアニメ」の制作秘話はもちろん、ユニークな試みのひとつである“ゲーム連動”の裏側についてキーマンに話を伺ってきた。

   

 

■ゲーム×アニメの連動企画は、いかにして実現したのか



株式会社ミクシィ
エックスフラッグスタジオ 企画・運用部
モンスト企画グループ マネージャー
テルーマン (写真左)

エックスフラッグピクチャーズ
新規事業推進グループ マネージャー
砂村 哲平 氏 (写真右)


――:本日はよろしくお願いいたします。はじめにお二人が担当している業務から教えてください。

テルーマン:私はプランナー/ディレクターとして、『モンスト』国内版の企画全般を見ています。ゲーム内のイベントやクライアントのアップデートなど、ゲームアプリ側を中心に手掛けています。

砂村哲平氏(以下、砂村):部署としては「エックスフラッグピクチャーズ」という映像部門に所属しています。そこでマネージャーとして「モンストアニメ」の制作を担当しております。おもにアニメ本編のシナリオ構成や企画立案などを、監督や脚本家の皆さんと一緒に手掛けております。


――:2015年10月10日よりYouTubeで配信開始された「モンストアニメ」ですが、当初からおふたりは関わっていたのでしょうか。

テルーマン:はい、参加しておりました。ですが直接アニメの制作に参加しているわけではなく、あくまでもゲーム側で連動を含めたどのような施策ができるのかなどを考えていました。当初から“運営型のアニメ”と銘打っていたため、単純に『モンスト』をアニメ化して「ハイ、おしまい」というわけではなく、視聴後にもっとゲーム版を楽しんでもらうことをテーマに、制作初期から意識しながら臨んでいました。


――:砂村さんはいかがでしょうか。エックスフラッグピクチャーズとして、アニメの初期段階から携わっていると思います。

砂村:じつはもともと私もゲーム側のプランナーのひとりでした。デザイナーと一緒に『モンスト』に登場するキャラクターを手掛けていましたが、アニメが始動するタイミングで徐々に関わるようになっていき、気づいたら、2クール目のタイミングで100%コミットするようになっていました。


――:「モンストアニメ」において特筆するべきなのが、ゲームとの連動だと思います。なかなかタイミングも含めて、アニメとゲームを連動させていくにはご苦労があると思います。どのような制作フローで進んでいるのでしょうか。


テルーマン:現状で言うと基本的にはアニメ始動ですね。「アニメでこういう話がある」「次はこういうキャラが出てくる」など、アニメの物語に合わせて上手くゲームに落とし込むのが中心になります。ただ、結局『モンスト』の一部という意味では、我々としてはアニメもゲームもさほど違いは無いのかなと思っています。そのため、個々で別々のアプローチをすることも考えています。

砂村:あとは単純にスケジュールの違いが難しいですね。


――:スケジュールですか……。アニメは基本10分未満の短いものですが、とはいえ1週間単位で公開されていくため、かなりコンスタントに投稿されていきます。

砂村:ええ。やはり映像を制作するのは時間がかかります。配信は1週間単位ですが、脚本は4ヶ月以上前には完成しているため、その期間とゲームアプリ版の『モンスト』のスケジュールを調整しながら開発していくことになるのです。

テルーマン:アニメに登場するステージやキャラクターを、そのままゲームアプリ版に落とし込むことは可能です。難しいのは、アニメの演出をゲームアプリ版にも同様に加えることで、縛りや特定のステータス付加など、雰囲気をアニメと合わせるために調整することです。配信日という確定したスケジュールのなかで進めていくのは、やはり事前の取り決めや開発工数の確認が必要となっていきますね。

砂村:脚本は半年近く前に完成していますが、もっと言うと一年前からシリーズ構成を組んでいるため、どういう話になるのかは事前にある程度は決まっています。もちろん物語ですから視聴者の感情の波というものを作らなければなりませんので、それを意識したストーリー構成を組んでいるわけですが、何より難しいのは、それはゲームでも同様で、必ずしもアニメ側で1年前に引いた物語の感情線とゲーム側のそれとが一致するとは限らないということです。ですから、そこの最大化を上手く揃えることが、チャレンジでありミッションだと言えます。
 


――:なるほど。アニメの盛り上がりに対して、ゲームアプリ版でもそれ相応なステージや演出を入れなければならないということですね。
 
テルーマン:そうですね。本当は逆算してスケジュールを組むべきだと思いますが、決め打ちにすると後々困ることが出てくるため、上手く調整する必要があります。


――:とはいえ、今のところはきっちりと実装されていますよね。

テルーマン:ええ、予定しているものはすべて実装しています。直近では、2016年7月に主人公がメインで使用しているキャラクター「坂本龍馬」の「獣神化」をアニメで初公開しました。基本的に「獣神化」の発表は、「モンストニュース」やイベントなどで行うものですが、アニメを視聴しているユーザーさんに驚いてもらおうと考え、計画的に実施しました。


――:アニメとゲームにおける連動のなかで、やはり一番反響あったのは「坂本龍馬」の「獣神化」なのでしょうか。

テルーマン:そうですね。個人的にやりすぎたかもしれません(笑)。

砂村:とはいえ、最大限格好良く見せた結果ですよね(笑)。

【坂本龍馬の「獣神化」が発表された回】

 

テルーマン:当初から「坂本龍馬」はアニメでも本当に格好良く描かれていたので、ユーザーさんからも獣神化への期待も日に日に高まっていきました。ただ、元々「坂本龍馬」は一線級のキャラクターのため、獣神化によるゲームバランスに関しても考慮しなければなりません。そして遂に「坂本龍馬」の獣神化が描かれたアニメの配信が始まり、ネット上でもトレンドに上がるなど、砂村と一緒にプレッシャーを感じたのをよく覚えています。

また、はじめ友情コンボは現在と違うもので調整を完了していました。一方、アニメでは腕が燃えるなど派手な演出で表現されていたので、実装の直前に急遽現在の「スパークバレット」に変更したのです。

砂村:じつは開発現場を覗き見した際に、反射拡散弾みたいなものを見つけたので、それはいれたいと思っていました(笑)。アニメ制作側としては、バトルを盛り上げる良い演出だと思いました。
 


――:そのほかアニメの物語・世界観をゲームに落とし込む際、気を付けているところなどはありますか。

砂村:アニメの世界観は、現実世界と同様に“『モンスト』が存在する世界”で描かれているため、プレイヤーが遊ぶ際にリアリティを感じてもらうようには意識しています。たとえば、アニメの初回には「フェンリルX」というキャラクターと主人公たちが対峙するのですが、すでにゲーム内には「フェンリル」は存在していました。そこで、アニメの登場キャラクターであるオラゴンをデッキ編成に加えて、そのアニメ特別クエストで遊ぶと戦える仕組みを入れました。アニメの主人公のように、ユーザーさんも同じような感覚で挑戦できるのはアニメとゲームとの連動ならではです。


――:おおまかな流れはアニメ主導だと思いますが、ゲーム開発現場から「こんな演出どうですか」というようなアプローチはあるのですか。

テルーマン:アニメ自体の表現や演出に対しては、こちら側から提案することはあまりありません。また、逆もしかりで100%の要望を聞くことは難しいと思っています。もちろんアニメの演出を極力再現するべきだと思いますが、あくまでもゲームですので、優先されるべきはステージの難易度や面白さです。ゲーム自体がつまらないと元も子もないので、きちんと優先順位を判断して制作に臨んでいます。

砂村:そうですね。我々アニメ制作側も、それはそれでゲーム側の表現に極力縛られず“映像として熱狂できるもの”を意識して作ろうとしています。


――:アニメとゲーム、各々の良さを最大限引き出すために、様々な面で調整が行われているということですね。
 

テルーマン:はい、本来はそうあって欲しいと思います。そのあたりに関しては、まだ1クール目は手探りだったかもしれません。

というのも、当初「モンストアニメ」の戦闘シーンはゲームアプリ版を忠実に再現していました。壁に当たって跳ね返ったり、敵と敵の間を掻い潜ったりとピンボールのように戦っていました。ですが、ユーザーさんからは「こういうのじゃない」と突っ込みが入るなど、『モンスト』らしさを表現するために、少し固定概念に縛られていたのかもしれません。

その後2クール目では、砂村にも力を入れてもらいキャラクター同士が銃を撃ったり、剣を振ったりと、多彩なアクションで戦闘が繰り広げられるようにしました。「ゲームでそんなことやってないじゃん」と言われたらそれまでなのですが、もしかしたらゲーム内で跳ね返って敵に当たる瞬間に、斬りかかっているかもしれないですし、ゲームでは描かれない余韻や想像をアニメ本編で楽しめるのも醍醐味です。


――:なるほど。アニメでしか楽しめない世界観や演出が活きてくるのですね。

砂村:思えば最初からこうあるべきだったのかもしれません(笑)。『モンスト』のキャラクターを手掛けてきた私としては、やはりゲームで伝えられない魅力や世界観を、アニメでも表現できればと考えておりました。

ただ、我々も外部のクリエイター含めて『モンスト』の映像化は初めての試みだったので、何がアリでナシなのかが分からなかったため、ひとつずつ作っては検証して結果を見て表現していきました。最初は「モンスターをあまり喋らせない方が良い」という意見もありましたが、やはりモンスターが喋ったり活躍したりする回は視聴数が伸びて反響も良かったです。

テルーマン:まだまだゲームアプリ版のユーザーさん全員がアニメを見ているわけではないですが、徐々に増えてきていると思います。そうしたなか、やはりユーザーさんにとっても『モンスト』の中にいるモンスターはメインであり、アニメでも彼らが動いている姿を見たいはずです。2クール目では、しっかりモンスターをメインに描いたり、かつ人気モンスターを登場させたりと、活躍の場を広げました。そうした土壌があるからこそ、そのほかの登場人物(キャラクター)たちの人間模様も輝くと思っています。


――:これまでの話を聞いていると、社内にアニメスタジオを構えるメリットを大きく感じます。監修はもちろん、マーチャンダイジングを含む原作(ゲーム)との密な取り組みと、大胆かつ多角的な展開も行えますよね。

砂村:そうですね。アニメ制作側とゲーム開発側が一緒に作っている感じは強いです。


――:具体的な数字を出すのは難しいと思いますが、アニメとゲームの連動で何か成果は得られましたか。

テルーマン:目に見えて分かる数字などはありません。ただ、直近の50分スペシャル版に登場させたキャラクターについては反響がありました。


――:先ほどの「坂本龍馬」の話にもあったように、今後アニメ発の新情報がサプライズで発表されることもあるかもしれないので、そういう意味では毎週楽しみに待つユーザーも増えてくることだと思います。

砂村:そうですね。“目が離せない存在”になってほしいと思っています。ユーザーさんとしては、「何かしらゲームの新情報が発表されるのでは?」と覚えてもらえればうれしいですね。

テルーマン:「モンストアニメ」を面白いと思っていただき、「あのキャラが欲しい」「あの舞台でバトルがしたい」となったときにゲームアプリ版にも登場させるような形で展開していきたいです。


――:ちなみに、2016年12月10日には劇場版も公開されます。こちらでもゲーム連動は考えられているのでしょうか。

テルーマン:詳細は申し上げられませんが、何らかの形で繋げようかと考えています。『モンスト』というコンテンツが、世の中で「これだけ凄いことになっているんだ」ということが伝えられればと思っています。

砂村:ええ。私も同じく詳細は申し上げられませんが、せっかく年末にやりますし、お祭りになれば良いなと考えております。


 

■つねにチャレンジしてくXFLAGスタジオ


――:ここからは採用面についてもお伺いできればと思います。それぞれの職種で求めている人物像があれば教えてください。

テルーマン:与えられた業務について、「何でやるんだろう」と自分で考えられる“自分事”ができる人は良いですね。『モンスト』を自分のプロジェクトとして考え、「もっとこうしたほうがいい」など自分なりの考えをもって働きかけてくれる人と一緒に仕事がしたいです。

砂村:XFLAGスタジオは、つねにチャレンジしていくスタジオです。もちろん経験・スキルも大事ですが、固定概念にとらわれずに新しいことを提案してくれる人、そして新しいことに柔軟な人を重宝していますね。また、ときには社内スタッフを巻き込まないといけないので、強いハートを持っていることも大切です。
 


――:会社の雰囲気はいかがですか。

テルーマン:私は新卒5年目ですが、会社全体としては和やかな雰囲気ですね。ただ、XFLAGスタジオに関しては本当に賑やかです(笑)。一日のなかで静かな時間のほうが少ないぐらい、みんな密にコミュニケーションをはかっています。


――それだけ賑やかなんですね。

テルーマン:その場その場で思ったことを話すことが多いので、活発な職場だと思いますね。たとえば、『モンスト』でガチャが切り替われば、みんな一斉にスマホを取り出して挑戦することもあります。とにかく全員『モンスト』が好きなので、ムキにもなりますし賑やかにもなりますし、何より「もっといいものを出したい」という気持ちになるのだと思います。

コアな方向に企画を進める段階では、そういうのは必要だと思います。もちろん『モンスト』初心者の方でも構いませんし、始めたばかりの方だからこそ気付くこともあるので、ぜひご興味のある方は応募してきてください。


――:今後の「モンストアニメ」における展望について教えてください。
 

テルーマン:これまでアニメとゲームとの連動について様々な施策を行ってきましたが、まだまだ出来ていないことや、やらなければならないこともあると思っています。先ほどもお話しましたが、一番の課題はアニメ側とゲーム側によるスケジュールの違いです。表現や盛り上がりを分離化させないように、最大化の状態で相乗効果が得られるよう努めていきたいと思っています。

砂村:キャラクターの魅力をより引き出していくのは大きなミッションのひとつです。そのほか、すでに登場しているキャラクターたちをアニメ本編に限らず、映像を用いて様々な形で打ち出していきたいと考えています。たとえば、おまけ動画で制作した「ルシファーの休息」であったり、今年の「XFLAG PARK」の、白雪姫リボンのライブであったり、こういった、スピンオフ的なものを仕掛けていきたいと思っています。


――:本日はありがとうございました。
 
(取材・文:原 孝則)

 
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企業情報(株式会社ミクシィ)

会社名 株式会社ミクシィ
URL http://mixi.co.jp/
設立 1997年11月
代表者 木村弘毅
決算期 3月
直近業績 売上高1890億円、営業利益723億円、経常利益727億円、最終利益417億円(2018年3月期)
上場区分 東証マザーズ
証券コード 2121

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