【LINEの2Q決算説明資料より】パフォーマンス型広告が好調持続 マンガや音楽配信も順調に拡大 ゲーム中心のコンテンツは苦戦、新作で下期反転目指す



LINE<3938>は、7月26日、第2四半期(2017年4~6月)の決算発表を行うとともに、アナリスト・機関投資家向けに行った決算説明会資料を公開した。発表した決算は、売上収益786億円(前年同期比16.9%増)、営業利益186億円(同39.4%増)、最終利益102億円(同4.0倍)と大幅な増益を達成した。

今回はLINEが開示した決算説明資料から、各サービス別の売上やMAUなどの動きをみていこう。まず、主要4カ国(日本と台湾・タイ・インドネシアの合算)の月間アクティブユーザー数(MAU)の推移は、前四半期から微減の169万人となった。日本は緩やかな増加基調が続いているものの、台湾、タイ、インドネシアの合計はここ4四半期は横ばいとなった。
 


売上収益を見ると、前四半期比(QonQ)で2.3%増の398億円だった。サービス別の売上を見ると、コンテンツの比率の低下傾向が続く一方、広告の比率が44%と増加傾向にある。また、地域別の売上では、海外のMAUが多いものの、売上に占める日本の割合は73%となった。
 


利益面をみると、営業利益は3.6倍の146億円と大きく伸びた。これは2月23日に発表した子会社LINE Plusのカメラアプリケーション事業を持分法適用関連会社Snowに吸収分割の方式により承継させたことによる事業譲渡益104億円を計上したことによる。これを除くと5%増の42億円となった。
 


続いてサービス別の状況を見よう。まず、広告サービスの売上収益は5.7%増の175億円だった。右肩上がりで伸びている。シェアが伸びているのは、パフォーマンス型広告(成果報酬型広告)だ。2016年12月期の第1四半期では7%たらずだったが、急速に伸びており、第2四半期では32%を占めた。
 


また、スタンプやきせかえなどのコミュニケーションサービス関連の売上収益はQonQで7.4%減の75億円だった。プロモーション関連での売上が伸びた四半期の後だったが、引き続き堅調に推移した模様だ。
 


他方、ゲームやマンガ、音楽配信、占いなどを含む「コンテンツ」は下落傾向が続いており、同3.5%減の101億円だった。ゲームのMAUが2300万人となるなど苦戦が続いているようだ。『千銃士』や有名IPを用いたバトルアクションRPGなど新作で巻き返しを図る。全体的に下落が続くなか、LINEマンガが5.1%増の28億円、LINE MUSICが17.2%増の9億円と順調に拡大した。
 

 
LINE株式会社
http://linecorp.com/

会社情報

会社名
LINE株式会社
設立
2019年12月
代表者
代表取締役社長 出澤 剛/代表取締役 慎 ジュンホ
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