バンナムHD、2Qと通期予想の上方修正を発表… 『ドッカンバトル』『ミリシタ』などネットワークコンテンツの好調で 1Qは減収減益も計画上回る

バンダイナムコホールディングス<7832>は、8月4日、2018年3月期の第2四半期累計(4~9月)と通期の連結業績予想の修正を発表、第2四半期累計の売上高は従来予想の2750億円から2950億円(増減率7.3%増)、営業利益は同225億円から270億円(同20.0%増)、経常利益は同230億円から275億円(同19.6%増)、四半期純利益は同160億円から200億円(同25.0%増)といずれも上方修正された。

修正の理由はネットワークエンターテインメント事業におけるネットワークコンテンツなどが好調に推移しているため。なお、通期の予想については、現時点では売上高のみを従来予想6000億円から6200億円に修正している。
 

また、同時に発表した2018年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高1440億円(前年同期比0.5%減)、営業利益156億円(同33.3%減)、経常利益162億円(同29.2%減)、四半期純利益134億円(同27.0%減)となった。
 

利益率の高い新商品が大ヒットした前年同期との比較では、商品ラインアップや投入タイミングの違いから減収減益となったものの、会社計画に対しては主力IPや事業が好調に推移した。

主なセグメントごとの状況は以下の通り。

①トイホビー事業…売上高427億円(前年同期比11.0%減)、セグメント利益13億円(同61.8%減)
国内において「仮面ライダー」シリーズや「スーパー戦隊」シリーズ、「ドラゴンボール」シリーズなどの定番IP商品の好調が継続したほか、「機動戦士ガンダム」シリーズの商品がプラモデルを中心に安定的に推移した。また、大人層などに向けたターゲット拡大の取り組みを強化したほか、IPラインアップ拡充に取り組むなどIP軸戦略強化に向けた施策を実施した。海外においては、アジア地域において「機動戦士ガンダム」シリーズの商品や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気となった。欧米地域では、「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が堅調に推移した。しかし、トイホビー事業全体では商品のプロダクトミックスの違いなどにより前年同期の業績を下回った。

②ネットワークエンターテインメント事業…売上高917億円(同7.1%増)、セグメント利益127億円(同23.4%減)
スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツの好調が継続し売上に貢献したが、利益面では家庭用ゲームにおいて利益率の高い新作タイトルが人気となった前年同期を下回った。ネットワークコンテンツは、ワールドワイド展開している『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』や『ワンピース トレジャークルーズ』などの主力タイトルが高い人気となった。また、国内では「アイドルマスター」の既存主力タイトルが好調に推移したほか、新作タイトル『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』が好スタートを切った。

家庭用ゲームにおいては、新作タイトル『TEKKEN(鉄拳)7』が欧米地域を中心に人気となったた。アミューズメントビジネスでは、アミューズメント施設の国内既存店が順調に推移したほか、新店舗のオープンや新業態店舗の展開などの施策に取り組んだ。業務用ゲームは人気シリーズを中心に安定的な展開をはかったほか、新技術を融合した新たな取り組みとして、VRを活用した機器や施設の開発を積極的に推進した。

③映像音楽プロデュース事業…売上高104億円(同23.6%減)、セグメント利益26億円(同43.1%減)
第2四半期連結会計期間以降に主力IPにおける新作と連動した商品展開を予定しているため、利益率の高い商品が人気となった前年同期の業績を下回った。第1四半期連結累計期間においては、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズなどの主力IPの既存作品の商品展開を行うとともに、新作展開に向けた話題喚起をはかった。また、「ガールズ&パンツァー」や「黒子のバスケ」などの作品などに関連したライセンス収入が収益に貢献した。

なお、2018年3月期通期の予想については、前述の通り売上高のみが上方修正されており、売上高6200億円(前期比横ばい)、営業利益570億円(同9.9%減)、経常利益580億円(同8.4%減)、当期純利益400億円(同9.4%減)の見込み。
 
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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