インフォコム、コミック配信サービス「めちゃコミ」が過去最高売上…海賊版サイトの影響受けるも出版社と協業強化、独占先行配信が奏功

インフォコム<4348>は、4月27日に発表した2018年3月期の決算説明会資料で、コミック配信サービスを含むネットビジネスの売上高が前の期比で10.0％増の212億円と過去最高を更新し、営業利益も同20.0％増の33億円と大きく伸びたことを明らかにした。電子コミックサービスに限ると売上高は12.4％増の202億円だった。

昨今、漫画などを無断で配信する「海賊版サイト」の影響が出版各社にでているとされているが、同社によると、その影響については、第2四半期から出てきたとする。独占先行配信などの施策を実施したことが奏功し、売上が伸び率低下をカバーしたという。

 

  ▲電子コミック配信サービスの四半期売上高の推移を見ると、第2四半期から第3四半期にかけて低下が見受けられる。ただ、これまでもみられた事象で海賊版サイトの影響は見極めづらいが、当初計画の210億円に到達しなかったところに現れているようだ。


続く2019年3月期は、売上高240億円（前期比12.8％増）、営業利益38億円（同13.1％増）と2ケタ増収増益を見込む。電子コミック配信サービスについては売上高が13.7％増の230億円を見込んでいるとのこと。

同社では、海賊版サイトの影響はまだ残るものの、下期から再び高い成長率を回復する、としている。AIを活用したビッグデータ分析やIT投資を強化するほか、独占先行配信など出版社との協業の拡充、そして、海外展開と同業他社との協業やM&Aを推進することで伸ばしていく考え。