【インタビュー】プロリーグ「RAGE Shadowverse Pro League」参戦のチームリーダーたちが描く"プロ像"とは


CyberZとエイベックス・エンタテインメント、Cygames、AbemaTVのゲーム専門チャンネル「ウルトラゲームス」が合同で開催する、『シャドウバース』のプロリーグ「RAGE Shadowverse Pro League」の開幕戦が、5月5日(土)、5月6日(日)に開催されるシャドバフェス内で行われた。

リーグ開幕に向けて、4月28日に行われた事前研修の終了後、今回の研修を受けた感想や、プロリーグ開幕に向けての意気込みなどを伺った。

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今回のインタビューでは、各チームのリーダーの4人にお話を伺う。まずは、レバンガ☆SAPPOROのきょうま選手。名古屋OJA ベビースターのあるじ選手の合同インタビューを掲載する。



──:まずは、おふたりから自己紹介していただけますか?

きょうま選手(以下、きょうま:レバンガ☆SAPPORO所属のきょうまです。主な実績としては、今年の1月に行われた「Premier cup 2018 Tokyo」での優勝ですね。RAGEにも2回ほど出場していて、2pickトーナメントで優勝した経験があります。

あるじ選手(以下、あるじ
:私は、名古屋OJA ベビースターに所属しているあるじといいます。JCGという公式大会で2度優勝しています。もちろん、RAGEにも何度か出場しています。

──:今日の研修を終えての感想はいかがですか?

きょうま:最後に行ったグループワークが印象的でした。プロとしてのあり方や、プロ像に対する考え方が、それぞれ違うところもあるということがわかりましたし、それを全員で共有できてよかったなと思います。

──:具体的にどういった話をされたんですか?

きょうま:うちのチームだと、例えばTatsunoさんは、ひとりの有識者より100人の新規ユーザーを獲得できるようなプロ像を目指していて、新規ユーザーさん向けの配信やイベントを志しているようです。さわさきさんは、プレイングで圧倒的な存在になって、新規ユーザーだけでなく、『シャドウバース』を知らない人にも名前を知られるようなプレイヤーになりたいというような思いがあるみたいです。プロの在り方はひとりひとり違ってていいと思いますし、それを仲間内で共有できる場が持てて良かったですね。

あるじ:僕も、あのグループワークは良い経験になったと思います。チームメンバーのプロ像をひとりひとり分解して考えることで、微妙なニュアンスの違いがわかったのは大きいです。プロとして強くなるというところは全員同じなんですけど、一般層により理解してもらえるようにしたいという人もいれば、コアユーザーが中心になってこそ、競技が盛り上がるから、コアユーザーの方の理解をより得られるようにしたいという意見もありました。それを通じて、個人のキャラクターと相性の良いプロ像を作っていけたらいいねという話になりました。

─:お互いの方向性の違いを共有できたのがよかったみたいですね。ちなみに、おふたり自身が描くプロ像とは?

きょうま:まずは、全て試合に最後まで勝利にこだわりながらのぞみたいです。自分が元々負けず嫌いだというのもありますが、やっぱりプロ選手というのはそういうものだと思うんです。普及に関しても具体的な案がひとつあるんです。自分は、昔から囲碁をやっているんですけど、囲碁をするための碁会所というものが街中にあるんです。将棋であれば将棋道場、麻雀であれば雀荘といったように、『シャドウバース』をそれぐらい馴染みのあるものにしたいと思っています。最近は、ボードゲームカフェなんかが増えてきてますが、それと同様に"シャドバカフェ"みたいなものを実現したいと考えています。そのためには、経営的なことも勉強しないといけませんし、まだまだこれからですが。

──:実現できれば間違いなく楽しいでしょうね。あるじさんはいかがですか?

あるじ:私もプロですので、プレイングをもっと高めて、リーグ内でも最強の選手のひとりとして数えられるようになりたいというのがひとつ。あとは、それを見せるだけでなく、集客をできるような選手になりたいですね。僕自身、東大出身という取っ掛かりがある特性を持っているので、東大卒プレイヤーがこんなこと言ってたとか、こんなこと考えてるみたいな感じで、色々なメディアで紹介してもらいつつ、ファン層を拡大することができたらいいなという風に考えています。

──:チーム内でのコミュニケーションは活発ですか?

きょうま:まだ始まって2週間ですし、コミュニケーションはそこまで密ではないですね。、2週間前にも撮影がありましたけど、その帰りにはTatsunoさんと食事に行きました。そのときに、お互いの考えであったり、プロとしての在り方について話したんですけど、それは有意義な時間でした。あとは、開幕戦における役割をしっかり決めておきたいですね。ぶっちゃけた話をすると、他のチームは2Pick担当者がいますが、うちにはいないんです。誰がどのフォーマットを担当するかは、今も話し合っているところです。

あるじ:うちでは、積極的にオンライン上でコミュニケーションを取っています。毎日一定の時間をとって、その日のトピックを決めて調整を行いながら、役割分担なんかを決めてます。

──:ちなみに、今の段階で感じられるそれぞれのチームカラーはありますか?

きょうま:2週間前が初顔合わせでしたけど、有名な方が多いので、Twitterなどで名前は知ってましたが、実際会ってみるとみんな接しやすくて、優しい人という印象を受けました。ネット上だけだとわからない部分もありますし、実際に会ってみたことで良いチームになりそうだなと感じました。とはいえ、まだ具体的な方向性までは見えてません。今、一番大事なのは、この4人が仲良くなることだとは思っています。調整相手としても、仲良くないと言えないことはあります。このデッキ投げてほしいとか。そういう話を気軽に言える関係になれれば、より強いチームになれると思います。遠慮があると、そんな些細なことも言えなくなっちゃうので。

あるじ:全員が理論的なところは特徴的でしょうね。名古屋OJAの応募要項には"勝利の再現性"みたいなキーワードがありました。それに集まってきた人間なので、基本的にデータを見ながらものを考えて、理詰めで考えるのが得意な人が集まっている気がします。

──:その話を聞くと、あるじさんがリーダーに選ばれたのも、東大卒だったというのが大きそうですね。

あるじ:そうですね。そういう感じで選ばれました(笑)。

──:レバンガさんのリーダー決めはどういった感じでした?

きょうま:今のところは、自分がリーダーみたいな感じですけど、2週間前の撮影のときに、年功序列の成り行きで決まったんです。もしかしたら、今後相談しあって変わっていくかもしれないです。

──:リーグ開幕が来週のシャドバフェスになりますが、ここには負けたくないというチームはありますか?

きょうま:プロリーグの中には、まだ話したことがない方もいるんですよね。その中で、具体的に挙げるとすればSOSさんですね。彼とはRAGEの会場でも仲良く話していましたし、どんなときでも元気がすごいなという印象があります。だからこそSOSさんには負けたくないというか、SOSさんが悔しがるところを見てみたいので、なんとしても負かしてみたいですね。

あるじ:チーム単位で言えば、もちろんどこにも負けたくないです。僕個人の話であれば、デトネーションのミルさんですね。彼も僕もメディアで攻略ライターをしていた経験があるので、攻略ライター最強決定戦という構図になるかなと。あとは、RAGE会場で彼のプレイングに関する話を聞いて、本当に深いところまで掘り下げていることを痛感しました。「俺はここまで考えられてなかった」と思いもしたので、それを乗り越えて彼に勝ちたいと思います。

──:では、最後にプロリーグ開幕に向けての意気込みをお願いします。

きょうま:僕もこれまでは別の仕事をしていましたが、それを4月いっぱいで退職して『シャドウバース』一本になります。時間も今まで以上にかけられるので、まずは練習量を確保して調整を進めていきます。今までは自分が楽しめる『シャドウバース』ばかりを考えていましたが、これからは見ている方を楽しませる『シャドウバース』を心がけていきます。今回、プロリーグに応募して落選された方もたくさんいますし、『シャドウバース』ユーザーは数百万人といます。これから始める方であれば、我々16人のプレイングを通じて、『シャドウバース』のプロとはこういうものなんだと思うはずです。そういったたくさんの人の気持ちを背負ってる立場であることを自覚して、言動、立ち振る舞いに気を付けながら頑張っていきたいです。

あるじ:『シャドウバース』というゲームは、どうやっても勝負の流れに運の要素は絡んできます。我々のチームはその運以外の要素では負けないという思いの下、練習を重ねていきます。白熱した試合が見せられる状態で本番に挑ませていただきたいと思います。



続けて、よしもとLibalentのSurre選手。au デトネーションのEnju選手の合同インタビューを掲載する。



──:今日の研修を受けての感想はいかがですか?

Surre選手(以下、Surre):プロゲーマーとしての意識を持つことが大事なんだなと改めて感じました。すでに気持ちは切り替えたつもりでしたが、これまで以上にプロゲーマーとしての自覚を持って生活していきたいと思います。

──:研修では色々と具体的な事例もでていましたね。

Surre:そうですね。やっぱり怖いなと思いました。特に、リスクに関する講義の中で挙げられた、八百長とか賭博に関する話が印象的でした。テレビの企画やバラエティ番組で賭け事のようなゲームを見たりもしますが、そういったことを遊びで真似ることも叩かれる要素になることがよくわかったので、今後は特に注意したいと思います。

──:Enjuさんはいかがでしたか?

Enju選手(以下、Enju):僕は、自分なりの決意を持ってここまできましたけど、今回の講義を聞いてみて、自分はこれからプロになるんだという実感し、より自覚を持てました。さらに「これからやっていくぞ!」という決意も持てましたね。

──:Enjuさんには以前、RAGEで優勝された際にもインタビューさせていただきましたが、あの時とは随分違った印象を受けます。

Enju:たしか、最初にお会いしたのはRAGEで優勝したあとでしたよね? あれから1年も経ちますし、『シャドウバース』関連の仕事にも呼んでいただく機会もありましたので。

──:生放送への出演やプロリーグが始まってから、意識に何か変化などはありましたか?

Enju:僕は、RAGEで優勝するまでは本当に誰にも知られていないようなプレイヤーでした。いつも「誰にも見られてないやろ」ぐらいの感じで過ごしていたのですが、優勝してからはメディアにも出るようになりましたし、見られているという意識を普段から持つようになりましたね。

──:本日のグループワークではどんなことを話しましたか?

Surre:プロ像に関するみんなの発表を聞いてみて、やはり個性が強いなと思いました。ふぇぐさんは、『シャドウバース』を始めたばかりの層からもファンを獲得したいと言っていました。keisuke3さんは、2Pickで日本一になりたい。いもけんぴさんは、なんでもできるパーフェクト超人みたいになりたいとか。チームの方でも個性を伸ばしていけるような環境作りをしていく方針なので、まずは自分の特性を理解して、お互いに得意なことを伸ばしていけるような努力をしたいと思いました。

Enju:うちのチームは皆、勝ちたいという気持ちが発言からも特に強く表れていました。

──:DetonatioN Gamingさん自体が、元々格闘ゲームやFPSなど多岐ジャンルに渡ってプロチームを持たれている組織ですし、やはり強くあることにこだわりたいというチームカラーが出たということでしょうか。

Enju:そうですね。チームの全員が、勝って実績を残して知名度を上げたいという方針です。その中で、僕はこのプロリーグを通して、まだ『シャドウバース』を知らないような方も含め多くの方に『シャドウバース』を知ってもらいたいという発表をしました。

Surre:Enjuさんがチームを柔らかくできそうですね(笑)。

Enju:もちろん、僕にも勝ちたいという想いはあります。ただ、それだけではなく、プロリーグを通して『シャドウバース』は楽しそうだと思ってもらえるような選手になりたいです。

──:Surreさんはどんな発表をされましたか?

Surre:第一目標はリーグ優勝です。その中で個人的な目標として僕はまず、ファンの方々に愛されることを目標にしました。ありがたいことに、今でもファンの方はいてくださるので、そういう方を大事にしながらも、あの選手は優しそうだな、良いキャラだなと思ってもらえるようにしたいです。あとは、新規ユーザーにもわかりやすいように、今まで培ってきたノウハウを文章でわかりやすく伝えることで、『シャドウバース』の発展につなげていきたいとも考えています。

──:文章にして伝えるというとSNSなどを通してということでしょうか?

Surre:そうですね。それ以外にもブログにもチャレンジできたらいいなと思っています。今日使ったデッキはこういう編成で、このカードを何枚入れてます、それはこういう理由があるからですというのをわかりやすく説明できれば、色々な人に『シャドウバース』の面白さを知ってもらえると思うんです。

──:チームリーダーはどうやって決めましたか?

Enju:au デトネーションは、最初の顔合わせで「リーダーは誰?」という話になった際に誰も手を挙げなかったんです(笑)。そのうち「Enjuさんでいいんじゃない?」という流れになったので「それでいいよ」と承諾しました。

Surre:うちも、2週間前に初めて顔を合わせた段階で「リーダーとか決めてるんですか?」みたいな話をしたら、まだ決まっていないということだったんです。そしたら、ふぇぐ君が「Surreさんでいいんじゃない?」と言い出して、それにみんなが便乗し、マネージャーさんからもお願いされたので引き受けました。元々、みんなの意見を聞いてまとめるという役割は得意で、任されたらやろうという気持ちも持っていたので、こうして任せてもらえたのは嬉しかったですね。

──:それぞれのチームに特色はありますか?

Surre:やはり、うちは個性がかなり大事にされてるなと思いました。顔を合わせたときから、みんな個性があるのを感じられましたし、そういった個々の個性を大事にしているチームなのかなという印象でしたね。

Enju:話してみた感じの印象だと、皆よく喋るので明るい感じです。会う前のイメージでは、もっとクールな感じかなと思っていたんですけどね。でも、試合に向けて練習しているときは雰囲気が変わります。調整も真剣に取り組んでますし、全員が内に情熱を秘めているというか、オンオフの切り替えが上手い人たちなんだと思います。

──:プロリーグの中で特に負けたくないというチームや選手はいますか?

Surre:一番の標的だと思っているのはミルさんです。実績を持たれてる方にもかかわらず、あまり公の場には出ることがなかったので、底知れないものがあります。そういうところはリーグの試合を通して研究できるといいなと思います。

Enju:そうですね。チームとしては、よしもとさんが「RAGE」王者と「ファミ通CUP」王者のふたりがいらっしゃるので要注意かなと。私個人としては、名古屋OJAのSOSさんです。SOSさんとの対戦を見てみたいと言ってくださる方も多いので、そこにも注目してもらえたらなと思います。


──:それでは最後に、プロリーグ開幕へ向けての意気込みをお聞かせください。

Surre:スタートダッシュをきるためにも、開幕戦はまず勝たなきゃいけない試合だと思うので、これから開幕戦勝利を目標に、残りの1週間でチーム内で練習を進めていきたいと思います。

Enju:開幕戦ということで、一番注目が集まる試合になるでしょうし、そこで勝てれば勢いもついて、バンバン調子よくいけるかもしれないので、大事な一戦であるという思いは僕らも変わりません。ここは必ず勝ちたいなと思います。



 
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会社名
株式会社CyberZ
設立
2009年4月
代表者
代表取締役社長CEO 山内 隆裕
決算期
9月
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