【シャドバフェス!】「RAGE Shadowverse Pro League」開幕戦でドラマが生まれる!…au デトネーション対名古屋OJA ベビースターをレポート


CyberZとエイベックス・エンタテインメント、Cygames、AbemaTVのゲーム専門チャンネル「ウルトラゲームス」が合同で開催する、『Shadowverse(シャドウバース)』のプロリーグ「RAGE Shadowverse Pro League」。その開幕戦が、5月5・6日に幕張メッセで開催された「シャドバフェス2018」内で行われた。

5月5日には、au デトネーション対名古屋OJA ベビースター、5月6日にはレバンガ☆SAPPORO対よしもとLibalentの対戦が行われた。本稿では、初日に行われたau デトネーション対名古屋OJA ベビースターの試合内容をレポートしていく。


▲当日の実況は友田一貴さん(写真左)。解説はkuroebiさん(写真右)が担当した。

試合の様子はAbemaTVとOPENEC.tvで生放送されており、タイムシフト視聴も可能となっている。「RAGE Shadowverse Pro League」では、今後の試合でも同様の放送形態がとられる。

▼AbemaTV
https://abema.tv/channels/ultra-games/slots/EoLUPxfNxCnSAT?utm_medium=social&utm_source=twitter&utm_campaign=official_tw
▼OPENEC.tv
https://www.openrec.tv/live/Zpyxyolc8ev

 

■2pickへのこだわりが勝利を呼び込む!


今回は、2Pick(BO1)1試合と、ローテーション(BO3)2試合で勝敗を争われる。第1試合のルールは2Pick(BO1)、名古屋OJAからはさに選手、デトネーションからはShinky選手が出場した。

さに選手は、過去の公式大会JCGにおいても、2Pick部門にだけ出場しているなど、2Pickに対して強い思い入れがあり、2Pick専門の選手として名古屋OJAに採用されている。さらに、今回の対戦相手shinkey選手を注目選手であると公言していることもあり、初戦から注目度の高いマッチアップとなった。



本リーグのレギュレーションにおける特徴として、2Pickの時間制限の厳しさがあげられる。本リーグの2Pick戦では、デッキ構築に6分という制限が設けられており、これは世界大会と比較しても、短い時間設定となっている。

Shinkey選手は、リーダーにエルフを選択するも、低コスト帯のカードを確保しきれず、ピック中も苦々しい表情を見せる。



対して、リーダーにロイヤルを選択したさに選手は、ピックの段階で強力なカード"バルバロッサ"2枚を引き当てており、その引きの強さに会場がどよめくが、さに選手は2枚目をスルー。強力なカードであっても、全体のデッキバランスを取るために冷静さを失わず切っていくという判断だったのではないだろうか。この辺りは、2Pickを任されるプレイヤーならでは判断だったと言えるだろう。



試合展開は、やはり序盤の展開に苦しんだイShinkey選手に対し、さに選手は中盤からロイヤルらしい強固な盤面を作り出すことに成功。見事にこの初戦を制した。2Pick専門としての役割を見事に果たすとともに、2Pickというルールの特殊さ、奥深さを体現してみせた。
 

■ローテーションも制して名古屋OJAが快勝


第2試合のローテーション(BO3)には、名古屋OJAのSOS選手と、デトネーションのEnju選手が出場。SOSはビショップとロイヤルのデッキ、Enju選手は、ウィッチとエルフのデッキを用意した。

1戦目では、それぞれロイヤルとウィッチを選択。Enju選手の使用したウィッチデッキには、現在トレンドにもなっている"言霊遣い・ジンジャー"を起用した、いわゆるジンジャーウィッチと呼ばれるデッキを使用するも、デッキが想定通りに回りきらず、手堅く盤面を形成したSOS選手が勝利。



▲ちなみに、ローテーションなどの事前にデッキを用意してくる試合においては、カードスリーブやエンブレムも各チームのデザインのものが使用されている。これは、今回の試合が本邦初公開となる。

ローテーションルールでは、勝利したデッキを使用できなくなるので、2戦目はSOS選手がビショップのデッキに切り替わり、Enju選手は引き続きウィッチデッキを使用しての対戦となる。

相手リーダーの体力を減らしながら進め、リードを奪っているように見えたEnju選手だが、高コストのカードが早めに揃いすぎてしまったことで、中盤の展開に苦しみ、悩ましい表情を見せている。

"言霊遣い・ジンジャー"が召喚できるまで、リーダーの体力を維持したいEnju選手に対し、SOS選手が猛攻をしかけ"言霊遣い・ジンジャー"召喚前に決着。これで、名古屋OJAの2勝となり、本日の勝利チームは名古屋OJAに決定した。


 

■勝ち負けを超えた先で生まれるドラマ


すでに、勝利チームが決定したため、第3試合はチームの勝敗には関与しない消化試合となる。しかし、この日一番のドラマはこの試合で起きた。

第3試合のローテーション(BO3)を行ったのは、名古屋OJAのあるじ選手と、デトネーションのミル選手。あるじ選手はエルフとウィッチ。ミル選手はロイヤルとネメシスのデッキを使用した。



1戦目をみる選手、2戦目をあるじ選手が勝ち、勝負は最終戦まで持ち込んだ。この日の最後の戦いを飾るのは、あるじ選手のウィッチデッキと、ミル選手のネメシスデッキ。お互いに終盤で猛威を振るう構成になっていることもあり、序盤の勝負は静かな展開となる。しかし、お互いに手札を増やしながら着々と準備を進めていく。



9ターン目を迎えたところで、あるじ選手が一気にフィニッシュに向かって動き出す。"言霊遣い・ジンジャー"を召喚し、手札のフォロワーのコストを全て0にし、"屈強な山岳隊長"に加えて"ゼウス"2枚を投入し、ミル選手の場を一掃しながら、"ルナルの魔術師・プリス"も召喚して、フォロワー5体を並べ切った。

これに対し、ミル選手は配置済みの"加速装置"の効果を活かしながら、アーティファクトを次々と繰り出し、攻撃を加えていく。攻撃や召喚といった演出の間に、すでに次の行動を先行入力しながら、短い制限時間をフルに使い、総数13枚のカードを使用して、なんとあるじ選手のフォロワー5体、合計29点分の体力を削り場の相手フォロワーを全て倒し切るスーパープレイを見せた。


▲この激しい攻撃の間、ドロー効果を挟みつつ次ターンへのリーサルまで見据えて、ターン終了時には共鳴によりデウスエクスマキナの効果が発動してしまわないよう山札の調整も行っている。短時間でそのすべてを計算しつくしていたみる選手。

あるじ選手も再び出せるだけフォロワーを出してはみたものの、ミル選手の勢いを削ぐことは叶わず。ミル選手は、攻撃力を"バトル中に破壊されたアーティファクトの数と同数にする"フォロワー"造られし獣人・サフィラ"を召喚し、あるじ選手の残り体力16点をピッタリ削りきって勝利をおさめた。

試合後のコメントでは、前日にデッキリストが公開されたところからマッチアップの検証を行い、2ターン目の段階で既にこうした展開も予測していたとの話だから驚きだ。一体、どこからどこまでが彼の計算によるものだったのか。まさしく"不動の精密機械"の名にふさわしい神業を披露した。



このスーパープレイに対し、会場内はこの日一番の盛り上がりを見せ、誰もが称賛の声をあげる見事な一戦となった。惜しむらくは、この戦いがチームの勝敗には影響には関われなかった点だろう。しかし、チーム成績を超えたところにある戦いであったからこそ、すべての試合で全力を出し尽くす、プロ選手としてのあり方を強く感じられる試合だったとも言えるだろう。


いよいよ開幕となった「RAGE Shadowverse Pro League」。初戦から白熱した試合を繰り広げ、今後の試合にも期待を抱かずにはいられない展開を見せてくれた。今回の戦いを経て、彼らがどのような調整をしながら試合にのぞむのか。これからの動向にも注目していきたい。

 
(取材・文 ライター:宮居春馬


 
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