メディア工房、3Qは売上高3%減ながら営業・経常黒字転換を達成 運営体制の見直しなどによるコスト削減が奏功 ブルークエストは事業規模縮小へ

メディア工房<3815>は、7月6日、2018年8月期の第3四半期累計(9~5月)の連結決算を発表、売上高16億2700万円(前年同期比3.0%減)、営業利益6000万円(前年同期2300万円の赤字)、経常利益6000万円(前年同期2900万円の赤字)、最終利益2100万円(前年同期比51.3%減)となった。
 

占いコンテンツ事業やメディア事業、その他事業において前年同期比で増収となったものの、子会社ルイスファクトリーにおいて、第1四半期期間より、子会社の売上から手数料などを控除して計上していることや、新規運営移管タイトルが未獲得となったことが影響し、全体では前年同期比減収となった。一方、利益面は、管理部や各事業において運営体制などの積極的な見直しによるコスト削減を行ったことにより、営業利益と経常利益で黒字転換を達成した。

各セグメント別の状況は以下の通り。

①占いコンテンツ事業…売上高13億2800万円(前年同期比1.9%増)、営業利益3億9700万円(同1.6%増)
決済手段の多様化を始めとするユーザビリティ向上に注力し、既存ユーザーのリテンション率を改善すると同時に、新規ユーザーの増加に努めた。これらの施策による売上への寄与は第4四半期連結会計期間となる見込みではある、One to One Marketing事業が引き続き安定的に売上増加となったことや、占いコンテンツ事業の広告宣伝を見直し、コスト効率を追及した結果、収益ともに増加した。

②ゲームコンテンツ事業…売上高2億5200万円(同31.9%減)、営業利益1900万円(前年同期8500万円の赤字)
第1四半期連結会計期間より売上から手数料等を控除して計上しているほか、新規の運営移管タイトルの獲得がなかったことから、売上高は減少したが、ゲームコンテンツ事業全体としては黒字での着地となった。なお、今後は国内セカンダリー事業を中心とする予定であることから、ブルークエストに関しては、収益の効率化を勘案した結果、事業規模を縮小した。

③メディア事業…売上高4100万円、営業損益1600万円の赤字
強みである豊富な占いコンテンツの無償提供等が奏功し、「カナウ」においては、1月に損益分岐点を通過して以降、順調に収益を伸ばした。一方で、「カナウ」「yummy!」以外の新規サービス開発を積極的に推進していることから、メディア事業としての利益は、営業損失を計上している。

④その他…売上高400万円(同126.8%増)、営業損益6500万円の赤字(前年同期2400万円の赤字)
海外新規事業において、BtoBを中心としたVR機器の販売や、VRコンテンツプラットフォームへの配信コンテンツの獲得など、引き続き提携先である中国企業とのVR事業を推進するほか、eコマース事業及び中国本土における日本IP事業の展開に注力した。VR機器の販売及び受注案件の獲得により増収となったものの、事業拡大に向けた人員増に加え、eコマース、IP事業の売上への寄与は来期を見込んでいることから、先行投資が膨らみ、増収減益となった。

なお、2018年8月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、売上高23億5000円(前期比4.4%増)、営業利益7000万円、経常利益6000万円、当期純利益1500万円の見込み。
 

 
株式会社メディア工房
https://www.mkb.ne.jp/

会社情報

会社名
株式会社メディア工房
設立
1997年10月
代表者
代表取締役社長 長沢 一男
決算期
8月
上場区分
東証グロース
証券コード
3815
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