【発表会】SCRAP、セガゲームスがコラボしたリアル捜査ゲーム「龍が如く×歌舞伎町探偵セブン -100億の少女誘拐事件-」は歌舞伎町を舞台に違和感なく馴染む最高のタッグ

 
SCRAPは7月18日、新宿・東京ミステリーサーカス(TMC)においてセガゲームスの人気タイトル『龍が如く』と、TMCで人気のリアル捜査ゲーム「歌舞伎町探偵セブン」がコラボしたリアル体験型ゲームイベント「龍が如く×歌舞伎町探偵セブン -100億の少女誘拐事件-」の記者発表会とスペシャルトークショーを開催した。本稿では、その様子をレポートする。
 

■伝説の男と怪しげな探偵たちが歌舞伎町で出会う

 
記者発表会にはSCRAP代表の加藤隆生氏、セガゲームス『龍が如く』シリーズチーフプロデューサー横山昌義氏、『龍が如く』プロデューサー佐藤大輔氏が登壇。このコラボのきっかけや制作秘話を語った。
 

▲左から加藤隆生氏、横山昌義氏、佐藤大輔氏。
 
SCRAPの「歌舞伎町探偵セブン」は、実際に町の中を歩き回って謎を解くという、TMCオープン当初から開催している人気のリアル捜査ゲーム。今回、『龍が如く』とコラボした本作も実際に町を歩いて、ある事件の捜査をするという内容だ。捜査する場所は、TMCのある東京都新宿区歌舞伎町。『龍が如く』の舞台となっている神室町のモデルが、まさにこの歌舞伎町だ。
 
歌舞伎町に初めて来る前に『龍が如く』で予習しており、最初からどこに何があるのかおおよそ知っていたという加藤氏は双方のゲームの相性について「相性がいいどころではない。『龍が如く』とコラボがしたくてリアル捜査ゲームを作ったといっても過言ではない」と語った。
 

▲加藤氏は「リアル捜査ゲームというタイトルがつく前はリアル龍が如くと呼んでいたくらい」と秘話を語り、双方の作品の相性に自信を覗かせた。
 
横山氏は今回のイベントを監修したことについて「自分で実際にゲームを作るのと監修をするのとでは毛色が違う。他の方が『龍が如く』の素材を使って作ったものにいろいろ言うのはとても難しいもの。なぜかと言うと、リアル捜査ゲームのおもしろさを、僕自身がまだわからない状態だったから。どういう風に桐生一馬などの素材が探偵のラビットや所長と絡むのかが見えていなかった」と、当初は不安があったとのこと。
 
しかし、横山氏は続けて「加藤社長に『龍が如く』でのルールや、素材を扱う際のお願いを伝えて作っていただいたところ、最初に上がってきたものの時点で既にかなりおもしろいものができていると感じた。これは、実際に町を歩いてプレイしたらおもしろいだろうなと、イメージが固まった。それからは、かなりスムーズに進行していった」と、制作の早い段階でおもしろさに確信が持てていたと語った。また、実際に町へ出てプレイした際に、改めておもしろいという感想を抱いたという。
 

▲「これは確かにゲームだ。大きなゲームセンターで『龍が如く』のゲームを遊んでいるような、新しい体験」と、横山氏。
 
佐藤氏は「私も脱出ゲームの経験はないが、世の中で流行っているのは知っていた。今回の話を聞いて、おもしろくできるのかがやはり最初は不安だった」と、やはり企画が提案された当初は不安があったとのこと。しかし「ゲームを体験させていただいたのだが、歌舞伎町にある本当のリアルなお店に入って、そこでしっかり演じてくれているキャストさんがいる。世界にどっぷり入っていける感じがして、これはとても楽しいなと思った」と、実際のリアル捜査ゲーム体験を通じておもしろさを確信したという。
 

▲佐藤氏「『龍が如く』ファンの方であれば、歌舞伎町のマップは頭の中に入っているはず」、横山氏「今いるこのビル(TMC)も、あのビルだなって思っていただけるだろう」とのこと。
 
続いて話題は、今回のイベントでの、ひとつの大きな目玉である「リアルヒートアクション」に。ヒートアクションとは、『龍が如く』で桐生一馬が使う技。その中でも今回行うのは手元にある、通常は武器として扱わないようなアイテムなどを使って繰り出す、威力だけではなく見た目も楽しめる技である。そのヒートアクションを、リアル捜査ゲームでどのように実現したのだろうか。
 
横山氏の「リアルヒートアクションの茶番感はすごい!」という言葉に、「うちの会社では、茶番は最高の褒め言葉」と返す加藤氏。実は今回のコラボに際して、ありものの素材ではなくて、今回用にヒートアクションをイチから作ったという。「『龍が如く』も「リアル捜査ゲーム」も、大人が真剣に悪ふざけしているというのが楽しいと思っている。それを前面に押し出す感じだったので、その悪乗りには全面的にお付き合いさせていただくということで、作らせていただいた」と、横山氏が制作中の心境を語った。本作のプレイ中、どこかで新たに作られたヒートアクションを見ることができるはずだ。
 
ここで、会場に特別ゲストが呼び込まれた。ゲストは、声優で桐生一馬役の黒田崇矢氏と、『龍が如く』の大ファンでもあるお笑い芸人NOモーション。のおふたり。
 

▲黒田崇矢氏(左)と、NOモーション。の矢野ともゆき。氏(中)、星ノこてつ。氏(右)。
 

▲果敢にもご本人を前にして桐生一馬のものまねをする矢野氏と、真島の兄さんの台詞を決める星ノ氏。かなりクオリティが高いものまねだが、文章で伝えられないのが残念。
 
ものまねに本物からのダメ出しとアドバイスがあったところで、話題はゲームとイベントでの収録の違いについて。「比較的、ゲームの収録に似た感じはあった。タイトルの「100億の少女誘拐事件」というのも『龍が如く』っぽい雰囲気があり、すっと入れる台本だった」と黒田氏。ただ、普段のゲームとはまた違った、おもしろい台詞があったとのこと。
 

▲「これどういう風に使うのかな?」という台詞もあったと黒田氏。
 
また、この発表会を前に、本作を黒田氏も体験したという。リアル捜査ゲームは初めてだったという黒田氏は、説明を言葉で聞いただけではなかなか理解できなかったという。この日は猛暑日だったが、その中で実際に歌舞伎町を歩いて体験してみたところ「炎天下の中を歩くのは嫌だったけど、それを遙かに上回るおもしろさだった」と大絶賛。また、「私は50代だが、ゲームやアトラクションで感動できない年齢になってしまった気がしていた。しかし、本作の体験では声を出して「これはおもしろい!」を本気で連呼した」とのこと。この日の歌舞伎町には、とても良い声が響き渡っていたのだ。
 

 
▲NOモーション。のおふたりも記者発表会前に、この格好のまま体験プレイを行ったとのこと。
 
最後に加藤氏が「つくづく完璧なコラボだなと思う。「龍が如く」は移動がおもしろいゲーム。移動することで誰かに出会ったりしてストーリーが進行することが、ゲームにリアリティと深みを与えている。リアル捜査ゲームもまさに移動が重要な要素になっている。ミステリー映画などではカットされがちな移動が「龍が如く」ではしっかり描かれている。そういう意味でも完璧なコラボだと思うし、おもしろいものができたと思っている。ぜひ多くの人に遊んでいただきたい」と結んだ。
 

 

■まだ見たことのない歌舞伎町へ

 
記者発表会の後は実際に歌舞伎町の町へ出て、本作のチェックポイントとなる場所を巡るメディアツアーが行われた。
 

▲スタート地点となる、TMC内のカウンター。
 
TMCを出発し、SCRAPスタッフの引率のもとチェックポイントへと向かった。本作のプレイ中には、いくつかのチェックポイントを経由する必要がある。今回のメディアツアーでは、その一部が紹介された。
 

▲歌舞伎町にある、本物のお店の中。プレイ中ここに入るのは、少し勇気が必要かもしれない。
 

▲プレイヤーは店内にいる重要人物と実際に会話をして、捜査を進めていく。
 

▲ここは、また別のビル内にあるチェックポイント。何かと戦っているようだが……。
 

▲上にあるゲージがポイント。『龍が如く』プレイヤーであれば、ゲージのデザインでピンと来ているはずだ。
 
このメディアツアーで見たチェックポイントは、ほんの一部。他にも、歌舞伎町の中にある本物のお店やビルが本作の舞台となっており、プレイヤーはあちこちに足を運ぶことになる。
 
発表会で町中を歩き回るというのは、我々取材陣にとっても珍しい体験だった。現実とゲームが融合している本作だからこそであり、プレイヤーとして参加したらよりいっそう世界に取り込まれる感覚を味わえるのだろう。
 

■トークショーで双方の魅力を語り尽くす

 
さらに、この日は先行して本作のプレイを体験したお客さんを迎えてのスペシャルトークショーも行われた。
 

▲トークショー登壇者は左からSCRAP加藤氏、セガゲームス横山氏、同佐藤氏、声優で桐生一馬役の黒田氏、お笑い芸人NOモーション。の星ノ氏と矢野氏。
 
会場にいる来場者は『龍が如く』のプレイ経験はあるが、リアル捜査ゲームは初体験の方が多かった模様。この状況を加藤氏は「我々としてはブルーオーシャン。コラボの醍醐味!」と前向きに捉えていた。
 
来場者、登壇者ともゲームの体験を済ませているので、トークはプレイをしての感想や具体的な内容に及んだ。「至近距離で演じられると小っ恥ずかしくなってしまう」と、プレイ前は慎重だった横山氏。しかし、謎を解いているうちに入り込んでいき、恥ずかしさは消えていったという。
 

▲「楽しいものは結局、最後には取り込まれるんだ」と、満足した様子の横山氏。
 
佐藤氏は「歌舞伎町を改めて歩いてみて、こんなところに○○なんてあったんだ……のような、新しい発見がいろいろあった」と振り返る。黒田氏も「こんなにも楽しいものなんだ、と思った」と絶賛。また、黒田氏は自身は謎解きが少々苦手であると思っていたそう。そのため、謎が解けた時の感動はひとしおだったとのこと。黒田氏はさらに「私は昔、歌舞伎町にある雑居ビルに入ったことがあるが、皆さんは入らずに済むなら入らない方がいい。だけどこのゲームなら、歌舞伎町の雑居ビルなど、普段は入らないところに安全に入ることができる。歌舞伎町のコアな店に入っていけるというのが大きな魅力」と語った。
 
さらに制作秘話として、今回新たに描かれているキャラクターのイラストについて語られた。実は、こうして第三者の手で新たなイラストが描かれるというのは、非常に希有な出来事なのだとか。かつて、ゲーム『龍が如く0 誓いの場所』の予約特典として雑誌を制作した際、表紙を担当する漫画家さんに初めて桐生と真島を預けたとのこと。第三者がオフィシャルで『龍が如く』のキャラクターを描くのは、そのとき以来なのだとか。
 

▲この桐生と真島は、とても貴重なイラストだ。
 
NOモーション。のおふたりはコスプレのまま歌舞伎町を歩いていると「お、桐生じゃん!」と一般の方から声をかけられたとのこと。改めて『龍が如く』の知名度を感じたと語った。
 
『龍が如く』人気は日本にとどまらず、世界へと広がっている。黒田氏は先日、フランスへ行ってファンと交流したとのこと。このような時、ファンから桐生一馬の声での一言を求められるのは日本と同じ。ただし日本では「運が悪かったんだよ、お前らは」など意味合いがある台詞を求められる。それがフランスになると「何!?」という台詞を多くリクエストされるのだとか。確かに思い返すと、桐生一馬が「何!?」と言っている場面は多い。毎回、電話帳ほどの厚さがある台本で収録しているのに、フランスで根付いた台詞が「何!?」であるという現状に、黒田氏はショックを受けたという。
 
実は『龍が如く』の特徴で、「何!?」「どういうことだ」「何だと」という3つの台詞は、毎作約200ワードずつあるという。文字にすると同じ台詞だが、全て使い方が異なるのだとか。桐生一馬は常にユーザーと同じ立場で事件を追っていくため、これらの台詞を言う場面が必然的に多くなるのだ。


▲フランスの『龍が如く』ファンは男性が多かったとのこと。日本でも男性が多いらしく、この日会場を埋めていた多くの女性ファンを「希有な存在」とありがたがっていた。
 
トークショーの最後に加藤氏は「これをきっかけに、他にもたくさんの事件が歌舞伎町では起こっているので、別の物語も楽しんでいただきたい。実を言うと、今回のゲームで足を運ぶお店やビル以外にも、歌舞伎町の中に協力の約束をしているお店がたくさんある。リアルな店舗で、皆さんがまだ体験したことがないようなことに出会っていただきたい」と語った。
 

 
歌舞伎町にあるTMCと、歌舞伎町をイメージした神室町を舞台とする『龍が如く』。非常に複雑なパズルがぴったりとはまるような、この上ない好相性のコラボは、物語の世界へと没入させる。完成度の高さは、体験プレイをした方たちの表情や、制作サイドの自信に満ちたコメントから汲み取れる。ぜひ、探偵たちや桐生一馬の待つ歌舞伎町に足を踏み入れていただきたい。
 
■公演情報■
龍が如く×歌舞伎町探偵セブン -100億の少女誘拐事件-
 
■チケット料金
バインダー付きチケット 2,500円
通常チケット 2,000円
 
※「歌舞伎町探偵セブン」シリーズを初めて遊ぶ場合はバインダーが必要。
※前売・当日共に料金は一律。
※前売券が完売した場合、当日の販売は行わない。
※バインダー付きチケットにはゲーム必要なバインダーが付く。
※初めてプレイされる方はバインダー付きチケットを購入ください。
※初めてプレイされる方で通常チケットを購入された方は当日受付にて差額分500円をお支払いください。
 
■チケット発売日
一般発売
2018年6月30日(土)12:00~
 
 

■関連サイト
 

特設サイト


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(C)SEGA
株式会社セガ
https://www.sega.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社セガ
設立
1960年6月
代表者
代表取締役会長CEO 里見 治紀/代表取締役社長執行役員COO 内海 州史/代表取締役副社長執行役員Co-COO 杉野 行雄
決算期
3月
直近業績
売上高1916億7800万円、営業利益175億3900万円、経常利益171億9000万円、最終利益114億8800万円(2023年3月期)
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