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【CEDEC 2018】『ポケコロ』で実施する顧客対応から多くの女性に愛される秘訣を伝授…”真にお客さまと向き合う姿勢”とは

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コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、8月22日~24日の期間、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)にて、国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス「コンピュータ・エンターテインメント・デベロッパーズ・カンファレンス 2018」(CEDEC 2018)を開催した。
 
本稿では、8月22日に実施された講演「多くの女性に愛される「ポケコロ」長期運営の顧客対応」についてのレポートをお届けしていく。
 
本セッションには、ココネの冨田洋輔氏が登壇。7年間運営を続ける中でなお成長を遂げている「ポケコロ」で、”顧客対応”を如何に考えることで女性から愛され続けているのか。CEDEC 2016に開催して好評だった講演「600万人の女性が遊ぶNo.1可愛いアプリ『ポケコロ』のCX」から、さらに進化・改善を遂げた部分を紹介した。
 
【関連記事】
【CEDEC2016】社員全員で取り組むことで生まれた、ココネのユーザー1人1人を大切にする高品質カスタマーサポート
 

■ココネについて

 
冨田氏が登壇し、まずは自己紹介と会社紹介を行った。そして、今回のセッションを聴講することで「うちのお客さまって誰だろう」という点がより深く理解できるはずだとして講演を始めた。
 

▲ココネの冨田洋輔氏。スクウェア・エニックスやグリーを経て、2014年よりココネでプロデューサーやディレクター、マーケティング、採用、経営企画など様々な分野を担当している。
 
 
▲2008年9月に設立されたココネは、現在、主にアプリ事業・語学事業・教育事業に取り組む企業となっている。創業者は、元々ハンゲームジャパン(現LINE)を設立した千良明氏である。
 
そんなココネの主力サービスとなっているのが、友達とのゆるいコミュニケーションが楽しめる着せ替えアプリ『ポケコロ』だ。本作は女性ユーザーを中心に1000万人のユーザーが遊んでいるとのこと。
 
 
▲『ポケコロ』のほか、『ディズニー マイリトルドール』、『猫のニャッホ』、『センシル~ファンタジー着せ替えバトル~』、『ハロースイートデイズ』など多数のアバターアプリを展開している。また、App Annieが開催するTOP PUBLISHER AWARDSでも非ゲーム分野で30位圏内に2タイトルランクインしているという(関連記事)。
 

▲教育事業では未来型幼稚園インターナショナル モンテッソーリ Mirai Kindergartenを運営している。
 
続いてはテーマとなる『ポケコロ』を紹介。本作は、2011年から現在まで7年間、App AnnieのデータでTop Grossingで50位以内を維持し続けていることが公開された。また、普通は長期運営ともなると売り上げが縮小しがちだが、『ポケコロ』は7年を経てなお現在も最高売り上げを更新中なのだとか。
 


 
ユーザーの9割以上は女性となっており、10~60代まで親子3世代で遊ばれていることもあるという。人気の要因について冨田氏は、「自宅でも、学校/職場でもない”第3の居心地良い世界”」を実現できており、自分だけの理想のサードプレイスを築けているという意見をいただいたことがあると発表した。
 
 
▲3万点以上のアイテムを実装しており、とてつもない数の組み合わせを楽しむことができる。季節イベントにも力を入れており、クリスマスは7回目となるが毎回、ユーザーを飽きさせない挑戦を続けている。
 

■全員がお客さまと向き合う『ポケコロ』チーム

 
ここからは本題へ。『ポケコロ』で実施している顧客対応について紹介していった。
 

▲CXとは「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」のこと。一般的にはCS(カスタマーサポート)と呼ばれることが多い。
 
まずCSではなくCXと呼称している点について、「『ポケコロ』が生む価値」という観点から冨田氏は説明する。『ポケコロ』の価値は、多彩な洋服などのアイテムを作っていることに通ずるが、それはガチャに入れるためのアイテムを売っているのではなく、世界で1番可愛いデザインを通じて、世の女性に幸福や憧れを与えていることにあると会長の千氏は話したという。そして、世界で最も人気のデジタル洋服(アバター)を生み出すトップアーティストとして、媚びず、奢らずに誇りを持って欲しいと述べたとのエピソードが語られた。
 

 
このエピソードから分かるのは、他のゲーム開発者同様に「我々は”ゲーム”や”デザイン”を作っているのではなく、その先にある「体験」を提供している」と冨田氏は話を続ける。この気持ちを忘れないためにも、「カスタマーサポート」ではなく体験(感動)ができる「カスタマーエクスペリエンス」という呼称を用いているのだと説明した。
 
また、ある日、千氏より「先月の『ポケコロ』のKPIを言ってみて」と問われた冨田氏はそれに答えた。すると千氏は「先月、一番『ポケコロ』をご愛顧くださったお客さまはどなた?」と質問を続けたという。このとき、冨田氏は答えることができなかった。そこで千氏より「君は仕事に対する態度がおかしい」と指摘されたと語る。
 
 
▲MAUやARPPU、課金率や売上といった数値は頭に入っていたが、では実際にそのお客様が「どんなお洋服を着ていて、何に興味をもって下さったか」という問いには答えられなかった。
 
その理由として、例えばリアルに洋服を販売している109の店員であれば、お客さまの顔や性格を明確に把握できているはずだと千氏は語ったという。また、行きつけの美容院や行きつけの飲食店にしてもサービスを営んでいる者はお客さまの顔をはっきりと浮かべることができるはずだ。「では、何故お客さまのことを知ろうとしないのか」と言われて冨田氏は非常に納得感を得られたと話す。
 
この経験から冨田氏は、オフラインだと簡単でもオンラインだと意外と難しいことは他にも存在するという。そこで、そうした点をひとつずつ改善していくことになる。
 

 
まずは「問い合わせ下さるお客さまがどんな方か」について。メールでのお問い合わせは顔が見え辛いものだが、『ポケコロ』ではZendeskというツールのAPIを利用することでどのようなユーザーからの問い合わせなのかを視覚化して対応した。
 

 
次にCXチーム以外はどんな質問が来ているか知らない」という問題について。これには、1日1回、デザイナーやエンジニア、企画、バックオフィスチームなどを含め全社員でお客さま対応を行うことで改善を試みた。会社のトップだけがお客さまのことを考えているのではなく、社員全員がお客さまのことを考えられている方が良い会社であるとの考え方から、こうした取り組みが始まったとのこと。この試みは現在も続けられており、ココネの文化や戦略として根付いている。
 

▲上手く返すことが目的ではなく、問い合わせに対して自身でどのように答えるかを考え、お客さまがどのような感情を抱いているかを実感するという目的もあるとのこと。
 
また、これにより得られた気付きについても話を展開。以下は、実際にデザイナーがお客さまからの問い合わせに対応した例だ。
 

 
通常なら「不具合のため修正させていただきます」といった返信がよく見られがちだが、デザイナーにとって洋服は全て自分の作品であり、思い入れのあるアイテムとなるため「袖の関節部分をお直しいたしました。新品のお洋服にもかかわらず、裁縫ミスがあり失礼いたしました」というように作中の世界観を崩さない視点が入る。そのほか、お客さまからの問い合わせに対応した例を引き続きいくつか紹介した。
 




さらに、『ポケコロ』の改善はこれだけに留まらない。最近では、チャットツール(Slack)で問い合わせ対応が共有されるようになったほか、社内に貼り出したりもしているという。
 


 
そして、自分たちだけなく周りのユーザーから『ポケコロ』を応援してくれるユーザーを公式サポーターとして募集。今はお客さまも一体となって『ポケコロ』を良くしようとしてれているパワーを感じると冨田氏は述べた。
 

▲公式サポーターに認定されたユーザーはキャラ左下にマークが付く。
 
では、自身のプロダクトでこのような施策を実施するためにはどうすればよいのか。冨田氏は、ここまでの話を聞いて「システムの準備や調整が……」と思われる方もいるかもしれないが、最も大事なのは「聞く気」だと話す。聞く気があれば、アプリ内メールやGoogleアンケートフォームなど、様々な手段が考えられる。
 


▲例えば、ラーメン屋でもよりサービスの質を上げるためにアンケートを実施したりしている。システムやセキュリティといった障壁は関係なく、「聞く気持ち」があれば実施できることなのだと紹介した。
 
こうした数々の改善を経て、現在は「先月、一番『ポケコロ』をご愛顧くださったお客さまはどなた?」、「どんなお洋服を着ていて、何に興味を持ってくださっているか」といった問いにも答えられるようになったという。ここで重要なのは、お客さまにより良いサービスを提供するのはスキルやテクニックではなく”仕事への態度”であると冨田氏はこれまでの話をまとめた。
 


 

■実例から得られた効率化を紹介

 
そして、ここからはより良いCXを実現するために「こんなことをやったら効率的でした」という事例を紹介。まずそもそも、CXがやるべきことは「お客さまと向き合う時間を増やす」になるため、必然と「それ以外の時間」を減らしていくという方針に。
 

▲そのためにCSツールやチャットBotを活用している。最も長く起動しているツールに自動でKPIが流れてくることで、自分でわざわざチェックしに行く手間を省ける。
 



▲シフト確認や調整を含め、GmailやTwitterの内容もSlackに展開することで基本的にSlackだけを見ておけば良いという環境を作り上げた。冨田氏は「一カ所でモニタリングできることが重要である」と述べた。
 

▲不具合アラートをあげるなど、自動化できる部分は積極的に自動化し、効率化できた分を顧客対応にあてることでさらに良いサービスを提供できる。
 
また、お客さまの不満が溜まってしまった場合の対応についても紹介した。冨田氏は、不満が出た場合にも迅速に対応することでよりそのサービスを好きになってもらえる可能性があると話す。
 



▲リモート勤務やシフト引き継ぎ対策についても紹介した。
 
そのほか、最近チャレンジしていることとして「離脱予測」と「お得意様予測」を発表。これは、利用状況の変化に目を配り、そっと声をかけられる体制を作っているとのこと。先にも述べられた通り、オフラインであれば足が遠のいているお客さまはすぐに分かるはずだという考えから、オンラインでもなるべく対応していこうということだそう。
 


▲こうした取り組みから、現在は毎週、お客さまが実際に社内に訪れられる機会も設けているのだとか。「作っている現場を見たい」という声に応えることはもちろん、「どこに不満がありますか?」など、直接会って話を聞くことで得られるものがあると冨田氏は述べた。
 
最後に冨田氏は今回の講演について、以下の通りにまとめて締めとした。
 

 
 
(取材・文 編集部:山岡広樹)

 
■『ポケコロ』
 

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企業情報(ココネ株式会社)

会社名 ココネ株式会社
URL http://www.cocone.co.jp/
設立 2009年9月
代表者 千 良鉉
決算期
直近業績 非開示
上場区分 未上場
証券コード

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