イグニス、18年9月期は売上高12%減、25.3億円の営業赤字を計上 7~9月期にVRなど新規事業領域に係る債権の貸倒引当金繰入額を計上

イグニス<3689>は、11月12日、2018年9月期の連結決算を発表、売上高48億7400万円(前年同期比12.6%減)、営業損益25億3200万円の赤字(前年同期8300万円の黒字)、経常損益25億7100万円の赤字(同7100万円の黒字)、最終損益26億5100万円の赤字(同3500万円の赤字)と各利益項目とも大幅な赤字計上に終わった。
 

売上高は、主に既存ジャンルであるコミュニティの『with』の伸長による増加と、ネイティブゲーム『ぼくとドラゴン』の売上が想定を上回る推移となったことで、前年同期比では減収ながら予想を上回って着地した。一方、利益面では、主に広告宣伝費や研究開発費などが増加するなど先行投資負担が増加したほか、VRならびに医療機関向けSaaS(Software as a Service)を中心とした新規事業領域などに係る債権の貸倒引当金繰入額15億900万円を販売費および一般管理費に計上した。

また、最終損益については、新規事業領域などに係る固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額したことによる減損損失1億300万円を特別損失に計上したことも影響している。

ネイティブゲームについては、3月28日に配信を開始した新作『メガスマッシュ』のユーザー継続率および課金率が伸び悩み、新規キャラクターの追加や各種イベント施策を講じたものの、大幅な改善には至らず、7月18日をもってサービスを終了した。

主力タイトルの『ぼくとドラゴン』は配信開始から4年目に突入しているが、競争が一層激化してきている中でも、プロモーションを中心とした的確なコストコントロールによりプロジェクト利益は高水準を維持した。また、既存ユーザーの満足度向上を目指すため、季節イベントの強化や各種人気アニメ・ゲームとのコラボレーションキャンペーンやNTTドコモ提供の出前・フード宅配サイト「dデリバリー」とのコラボキャンペーンといった新たな取り組みにもチャレンジした。

なお、2019年9月期通期の連結業績予想については、売上高60億円(前期比23.1%増)、営業利益3000万円、経常利益1000万円、最終利益500万円の見込み。
 
株式会社イグニス
http://1923.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社イグニス
設立
2010年5月
代表者
代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
決算期
9月
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