ゲーム受託開発大手のトーセ、第1四半期は増収・営業赤字拡大 Switch向けが155%増と大幅増も販管費増が負担に 渡辺社長「第2四半期以降に売上計上が集中」



ゲームソフトの受託開発大手のトーセ<4728>が1月10日に発表した第1四半期(18年9~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比18.8%増の8億5200万円だった。「Nintendo Switch」向けの開発売上が155%増の3億4300万円と大きく伸長したことが主な要因としている。モバイルゲームについては、スマートフォンゲームの運営売上が伸長したものの、開発売上が減少したため、20.4%減の3億9300万円にとどまった。

 


▲開発完了したタイトル。


営業損益は5800万円の赤字となり、前年同期の4700万円の赤字から赤字幅が拡大した。売上が伸びたものの、一般管理費が増加したため。為替差益1200万円が計上される一方、前年同期にあった為替差損300万円がなくなったため、経常損益の赤字幅は3600万円から3500万円に縮小した。代表取締役社長の渡辺康人氏は、開発スケジュールの関係から第2四半期以降に売上計上が集中するため、「第1四半期では売上高に対して固定費が大きくなる傾向にある」と述べた。
 


2019年8月期通期の連結業績については、従来予想から変更なく、売上高53億2700万円(前期比17.9%増)、営業利益2億7100万円(同18.6%増)、経常利益3億3200万円(同24.2%増)、最終利益1億9200万円(同2.4%増)となる見通し。第2四半期累計の業績見通しについて、売上高17億4000万円、営業損益1億3700万円見込みとしていることからわかるように、下期偏重の予算となっている。
 


なお、稼働プロジェクト数については119本となっている。想定通りの進ちょくになっているとのこと。また貸借対照表の「仕掛品」をみると、前年同期比2.2倍の4億6900万円と大きく伸びた。
 


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株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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