ベクター、オンラインゲーム事業からの撤退を決定…事業譲渡先は交渉中 AppPassと新規事業に経営資源を集約へ

ベクター<2656>は、3月20日、オンラインゲーム事業を譲渡することを決定した。

同社は、2006年にオンラインゲーム事業を開始して以来、パソコン向けゲーム、携帯電話向けゲーム、スマートフォン向けゲームなどで事業を展開してきた。しかし、昨今のスマートフォン向けゲーム市場での競争の激化、PC向けゲーム市場の縮小などの影響を受け、ゲーム事業の売上はここ数年、減少の一途を辿っている。

そうした中で同社は、新規タイトルのリリース、運営コストの圧縮などの諸施策を実施してきたが、業績改善を図ることは困難と判断し、オンラインゲーム事業を譲渡することを決定した。

今後、同社は、2019年1月より運営を受託しているAppPassおよび今後展開する新規事業に経営資源を集約することにより、企業価値および株主価値の向上を図る計画としている。

<オンラインゲーム事業の内容>
オンラインゲーム事業は、インターネット上でオンラインゲームの企画、配信、運営を行うもので、収益源はゲーム内で使う有償アイテムなどの販売によるものとなる。これには、従来型オンラインゲーム(クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの)に加え、ブラウザゲーム(パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム)、スマートフォン(高性能携帯電話)ゲームがある。

<オンラインゲーム事業の経営成績>


なお、現時点で事業譲渡先は未定としており、現在運営中のオンラインゲームについては、開発会社およびサービス継続が可能な引受先企業と交渉中としている。今後の具体的な見通しについては確定次第発表する予定だ。
株式会社べクターホールディングス
https://corp.vector.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社べクターホールディングス
設立
1989年2月
代表者
代表取締役社長 渡邊 正輝/代表取締役副社長 加藤 彰宏
決算期
3月
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2656
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