アエリア、2018年12月期の決算を修正 繰延税金資産の計上処理に誤り 最終赤字を15.38億円から13.80億円に修正 「内部統制が不十分」に

アエリア<3758>は、この日(3月27日)、2017年12月期の有価証券報告書と、2017年12月期の決算短信などの訂正を行った。監査法人より、繰延税金資産の計上処理に誤りがあるとの指摘を受けて再検討したところ、連結納税に係る繰延税金資産の計上を個別財務諸表に反映させる修正などを行った結果、最終損益の赤字幅は従来の15億3800万円の赤字から13億8000万円の赤字になったという。1株あたりの純損失についても75.16円から67.44円となった。あわせて財務諸表や定性情報についての訂正も行った。


【訂正前】


【訂正後】


【定性情報】
アセットマネージメント事業の市場環境と事業の状況に関する記述が追加された。
・「アセットマネージメント事業においては、投資用 不動産の価格水準が高く推移し利回りも低くなっており、適正な投資案件が不足している状況が続いております。」
・「また、アセットマネージメント事業においては、規模が小さ く、事業期間の短い収益不動産を中心として展開することにより、事業リスクをコントロールし、金融機関の融資姿勢等に鑑み慎重に事業を運営してまいりました。 」


同社は、これに伴い、内部統制報告書の訂正報告書を関東財務局に提出した。今回の修正について、企業会計基準と法人税法などの精読不足、当該会計処理の精査不足が原因であり、繰延税金資産の算出プロセスに関する内部統制が不十分だったとした。従来の内部統制報告書では「財務報告に係る内部統制は有効」としていた。

内部統制を一層充実させるために、経験のない新制度を導入する場合は、以下の点を行うとのこと

1)十分な理解と手続きの精査をする。
2)必要に応じて経験を有する複数の第三者に意見を求める。
3)法律・法令等の変更による場合は、必要に応じて関係当局への事前相談を実施する。 
株式会社アエリア
http://www.aeria.jp/

会社情報

会社名
株式会社アエリア
設立
2002年10月
代表者
代表取締役会長 長嶋 貴之/代表取締役社長 小林 祐介
決算期
12月
直近業績
売上高226億7100万円、営業利益4億7300万円、経常利益7億5200万円、最終利益4億8000万円(2023年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3758
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