C&R社、19年2月期は売上高10%増ながら営業益12%減に グループ拠点の移転・集約による一時的な費用が発生 ゲーム分野の人材育成にも注力

クリーク&リバー社<4763>は、4月4日、2019年2月期の連結決算を発表、売上高295億6900万円(前々期比10.7%増)、営業利益15億7800万円(同12.6%減)、経常利益15億8500万円(同13.1%減)、最終利益9億6900万円(同12.1%減)となった。
 

クリエイティブ分野(日本)を中心に順調に推移し、CREEK & RIVER ENTERTAINMENTが連結子会社から持分法適用関連会社に異動したことによるマイナス要因を吸収して、過去最高の売上高を記録した。一方、利益面については、2018年10月に実施した東京エリアにおけるグループ拠点の移転・集約に伴う一時的な費用や、人員増加に伴う退職給付引当金の計上方法の変更による一時的費用、さらに新たに設立や子会社化した新規事業への投資などにより、前年同期実績を下回った。

ゲーム分野においては、制作スタジオでの制作受託案件や、韓国の現地法人CREEK & RIVER KOREAなど、海外と連携した共同開発やIP(知的財産)を活用した自社開発、他社コンテンツとコラボレーションしたイベントを開催した。さらに制作スタジオでは、ゲームの演出効果を高める「VFX」や世界観を左右する「シナリオ」など、ゲーム開発のキーとなるメンバーが多数所属し、コンシューマー、アミューズメント、ソーシャルゲーム分野の受託開発や運営を進めている。また、制作スタジオを核として「クリエイティブ・アカデミー」や「TECH STADIUM」といった業界未経験者のための育成機関を立ち上げ、人手不足と言われるゲーム業界のニーズに着実に対応した。

さらに、2018年7月4日にシリコンスタジオ<3907>から新設分割によりコンテンツ事業の一部を継承し、株式取得により連結子会社化したクレイテックワークスは、ゲームコンテンツ開発における高い技術力を有しており、同社の持つクリエイティブ・ノウハウとの融合を進めている。

VR(仮想現実)への取り組みについては、連結子会社VR JapanとIDEALENS社のVRゴーグルを活用した「VR遠隔医療教育通信システム」などのコンテンツ配信システムの開発および、企業の教育研修やアミューズメント施設をはじめ、ホテルや観光施設、イベントや展示会など、ビジネス領域においてハードからコンテンツまで一貫したソリューションの提供を進め、実績を積み重ねた。

なお、2020年2月期通期の連結業績予想は、売上高330億円(前期比11.6%増)、営業利益23億5000万円(同48.8%増)、経常利益23億5000万円(同48.2%増)、最終利益14億5000万円(同49.5%増)の見込みとしている。
 

 
株式会社クリーク・アンド・リバー社
http://www.cri.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社クリーク・アンド・リバー社
設立
1990年3月
代表者
代表取締役会長CEO 井川 幸広/代表取締役社長COO 黒崎 淳
決算期
2月
直近業績
売上高441億2100万円、営業利益39億5600万円、経常利益40億200万円、最終利益28億9900万円(2023年2月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4763
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