トーセ、第3四半期の営業益は65%減の2900万円 家庭用ゲームの大型案件の売上計上が仕様追加で期ズレ、販管費増加も重しに

トーセ<4728>は、第3四半期(18年9月~19年5月)の連結決算を発表し、営業利益が前年同期比64.9%減の2900万円、経常利益が同34.2%減の6300万円、最終利益が同76.1%減の1800万円と大幅な減益となった。売上高も同9.6%減の26億1500万円と減収となった。
 


同社では、一部の家庭用ゲームソフトの大型案件に関して、顧客の要望により仕様の追加に伴う作業量の増加が発生したことで、開発の完了時期が第4四半期にずれ込んだことに加え、販売費及び一般管理費が増加したことが主な要因としている。

経常利益の落ち込みが小さいのは、前年同期に比べて営業外費用が減ったため。最終利益の落ち込みが大きいが、前年同期に計上された投資有価証券売却益など特別利益9000万円が計上されなかった一方、投資有価証券売却損などが計上されたことによる。

なお、開発完了タイトル数は、家庭用ゲーム機向け3タイトル、パソコン向け3タイトル、スマートフォン向け8タイトルの合計14タイトルとなった。


①デジタルエンタテインメント事業
ゲームソフト関連の売上は、一部の家庭用ゲームソフトの大型案件に関して、顧客の要望により仕様の追加に伴う作業量の増加が発生し、開発の完了時期が第4四半期に変更となった結果、8億3900万円(同7.7%減)となった。

モバイルコンテンツ関連の売上は、ロイヤリティ売上が伸長したものの、一部の運営案件に関して、顧客の要望により運営規模の縮小が発生したことなどにより、13億5800万円(同12.2%減)となった。

パチンコ・パチスロ関連の売上は、規制強化の影響により引き続き厳しい受注環境が続いている中、適切な人員配置を行うべく、ゲームソフト関連やモバイルコンテンツ関連に多くの開発人員を投入した結果、1億1000万円(同51.0%減)となった。

この結果、当事業の売上高は23億900万円(同13.9%減)、営業利益3700万円(同50.7%減)となった。


②その他事業
SI事業において開発案件が好調に推移した結果、当事業の売上高は3億600万円(同45.7%増)となったものの、子会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズが展開しているコンサート事業に係る費用が売上を大きく上回ったことから、営業損失700万円(前年同期は営業利益800万円)となった。


 
2019年8月通期の見通し

2019年8月通期は、従来予想から変更なく、売上高53億2700万円(前期比17.9%増)、営業利益2億7100万円(同18.6%増)、経常利益3億3200万円(同24.2%増)、最終利益1億9200万円(同2.4%増)を見込む。

 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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