【イベント】『シャドウバース』の学生向けe-sports交流会をレポート ゲームを通じて未来を支えるユーザーたちに業界の魅力を伝える


本格スマホeスポーツ『Shadowverse(シャドウバース)』は、学生大会である「全国高校生シャドバ甲子園2019」の開催を記念し、「高校生eスポーツ交流会」を開催した。本イベントでは、参加者による1Dayトーナメントや、eスポーツへの知見を深めるための説明会が実施された。本稿では、本イベントの午前の部の様子をレポートしていく。
 
今回の「高校生eスポーツ交流会」は、Cygamesオフィス内にて開催された。午前の部は、早い時間からの集合にも関わらず、各地から高校生の『シャドウバース』プレイヤーが集まった。
 

 
最初は知らない者同士ということもあり緊張感も漂っていたが、イベントが始まる頃には打ち解けはじめ、交流会最初の企画となる1Dayトーナメントが始まったときには、すっかり趣味を同じくする仲間でありライバルとして、対戦に興じていた。
 

▲順番待ちの間にも、空いたテーブルで対戦をしている姿が見受けられた。
 
なお、今回のイベントには司会進行訳として友田一貴さんと、公式広報のみかんさんも参加しており、MCとしてだけでなく、2人も率先して参加者たちと対戦するなど、『シャドウバース』を通じて交流を図っていた。
 

▲写真左から、公式広報のみかんさん。『シャドウバース』の実況、解説でおなじみの友田一貴さん。


 
本トーナメントの準決勝、決勝はフィーチャーマッチとして、会場前方のスクリーンで上映。試合状況を映し出したうえに友田さんとみかんさんによる実況と解説も添えられ、観戦にも熱が入っていた。
 

▲来場者たちも、最初は着席しながら試合を見守っていたが、試合が進み、勝利を左右する重要なシーンでは、思わず立ち上がり、声をあげながら観戦を楽しんでいた。
 
この日、勝利を掴んだモリさん@クレタ人をはじめ、上位4名のプレイヤーには、リアルプロモーションカードやモバイルバッテリーといった賞品が贈られた。
 

 
1Dayトーナメントのあとは、eスポーツの世界への知見を深めるための「eスポーツ説明会」が行われた。
 

 
まず登壇したのは東京デザインテクノロジーセンター専門学校の事務局長の小野真人氏だ。小野氏は、東京デザインテクノロジーセンター専門学校の紹介をしながら、eスポーツに関与するビジネススタイルを紹介した。
 

▲東京デザインテクノロジーセンター専門学校の小野真人氏。




▲プロゲーマーを育成するコースがあるというのも、現段階では非常に珍しい。


▲東京デザインテクノロジーセンター専門学校の特徴として、3年制と4年制のコースに分かれており、4年制のコースであれば、大学卒業と同等の資格を得られることも挙げていた。
 
一切経験のない学生であっても、就職や起業によって業界にデビューするまでをサポートしており、0から業界に通じる人材を育成していくことが、東京デザインテクノロジーセンター専門学校の方針となっている。
 


▲講師陣は現役のクリエイターばかりとなっているため、常に現場の意見を取り入れた授業が行われている。
 
ここからは、eスポーツ界でも花形となる、プロゲーマーとはどういった存在なのかという点に焦点をあてた話となる。定義としては、ゲームの大会などを通して収入を得ている人物を指しており、すでに世界の教育機関では、プロゲーマーを育成する学部があることを紹介しながら、日本でもプロゲーマーを育成する機関が必要であることをアピールした。
 
世界規模で見た場合、既にeスポーツ業界の賞金総額は200億円以上にもなっており、今もなお成長を続けている。東京デザインテクノロジーセンター専門学校のグループは、日本各地に校舎があり、グループ内での対抗戦にも力を入れている。
 


▲多彩なゲームジャンルに合わせ、異なった育成プランも採用しているため、より専門的なプロゲーマーを目指せる。


▲また、プロゲーミングチームや、各種デバイス、配信サービスなど、プロゲーマーに関連する様々な企業による特別授業も豊富だ。
 
eスポーツ企業によるバックアップもあり、最新設備が揃えられたプレイ環境の実現や、海外への研修など、プロゲーマーを育成するための環境づくりに余念がない印象を受けた。
 


 
プロゲーマーだけでなく、キャスター、マネージャー、アナリスト、イベントスタッフなど、様々な形でeスポーツに関わる人材を育成しているため、ここで学ぶことで様々な方面からeスポーツの世界に関わっていける。
 


プロゲーマー育成機関として、すでに結果も出しており、東京デザインテクノロジーセンター専門学校から世界大会へと出場したプロゲーマーもいる。
 



▲また、卒業後の進路の一例として、キャスター及びチームオーナーとして活躍している馬人(うまんちゅ)氏を紹介した。
 
小野氏に続けて、バンタンゲームアカデミーより樋口周作氏が登壇し、バンタンゲームアカデミーの紹介を交えながら、eスポーツ業界に関する説明が行われた。
 

▲バンタンゲームアカデミーの樋口周作氏。



▲バンタン自体は1965年に設立されており、歴史あるクリエイター育成の専門校となっている。
 
樋口氏は、バンタンゲームアカデミーの特徴として、講師がすべて現役のプロであることや、少人数制のクラス編成により、2年でプロを育成するための密度の濃い授業が行われていることを紹介した。




▲オンライン授業によるサポート体制も整っており、基礎的な部分は自分のペースで学習できる環境が作られている。


▲高い就職率は、バンタンゲームアカデミーの最大の特徴と言える。現場で活躍できる人材を育てることに注力しているからこそ、実現可能な数字である。
 
樋口氏も、eスポーツ業界について説明するにあたって、プレイヤーとしてだけでなく、様々な方面から関わっていけるものであることをアピールしている。一概にeスポーツ業界といっても、就職進路は多岐に渡るのだ。
 
そして、将来的にeスポーツの世界へと進んでいく可能性も高い来場者たちに向けて、eスポーツ業界に必要なスキルとして、”ゲームスキルが高いこと”、”ゲームへの知識が圧倒的”であることに加えて、コミュニケーション力や、語学力の必要性も訴えかけた。
 

▲ビジネスともなれば、多くの人が関わってくる。活躍の場を日本だけにとどめないためにもコミュニケーション力や語学力が重要になってくる。
 
授業内容は実践にこだわったものになっており、スキルの上達に徹底している。なかには、海外での活動を見越した英会話の授業や、自身で映像を編集するスキルも学べるカリキュラムも取り入れられている。こうしたカリキュラムも、単にプレイヤーを育てるだけではないのことがわかる。
 

▲上記の時間割はイメージ。実習型の授業が全体の8割以上を占めているため、確実なスキルアップが望める。
 
バンタンゲームアカデミーからの発表は以上となる。日本では、プロゲーマー育成に力を入れる機関が少ない現在、この分野において両校は先頭を走っている。今後どのようなプロゲーマーを排出していくかは、日本のeスポーツ業界の進展にも関わってくるだろう。
 

 
説明会が終了したあとは、この日参加した学生たちに、『シャドウバース』グッズをプレゼントする抽選会も行われた。
 

 
来場者たちも、思いがけないプレゼントに喜びながら、お互いに欲しいものを交換しようとする社交的な姿も見られた。
 

 
最後に、8月17日に開催される「全国高校生シャドバ甲子園2019」のYoutube、OPENREC.tv、Periscopeでの放送が決定されたことをお知らせし、本イベントの午前の部は幕を閉じた。
 
 

「全国高校生シャドバ甲子園2019」特設サイト


今回の交流会を経て、これまで大会には参加できていなかったプレイヤーたちも、eスポーツを現場で楽しむことの面白さを感じ取れただろう。これから先、彼らがどのようにeスポーツに関わり、業界を発展させていくことになるのか、今後が楽しみになる会であった。

 
(取材・文 ライター:宮居春馬)


 
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