ブロッコリー、第3四半期の営業益は1.5%増の6.2億円 『うたプリ』関連CDやTCG『Z/X』貢献 興収18億突破の劇場版『うたプリ』収益は来期計上

ブロッコリー<2706>は、この日(1月10日)、第3四半期(2019年3~11月)の単独決算を発表し、売上高44億3500万円(前年同期比2.1%減)、営業利益6億1800万円(同1.5%増)、経常利益6億3200万円(同1.0%増)、最終利益4億7000万円(同11.3%増)と減収・増益となった。

『うたの☆プリンスさまっ♪』関連音楽CDや、トレーディングカードゲーム『Z/X(ゼクス)』など利益率が高い商品群の販売好調に伴い、売上総利益率は40.7%と前年同期比5.3ポイント改善。広告・宣伝に係る販促費の増加、及び中期経営計画推進に基づく人員拡充に伴う人件費等、販売費及び一般管理費が増加した。

 


事業の状況を見ると、まず、9周年を迎えた『うたの☆プリンスさまっ♪』は、『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』(製作委員会運営)を6月より公開、12月12日時点にで興行収入は18億円を突破した。9周年の記念作品や関連イベント・商品リリースも行った。

関連グッズでは、ムービックと共同運営で開催した夏季限定ショップ「SHINING STORE2019」の後半期間に際し、グラムのスイーツアクセサリーブランド「Q-pot.」とコラボ限定グッズ販売を行う等の自社イベント開催や、他社女性向けイベントへの出展を重ねてきた。劇場版の大ヒットによるイベント集客効果は上期より継続し、関連グッズの販売好調は売上高・売上総利益に多大に寄与している。

なお、劇場版は製作委員会の運営案件であり、本件の収益配分では、2020年4月に埼玉・メットライフドームで2日間開催するライブ公演「マジLOVELIVE7th STAGE」のプレミア先行抽選申込コードを封入したDVD&Blu-rayを12月25日に発売、これらパッケージ商品の収入配分も含め、来期の上半期内に精算する見込みとなった。

関連CDでは、「ST☆RISH」7人のソロベストアルバムを企画。7作品のうち、一ノ瀬トキヤ「Targetis you!」、神宮寺レン「Rose Rose Romance」、来栖 翔「Sweet Kiss」の3作品を9月より11月にかけてリリースした。これらの結果、関連CDは前年同期を3倍近く上回る売上高・売上総利益を得ることができた。

ゲームアプリ『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』は、上述のソロベストアルバム発売に併せてゲーム内の記念イベントを開催したこともあり順調に売上高・売上総利益を確保した。

一方、他社ライセンスグッズは、他社イベントの開催時期が前年と異なることから当四半期では卸売上が前年同期を下回ったが、一部製品において海外直生産の効果も上がり、継続して採算が改善した。また、他社ライセンスのフィギュアでは、クオリティの向上とブランディングの継続が奏功、前年同期を上回る売上高・売上総利益を確保した。

トレーディングカードゲーム『Z/X -Zillions of enemy X-』は好調に推移し、売上高・売上総利益共に、前年同期を大幅に上回った。10月よりTVアニメ「Z/X Code reunion」と連動して配信を開始したゲームアプリ「Z/X Code OverBoost」では、リリース当初から想定した売上高を確保するに至らず営業赤字が継続しており、立て直しが大きな課題となっている。継続したアップグレード、魅力的なゲーム内イベントと共にWebプロモーションにも注力し収益改善に努めていくが、当該ゲームアプリの運営方針については、引き続き検討を重ねていく。


 
■2020年2月通期の見通し

続く2020年2月通期は、売上高61億円(前期比2.1%増)、営業利益7億円(同13.5%減)、経常利益7億3000万円(同12.5%減)、最終利益5億3000万円(同3.7%減)を見込む。

 
株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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