東映アニメ、3Qは売上高1%減、営業益3%減と減収減益に 国内外でアプリゲームなどゲーム化権の販売が前年同期に届かず

東映アニメーション<4816>は、1月31日、2020年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、売上高413億円(前年同期比1.0%減)、営業利益122億円(同3.3%減)、経常利益127億円(同2.3%減)、最終利益88億円(同4.2%減)となった。国内外でのアプリゲームなどゲーム化権の販売が前年同期ほどの勢いには届かなかったことで減収減益となった。
 

各セグメントごとの状況は以下の通り。

①映像製作・販売事業…売上高156億円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益38億円(同5.8%減)
劇場アニメ部門では、3月に「映画プリキュアミラクルユニバース」、4月に「東映まんがまつり」、8月に劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」、10月に「映画スター☆トゥインクルプリキュア」を公開した。劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の大ヒットにより、前年同期と比較して大幅な増収となった。

テレビアニメ部門では、「ワンピース」「スター☆トゥインクルプリキュア」「ゲゲゲの鬼太郎」「おしりたんてい」の4作品を放映した。ゲーム向け音声製作や催事イベント向け映像製作が好調に稼働したことから、大幅な増収となった。

コンテンツ部門では、前年同期に好調であった「ワンピース」のブルーレイ・DVDの反動減などから、大幅な減収となった。

海外映像部門では、前年同期に計上した北米向け映像配信権販売における複数年契約の反動減などがあったものの、「ドラゴンボール超 ブロリー」の劇場上映権の販売が好調に稼働したことやサウジアラビア向けTVシリーズの新規納品に加え、中国向け大口映像配信権の販売本数が増加したことから、若干の増収となった。

その他部門では、国内での映像配信権の販売が好調に稼動したことから、大幅な増収となった。

②版権事業…売上高217億円(同3.9%減)、セグメント利益104億円(同1.2%減)
国内版権部門では、アプリゲーム『ドラゴンボール レジェンズ』や劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の劇場公開に向けたタイアップ・販促向け許諾が好調に稼動したものの、前年同期にあった複数作品の遊技機大口契約の反動減があったことや、アプリゲーム『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』が好調な前年同期には及ばなかったことなどの理由から、減収となった。

海外版権部門では、全世界で「ドラゴンボール」シリーズの商品化権販売が好調に推移した一方、前年同期に好調であった家庭用ゲーム『ドラゴンボール ファイターズ』の反動減などから、若干の減収となった。

③商品販売事業…売上高34億円(同14.4%減)、セグメント利益6300万円(同46.0%減)
劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」関連のキャンペーン向けノベルティグッズや「麦わらストア」が好調であった一方、前年同期好調の「プリキュアプリティストア」の勢いが減じたことや、「ドラゴンボール超 ブロリー」のタイアップ・キャンペーン関連商品販売の反動減などから、大幅な減収となった。

④その他事業…売上高6億円(同0.9%減)、セグメント損益1400万円の赤字(前年同期4100万円の赤字)
採算性を重視した催事イベントやキャラクターショーなどを展開した。「おしりたんてい」のキャラクターショーが好調に推移した一方、前年同期に行った「ワンピース」の大型催事関連に相当するものは行わなかったことから、ほぼ横ばいとなった。

なお、2020年3月期通期の予想については、10月23日発表の前回予想から修正はなく、売上高550億円(前期比1.3%減)、営業利益150億円(同4.7%減)、経常利益153億円(同5.9%減)、最終利益107億円(同5.9%減)の見込み。
 


 
東映アニメーション株式会社
http://corp.toei-anim.co.jp/

会社情報

会社名
東映アニメーション株式会社
設立
1948年1月
代表者
代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
決算期
3月
直近業績
売上高874億5700万円、営業利益286億6900万円、経常利益297億9100万円、最終利益209億円(2023年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4816
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