エイチーム、中間期の営業利益は71%減の3.4億円…新作ゲーム開発費と新規WEBサービスへの投資など先行費用が負担で

エイチーム<3662>は、本日(3月13日)、第2四半期累計(2019年8月~2020年1月)の連結決算を発表し、売上高160億1400万円(前年同期比13.5%減)、営業利益3億4200万円(同70.9%減)、経常利益3億5000万円(同70.0%減)、最終利益1億2600万円(同82.9%減)と大幅減益となった。

 


同社では、ライフスタイルサポート事業とEC事業の売り上げが伸びたものの、ゲームを展開するエンターテインメント事業が苦戦し、2桁の減収となった。利益面では、エンターテインメント事業における新作ゲームの開発費と、ライフスタイルサポート事業の新規事業への投資拡大など先行投資を行った、としている。


■エンターテインメント事業
売上高41億0100万円(同43.4%減)、セグメント利益は2億4000万円(同72.8%減)だった。既存ゲームについては、一部において年末年始イベントが好調だったものの、全体では引き続き減収傾向にあり、前年同期比で減収となった。セグメント利益については、マルチデバイス対応でグローバル展開を見据え新規開発中の大型IPゲームの開発コストを費用計上したため、前年同期比で大幅に減少した。

なお、クリプトン・フューチャー・メディアと協業で、バーチャル・シンガー「初音ミク」の新作スマートフォンゲームとして、簡単操作で誰でも気軽に楽しめるスマートフォン向けカジュアルゲーム「初音ミク-TAP WONDER-」の制作を発表した。本ゲームは、2020年春頃のリリースを目指しており、グローバルに配信する予定。


■ライフスタイルサポート事業
売上高106億6900万円(同2.9%増)、セグメント利益9億5200万円(同25.9%減)となった。主にデジタルマーケティング支援ビジネスで、カードローン総合検索サイト「ナビナビキャッシング」及び車査定・車買取サイト「ナビクル」の利用件数が減少した。ほか、引越し周辺サービスとして展開していたエアコン販売のサービス撤退により、前年同期比で成長率が低下した。新規サービスが立ち上がってきているものの、既存サービスの売上規模に比べ寄与はまだ限定的。一方、セグメント利益は、引き続き新規複数のサービスにおける投資費用が先行した結果、前年同期比で減少した。


■EC事業
売上高は12億4300万円(同36.5%増)、セグメント損益は1億0400万円の赤字(前年同期は1億3100万円の赤字)となった。自転車通販サイト「cyma -サイマ-」2020年7月期第2四半期連結累計期間においては、引き続きオペレーションの改善に注力した。在庫適正化によるオペレーション効率の向上に加え、配送費の見直しや祝日前の年内配送対応等を実施したことにより、売上高が前年同期比で増加した。


 
■2020年7月通期の見通し

続く2020年7月通期は、売上高350億円(前期比5.8%減)、営業利益10億円(同64.4%減)、経常利益10億円(同64.4%減)、最終利益5億円(同66.1%減)を見込む。従来予想からは変更はない。

 
株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高275億5200万円、営業利益5億4300万円、経常利益7億1100万円、最終利益1億4300万円(2023年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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