【特集】この夏プレイしたいホラーゲーム10選!…オカルトやデスゲーム、スプラッター、サイコなどスマホで遊べるおススメ作品を紹介


今年も暑い季節がやってきた。夏といえば、海に花火に肝試し、いちゲーマーとしては、やはりホラーゲームにも一層力が入る季節となる。そこで今回は、この夏スマートフォンで遊びたいオススメのホラー作品10選を紹介していく。呪いや心霊現象、悪魔といった要素を扱うオカルトや、生き残りをかけて様々なシチュエーションに挑むデスゲームなど、さまざまな恐怖作品をピックアップ。これから来る夏本番に向けて、ぜひホラーゲーム選びの参考にしてほしい。

なお、本稿のスクリーンショットは『レイジングループ』、『ひぐらしのなく頃に』以外の8作品はSteam版を使用している。そのため細かい点は一部異っているが、どうかご容赦頂きたい。



■『SIMULACRA 2』

『SIMULACRA 2』は、マレーシアのインディーゲ―ムスタジオ「Kaigan Games」が手掛けるホラーアドベンチャーゲーム。プレイヤーは新米警官もしくは記者となり、正義感溢れる老刑事・リムロと共に怪死事件の捜査に挑んでいく。



本作の最大の特徴は、事件解決の手がかりを見つけるため、ストーリーの終始を被害者女性・マーヤのスマートフォンを扱うという点だ。スマホ画面から電話やウェブブラウザといった標準機能から、InstagramやTwitter、LINEを彷彿とさせるようなSNSアプリを操作できるなど、再現度が非常に高い。ひとつひとつの投稿に「いいね」が押せたり、メッセージが投稿ができるなど作り込みも細かく、現実とゲ―ムとの境界線を曖昧にさせられる。没入感が圧倒的で、スマホゲームとの親和性はこれ以上ないと思えるほど高いと言えるだろう。

動画フォルダやSNS上には、生前のマーヤやその仲間たちとの仲睦まじげな映像など、4Kに対応した実写の動画が豊富に用意されている。動画や写真フォルダ、SNSアプリから事件の証拠をかき集め、主要人物たちとコンタクトを取り、新たな情報を引き出していく。ストーリー中にはグリッチ表現などの唐突な映像や、音の出力で驚かせるようなジャンプスケアが盛り込まれている点も、本作の見どころのひとつ。



膨大な情報量の前に最初は尻込みしてしまうかもしれないが、重要な手掛かりは分かりやすくアイコン化されるうえ、問題を解くための細かいヒントも用意されるなど、ユーザーフレンドリーな設計。かといって全ての問題に対して選択肢が用意されているわけではなく、時には特定のキーワードについて手入力しなくてはならない場面もある。ひとつひとつの情報について、しっかりとメモを取りながらプレイすると、より深くゲームを楽しむことができるだろう。

●SIMULACRA 2 Final Trailer

 

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■『レイジングループ』

『人狼』をベースにしたデスゲームに、土着信仰など和風ホラー要素が盛り込まれたアドベンチャーゲーム『レイジングループ』。2015年12月にスマホ向けアプリとして配信され話題を呼び、以降、全編フルボイス化されたPS Vita版、PS4版、Nintendo Switch版、PC版が次々とリリースされた。ディレクター・シナリオライターをamphibian氏が務めている。



物語の舞台は、処刑者を投票制で決めるといった悪習「黄泉忌みの宴」を現代まで伝え続けているという、怪しさ満点の集落。そんな忌まわしい殺人儀式に巻き込まれてしまった主人公・房石陽明は、死のゲームから逃れるため、知略謀略を張り巡らせていくことになる。

黄泉忌みの宴に参加するキャラクターは、主人公を含めて16人。快活で面倒見が良い女の子・芹沢千枝実や巫女装束でミステリアスな雰囲気を持つ回末李花子、明朗で頭脳明晰な織部泰長など、どのキャラクターも一癖も二癖もあり気が抜けない。議論がヒートアップするほど様々な感情や思惑、本音が生々しくぶつかり合い、その緊張感に息が詰まるほどだ。



筆者が本作で最もユニークに感じた仕組みが、「死に戻り」というループ制度。主人公がバッドエンドを迎えると、記憶の一部を継承した状態でゲ―ムに再挑戦できる。失敗した経験自体が物語を解くための鍵となり、新たな選択肢を選べるようになるというわけだ。

シナリオチャート機能が充実しているため、選択肢の管理もスムーズ。序盤は『人狼』でいう村人役を強いられる主人公も、ルートによっては人狼役に選ばれるなど、展開も目まぐるしく変わり飽きさせない。全ルートクリア後には、キャラクターの心理描写が逐一表示される「暴露モード」が解禁されるなど、ノベルゲームでありながら何度でも遊び倒せるご褒美が用意されているのも嬉しいポイントだ。

また、amphibian氏が手掛けたスマホ向け人気作『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』のフルリメイク作品『デスマッチラブコメ!』が、PS4・Nintendo Switch・PC向けに6月25日発売決定している。主人公はヒロインから告白されると即爆死するという設定のラブコメノベルADVとなっており、奇抜な世界観が話題を呼びそうだ。

●ホラーノベルADVゲーム『レイジングループ』PV


●『デスマッチラブコメ!』PV

 

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『デスマッチラブコメ!』公式サイト

『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』ダウンロードページ


■『ひぐらしのなく頃に』

本作は2002年に同人サークル「07th Expansion」より発売されたPCノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』のスマホ版だ。「出題編」4話と「解決編」4話の全8編から、雛見沢市で起こった恐ろしい怪死事件の真相について描かれている。



登場人物は、どのキャラクターも本当に魅力的だ。料理好きで献身的な性格の竜宮レナ、主人公にあからさまな好意を寄せてくる園崎魅音、分かりやすくツンデレしてくれる北条沙都子、子猫のようなキュートさと狡猾さを併せ持つ古手梨花。物語の序盤は理想的な美少女たちに囲まれたハーレム学園生活が堪能できるため、お気に入りの嫁選びに大いに専念できることだろう。

しかし、物語の後半ではほのぼのとした雰囲気が一変、死体が死体を呼ぶ血生臭いストーリーがプレイヤーを待ち受けている。シナリオによっては、ヒロインが惨たらしい拷問の末に息絶えるといった、目を覆いたくなるようなシーンまである。キャラクターとの楽しいやりとりが記憶に新しいだけに、プレイヤーが感じる衝撃はあまりにも大きい。



「あの時にこの行動をとっていれば……」と、ノベルゲームでよくやるように物語に介入したくなる気持ちで一杯になるが、本作は一切の選択肢をプレイヤーに与えてくれない。プレイヤーは主人公の行動にある種のじれったさを感じながらもノベルを読み進めていき、残虐極まりないストーリーに散りばめられた伏線の数々を頭に叩き込みながら、物語の核心へと迫っていくのだ。シナリオをクリアするごとにキャラクターたちの幸せを願う気持ちが強くなり、ラストまでストーリーを読み進める手が止まらなくなってしまうこと請け負いだ。

本アプリは、第1話「鬼隠し編」が無料でプレイでき、以降のシナリオは追加購入でダウンロードすることになる。また、Steam版の「鬼隠し編」は“新型コロナウィルスに対するワクチンが発見されるまで”という条件付きで無料配布中。さらに、「出題編」4話を収録した「Hinamizawa Virus Bundle」が75%オフでセール中だ。2020年内には新アニメの放送も予定されている『ひぐらしのなく頃に』。予習、もしくは復習を済ませておく絶好の機会をお見逃しなく。

●「ひぐらしのなく頃に」PV第1弾

 

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「鬼隠し編」Steam版

アニメ「ひぐらしのなく頃に」新プロジェクト公式サイト


■『Bendy and the Ink Machine』

モノクロ調のカートゥーンキャラクターが迫りくるホラーアクションゲーム『Bendy and the Ink Machine』。主人公ヘンリー・スタインは、インクでできた怪物たちが徘徊するアニメスタジオからの脱出を目指し、施設内に仕掛けられた様々なギミックを解きながら探索を進めていくことになる。



セピアなアニメ調で作り込まれたステージはとてもユーモラスで、ホラーゲームでありながら隅々まで探索したくなる魅力に満ち溢れている。カートゥーンをベースにしたクリーチャーたちは一見すると可愛くもあるが、主人公を執拗以上に追い回してくる姿は底知れない狂気を孕んでいるようで、やはり不気味に感じる。

ストーリーは全部で5章から成り、エピソードごとにゲームスタイルが大きく切り変わるのが特徴的。脱出ゲ―ムのようにステージ内に点在するアイテム探していくチャプター1から始まり、チャプター2では斧を片手にクリーチャーたちとの戦闘を繰り広げるといった、激しいアクション要素が追加される。



敵から逃げ回るようなステルスアクションを強いられるチャプター3からは、歯ごたえのある難易度設定も相まって、加速度的に物語に引き込まれていくような感覚を筆者は感じた。ゲームオーバーになっても付近のポイントから即リスタートできるため、余計なストレスも感じさせない。

2020年2月には、スピンオフ作品である『Boris and the Dark Survival』がリリース。さらに、年内には続編の『Bendy and the Dark Revival』がリリースされる予定だ。気になる方は、こちらも併せてチェックしておこう。

●"Bendy and the Ink Machine" - Console Trailer


●"BORIS AND THE DARK SURVIVAL" - Official Reveal Trailer


●“Bendy and the Dark Revival” - Coming 2020

 

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■『DISTRAINT: Deluxe Edition』

DISTRAINTは、日本語で「動産の差し押さえ」という意味。本作の主人公・プライスはタイトルの通り、住民に対し物件からの立ち退きを強いることを生業としている。その対象は身寄りの無い老婆から始まり、人里離れた小屋暮らしの偏屈そうな男、高慢ちきな業界人など実に様々。主人公は上からの命令通りに汚れ仕事を忠実にこなしながらも、良心の呵責に苦しむことになる。



ポイントアンドクリックゲームの要領で、マップのあらゆる場所に点在するアイテムを発見、使用していく。各マップについて細かく調べていく必要があるものの、それぞれのポイントに対する主人公のリアクションが面白く、マンネリは感じさせない。グラフィックがドットで表現されているため親しみが感じられる一方、ニ等身にデフォルメされたキャラクターたちの顔つきは妙に生々しく、薄寒い不気味さをたたえている。

プライスが成りあがっていく様は、一杯のコーヒーによって分かりやすくも味わい深く描かれている。序盤はコーヒーを淹れるための水すら使えない状態で、不衛生極まりない雨水を活用するほどの困窮ぶり。ストーリーが進むとコーヒーメーカーが購入できるほど豊かになり、新聞を読みながらカフェタイムを迎えるといった、優雅なひと時が楽しめるになる。だが、主人公の上質な暮らしぶりは、多くの人々の犠牲の上で成り立っていることを忘れてはならない。

主人公の罪悪感から来る精神的な不安は、様々な幻覚、または悪夢となって襲い掛かってくる。モノトーン調の落ち着いた背景に突如として湧き出る血と肉色は強烈で、プレイ後には映像の残滓が脳内にこびりつくほどのインパクトがあった。



クリアタイムは2時間ほどで、短時間ながら濃密なサイコホラーを体験することができる。残念ながらスマホ版は日本語対応していないが、Steam版は有志による日本語化MODが、コンシューマー版(PS4・Nintendo Switch・PS Vita)では日本語対応し、『ドットホラーストーリー』とタイトルを変えリリースされている。続編である『DISTRAINT 2』も好評配信中なので、世界観がお好きな方には併せてオススメしておきたい。

●DISTRAINT: Deluxe Edition - Android & iOS Gameplay Trailer


●DISTRAINT 2 - Official Release Trailer


・『DISTRAINT: Deluxe Edition』

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・『DISTRAINT 2』

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『ドットホラーストーリー』公式サイト


■『Neverending Nightmares』

腹部にナイフを突き立てられた女の子が、みるみる内に吐血し絶命するといった、非常にショッキングなシーンから本作はスタートする。短いイベントシーンが終わると場面が切り替わり、主人公・トーマスは驚いたようにベッドから飛び起きる。

唐突に操作が委ねられるが、ストーリーやゲームの目的などの説明は一切なく、プレイヤーは一体何をすれば良いのか分からない。目的地がハッキリしないまま、とりあえずは主人公が暮らしているのであろう広い屋敷の中を彷徨うことになる。



作者のMatt Gilgenbach氏は、自身が経験した強迫性障害と鬱病の苦しみを元に、本作を開発したという。そんな作者の狙い通り、鉛筆画のタッチで描かれたようなグラフィックは病的な狂気を引き立てることに成功している。不気味な音楽と主人公の苦しげな呼吸音も相まって、ゲーム全体がこの上ない陰鬱さを醸し出している。

探索中、同じような空間が頻繁に続く場面もある。先に進んでいるのか、それとも逆走しているのかも分からなくなってしまうような先が見えない展開に、じわじわと閉塞感が植え付けられていく。悪夢の先にはさらに深い悪夢が待ち受けており、プレイ後にはじっとりとした余韻を残してくれること間違いなしな作品だ。



本作はpixivコミックにてコミカライズもされており、ゲームの雰囲気を知りたいという方は、まずは漫画版から読んでみるのも手だ。また、Gilgenbach氏は現在、フィリピンの伝承に基づいたホラーゲーム『Devastated Dreams』を開発中。本作をプレイしてもなお悪夢を体験したいというタフな精神をお持ちの方は、こちらもチェックしておこう。

●Neverending Nightmares


●"Devastated Dreams" teaser

 

pixivコミック

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■『INSIDE』

名作『LIMBO』を制作し大きく話題を集めたPlaydeadが送る、横スクロール型のホラーアクションアドベンチャーゲーム『INSIDE』。ディストピアめいたダークな雰囲気のあるステージをトライ&エラーを繰り返しながら攻略し、物語の核心へと迫っていく。



冒頭から結末まで、ストーリーの説明やキャラクターのセリフ等が一切が用意されていない。かといって淡白な印象は無く、むしろステージ描写やシチュエーションが細かいため、膨大な物語の背景をプレイヤーに想像させてくれる。攻略に失敗すると即ゲームオーバーとなり、圧死、溺死、感電死など惨たらしい死にパターンも豊富。即リトライできるためストレスは無いが、なかなかの緊張感を生じている。

行く先々でオブジェクトを操作したりギミックを作動させたりといったパズル要素も、本作における大きな特徴の一つ。中には不気味な装置で、人間(?)たちを操作する場面もあるなど、いずれの仕掛けもダークな世界観に即している。好奇心を大いに刺激されるため、あれこれ試してみたくなる欲求にかられてしまうこと間違いなしだ。



物語の冒頭まで無料配信されているので、本作の雰囲気を味わってみたいという方は、まずは体験版をプレイしてみよう。残念ながら、本作はAndroid端末には対応していない。前作『LIMBO』は両機種ともダウンロード可能なので、併せてオススメしておく。

●Inside Official Launch Trailer


●LIMBO - Trailer


・『INSIDE』

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・『LIMBO』

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■『深夜廻』

ノスタルジックな雰囲気のあるグラフィックが特徴的なホラーアドベンチャーゲーム『深夜廻』。2015年に発売された『夜廻』の続編であり、アクション要素の追加や攻略難易度が低く設定されるなど、前作と比べてグッと遊びやすくなった。



物語は昭和の雰囲気が漂う暗い夜道を舞台に、主人公・ユイが友人の行方を捜していく過程が描かれる。広大なマップには様々な姿・形をした“お化け”が徘徊。主人公は一切の攻撃手段を持つことが許されておらず、物陰に隠れてやり過ごしたり、石を投げてお化けの気を逸らすといった、ステルスアクションが要求される。

体力値といったステータスは無く、お化けからの攻撃を受けると即ゲームオーバー。初見殺しな展開も多く、プレイヤーは主人公が死に絶える様を何度も目にすることになるだろう。コンテニューごとに恐怖心が薄れてしまうのはホラーゲームにとってのジレンマだが、本作はむしろ、その恐怖を乗り越える過程にこそ重きを置いているように筆者は感じる。



実際に物語の後半では、主人公が勇ましくもお化けに立ち向かっていくシーンが描かれている。お化けによって散々苦しめられ一矢報いてやりたいとプレイヤーの心情と、キャラクターの心情とが(トリガーは違えど)ピッタリと重なっていくというわけだ。だからといって恐怖が薄れてしまうのかというとそうではなく、ゲームシステムを逆手に取ったような反則的かつ刺激に満ちた仕掛けが用意されている。最後の最後まで油断できない。

難易度は高めだが、クリア後には思わず友達に自慢したりSNSに呟きたくなるほどの達成感を得られるはずだ。前作『夜廻』はさらに難易度が高いため、本作をクリアしてからのプレイを個人的にオススメしておく。

●『深夜廻』 プロモーションムービー


●『夜廻』 プロモーションムービー


・『深夜廻』

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・『夜廻』

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■『殺戮の天使』

記憶を無くした少女・レイと鎌を振り回す殺人鬼・ザックがタッグを組み、密閉されたビルからの脱出を目指すホラーアドベンチャーゲーム『殺戮の天使』。リリース以降にたちまち話題を呼び、ダウンロード数は100万を突破。TVアニメ、コミック、小説などのメディアミックスも成功している。



各フロアを支配している殺人鬼を相手に、レイは知略の限りを、ザックは暴力の限りを尽くして立ち向かっていく。最初はぎこちないやり取りを続けていたレイとザックが、次第に心を通わせていく物語は必見だ。全部で4つのエピソードから成るが、特に3、4話辺りから物語が大きく盛り上がっていく。二人の冒険がどのような結末を迎えるのか、ぜひ最後まで見届けて欲しい。



ゲームマガジンのアプリ『ゲーマガ』では、本作の第1話が無料でプレイ可能。アプリ版には限定特典として、作者の真田まこと氏による描き下ろしの次話予告エンドカードが追加されている。ちなみに、Web版のゲームマガジンでは本作の1~4話全てが無料配信されているので、大画面で遊びたい方も安心だ。

また、TVアニメ『殺戮の天使』のBlu-ray/DVD1巻に収録されていたスピンオフ作品『殺戮の天使 Episode.Eddie』が、Steamにて5月21日より配信を開始している。他にも、真田まこと氏の前作『霧雨が降る森』が、現在『ゲーマガ』アプリより無料配信中になっているなど、世界観にハマった人はとことん遊び尽くせるような環境が整っている。

●『殺戮の天使』Nintendo Switch PV


●【PV】『殺戮の天使 Episode.Eddie』

 

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『殺戮の天使 Episode.Eddie』Steamストアページ

ゲームマガジン公式サイト


■『Zelle -ツェレ-』

『Zelle -ツェレ-』は、奇妙な古城に監禁された主人公・エメラダが、脱出のために探索と戦闘を繰り返すオカルトアドベンチャーゲームだ。3DRPG形式で城内を探索し、天使や月顔の男といったミステリアスなキャラクターたちと接触しながら脱出のヒントを探っていく。



悪魔の弱点は、瞳と同じ色を持つロザリオ。深紅の瞳をぎらつかせた狼には赤色、青白く発光する目を持つ不気味な人形には青色のロザリオが有効といった具合だ。ロザリオは選択しやすいようカードになっているが、悪魔によってはカードをシャッフルして見えづらくさせたりと、プレイヤーに数々の妨害を与えてくる。妨害のタイプが豊富に用意されているため一つ一つの戦闘が印象深く、探索ものでは面倒になりがちな敵との戦闘も最後まで楽しむことができるだろう。

倒した悪魔の脳みそがドバリと飛び出してくるなど、演出が良い意味でチープで、プレイヤーを楽しませようという数多くのギミックが用意されている。かと思えばゲーム画面を、まるで絵本のページをめくるようにして悪魔が登場したり、戦闘終了後のリザルト画面に乱入してきたりと、不意打ち的なメタ演出を連発してくるので油断できない。また、BGMも本当に良くできている。思わずハミングしたくなるような魅力的かつ覚えやすいメロディーで、ゲームを閉じた後でも頭から離れないほどだ。



一部キャラクターと、雰囲気がガラリと変わる後半の展開は賛否が分かれる部分ではあるが、それを補っても余りある魅力に満ち溢れている。また、各戦闘のクリアタイムによってランク分けされているなど、やり込み要素も充実。初周にかかる時間は3時間ほどで、周回プレイにも適切なボリュームだと言える。

Google Playによる「Indie Games Festival 2020」にて、トップ20作品にも入選している『Zelle -ツェレ-』。一風変わったアドベンチャーゲームを楽しみたいという方は、ぜひ本作をプレイしてみてほしい。

●『Zelle -ツェレ-』古城をさまよい、記憶を取り戻す一夜の物語 - 公式トレーラー

 

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(文 ライター:島中一郎)