CEDEC2020、ミクシィに関するスマホアプリ&ソーシャルゲームセミナー記事

Custom Search
企業データベース
業界求人情報
TOP > 記事 > ​【CEDEC 2020】ミクシィ、『コトダマン』におけるタ...

​【CEDEC 2020】ミクシィ、『コトダマン』におけるタイトル移管からチーム統合までの1年間、その舞台裏を明かす

リスト
このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 企業データ

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、9月2日~4日の期間、オンラインにて、国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス「コンピュータ・エンターテインメント・デベロッパーズ・カンファレンス 2020」(CEDEC 2020)が開催された。

本稿では、9月3日に実施された、ミクシィ<2122>によるセッション「タイトル買収からチーム統合までの1年間 ~コトダマンのXFLAG移管の舞台裏~」の模様をお届けする。

このセッションでは、同社のインキュベーション事業部部長である江本真一氏、そしてコトダマン事業部部長の中村泰良氏が登壇。

2019年10月にセガ(旧セガゲームス)のスマホゲーム『共闘ことばRPG コトダマン』がXFLAGへ移管された中での、事前準備から合同チームでの運用、完全統合の道のりが事業、組織、経営の観点から語られた。

まずプロダクト譲渡契約&プロジェクト準備について、2019年3~4月から6月の期間に進められたという。

契約交渉中のコミュニケーションは、両社の投資推進、財務担当者をメインに行われていたが、「まだ契約が決まるかわからない状況の裏で、実プロジェクトを動かすチーム同士のコミュニケーションを水面下でとり、プロダクトの方向性の目線合わせをしていた」と江本氏は明かす。



そこでは江本氏を含めた担当役員が、中村氏率いるコトダマンチーム主要メンバーと面談。今後の『コトダマン』のビジョンや、ミクシィでタイトル運用するならどんなことをしてみたいか、プロモーション費用を目一杯かけたらどのくらい伸びると思うかなど、夢を語るヒヤリングをしたそうだ。

また、その面談で江本氏が注視していたのがチーム力だという。

『コトダマン』のチーム状態、働きやすさ、モチベーションについてセガメンバーに質問したそうが、誰1人悲観的な、チームに異議を唱えるメンバーはなく、「『コトダマン』にはもっと可能性がある」「このチームの仲間と一緒にがんばりたい」という回答だったという。


▲ミクシィ インキュベーション事業部部長の江本真一氏。

江本氏の話を受け中村氏も、「いくつかプロジェクトを見てきましたが、『コトダマン』チームは仲が良いというか、人間的なトラブルがあまりないチーム。皆でゴールを目指そうという一体感は元々強かった」とチームを評した。

また、ミクシィ側とのコミュニケーションについても「難しかったと感じる部分はあまりなく、ミクシィ側もかなり気を使ってくれていたと感じますし、皆さん良い人が多かったので、コミュニケーションの部分での変な難しさはなかった」(中村)と加えた。

契約、コミュニケーションと並行して、ミクシィ側では全社横断の体制作りとして、江本氏をリーダーにプロジェクト統合事務局を立ち上げたという。

その中に労務や経営企画、開発、エンジニアなどの各分科会を作り、『コトダマン』チーム受け入れに際してやるべきことや課題、対応策について毎週定例を行い、分科会で詰めたそうだ。

その中で一番問題だったのが、「オフィス環境と経営企画の所で、最初にどういう立て付けでやるべきか」と江本氏。

立て付けとして、一体感を持たせるためセガとミクシィでコトダマン用の合弁会社を作り、基本的に全員がそこに所属してプロジェクトを推進していく形をとった。

しかし一体感を持つ事で進める中で、情報の共有や漏洩防止などセキュリティの問題に直面。会社ではありがちな、一体感を出したい事業部門と会社をしっかり守りたいバックオフィスのせめぎ合いが見られた。

結果として、ミクシィという会社の風潮、文化など、性善説の考えに基づき、一旦同じ場所で働き、クリティカルな不具合が起きたら修正していく、という形で決着した。

もう1つ頭を悩ませたのが、インフラ部分と江本氏。「チームは統合したが、実際ゲームが動いているサーバーや分析ツールなどは、セガに依存している部分があった」そうだが、一旦VPNという形でミクシィからセガのネットワークに接続し、そこから運用を続けるということ形をとったという。

ここからは、共同チーム発足&プロダクト方針について。



2019年7月の共同チーム発足初日、初めてセガの『コトダマン』チームのメンバー数十名がミクシィのオフィスにやってきた当時について語った江本氏。

「プロダクトを良くしていくというより、まず最初の1ヵ月間はセガメンバーにミクシィの環境に適応してもらい、セガオフィスにいるときと同じような状況で運営できるよう最大限注力を払った」そうで、高い頻度で1on1を実施したり、メンバーとのランチなどを行ったという。

中村氏も、初日からの1ヵ月間を「すごく気を使っていただいていたと感じます。ケアが行き届いていて、細かな話ですがコーヒーが飲み放題だったり、机が自動で上下したりと、意外とそういう環境が良さはプラスに作用したかなと思います」と振り返った。


▲コトダマン事業部部長の中村泰良氏。

一方、プロダクト方針については、ミクシィの取締役の合言葉だという、皆でワイワイというモチーフを表す"BBQ"で覚醒させることになった。

具体的には『コトダマン』のマルチプレイの改修と、コア化しつつあり新規が入り難いため初心者向けにUI改善する計画を進めたそうだ。

まだ世間に公開されていなかったここまでのフェーズから、いよいよパブリッシャー移管&モンストコラボへ。

パブリッシャー移管については、ユーザーや業界にメディアを通じてどのように発表していくかというところが大きなポイントとなる。

当時を振り返り、「タイトル移管はユーザーにとってもすごく大きなことだと思うし、見捨てられた感、うまくいっていない感がユーザーに伝わってしまうような所もあると思いますが、今回は本当に移管というより開発陣はほぼ変わらなかったので、その部分を正直にどうやってユーザーに伝えるべきかをすごく考えた」と中村氏。

「そこはケアしたつもりですし、何も変わらないと何度もコミュニケーションしたけど、本当の意味で信じてもらえずユーザーの反発はかなり大きかった。我々が思っていた以上に、セガというブランドについているファンが多かったんだなと、そのタイミングで感じました」と続けた。

ユーザーからの反発はあったものの、「すごくケアしたからこそ、あれで済んだのかなとも逆に言えます」と中村氏は言う。生配信では、ミクシィ側の担当者も出演して経緯を説明するなど、できるだけ真摯に正直な事を言える範囲で全て言うという方針でやっていったそうだ。



パブリッシャー移管に続き、大きな花火となったのが『モンスターストライク』とのコラボ。共同チーム発足の7月のDAUは施策も打てていなかったこともあり下がっていたそうだが、『モンスト』コラボで2倍強の爆増となったという。

一方で、マルチプレイやUIなど機能改修によるプレイ継続率に効果は見られなかったそうだが、中村氏は「着実にこうした改修が効いて、現在の結果にも繋がっているとは思います」とコメントした。

共同チーム発足&プロダクト方針のフェーズを経て、いよいよプロジェクト統合から脱皮して新体制の準備という所で、プロジェクト統合後の事業・組織計画へ。

事業の短期的な方向性として、『コトダマン』はIPコラボがユーザーに好評だったため、もっと実施していくという方針となった。

一方、中期的方向性については、『コトダマン』ならではの特長をどう尖らせるかというと所。

中村氏は、「『コトダマン』のストロングポイントである"言葉"の部分をより強化する。言葉は誰でも毎日接するものなので、そこを上手く使う事でもっと多くの人達に届けられるのではないかと思っています。色々な改修と、それをユーザーに触ってもらえる機会を作るべく、中期的には動いている状況です」と説明した。

また、本格統合を見据えた組織計画に関しては、「レポートラインの整備を気にしていました」と江本氏。ミクシィ側が主としてやってきたが、ある程度予算の中での意思決定を中村氏に任せる方針にしたという。

そしてレポートラインを整備しつつ、ミクシィ側ではタイトル移管も手掛ける外部会社による業務分析も実施。誰がどんな業務をどれくらいの時間をかけてやっているのか、そして業務の難易度など、1人1人の業務分析を緻密に行ったそうだ。

そして最後に、4月から新生コトダマン事業部と更なる躍進というフェーズがスタートした。



実は4月の新組織発足のタイミングで、2周年を迎えた『コトダマン』は史上最大の売上を記録。中村氏曰く「はっきりとした数字は言えませんが、かなりビックリするような今までとは違う数字を叩き出すことができました」という。

この結果に江本氏も「ミクシィ社内でも当初は正直どうなるだろうと心配している人もいたが、『モンスト』に続くナンバー2タイトルになったということで、ミクシィ内でも存在感を出せた」とした。

最後に両名は、今回のテーマについて次のようにまとめた。

「今回は統合という形でしたが、我々が良かったなと思ったのはおもてなし感。信頼感とおもてなし感を最初にすごく大事にできたことが、ここまでうまく続けられた理由かなと思っています。ただ、そうは言っても現場も含めて擦り合わせないといけない所も山ほど出てきましたが、それは成長痛だと思って我慢して、1つずつ丁寧に対応することの重要性を学びました」(江本)

「今は本当に市場が厳しい中で苦しいタイトルもありますが、諦めずにもがいていく。会社を移籍するような事もありながら、結果として売上も数倍の規模まで持ってくることができるという事例を今回作ることができたことはすごく大きかった経験になりましたし、皆さんも諦めずに頑張り続ければこういうこともあるんだ、という1つのキッカケになればな良いなと思っています」(中村)



 
■『共闘ことばRPG コトダマン』
 

公式サイト

公式Twitter

App Store

Google Play

 
©XFLAG
リスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい( 共闘ことばRPG コトダマンCEDEC2020ミクシィ

企業情報(株式会社ミクシィ)

会社名 株式会社ミクシィ
URL http://mixi.co.jp/
設立 1997年11月
代表者 木村弘毅
決算期 3月
直近業績 売上高1121億円、営業利益171億円、経常利益169億円、最終利益107億円(2020年3月期)
上場区分 東証1部
証券コード 2121

Facebook

スマートフォンゲーム最新情報をシェア中

Twitter

毎日つぶやき!スマートフォンゲーム最前線!

はてブ

このエントリーをはてなブックマークに追加

毎日配信!スマートフォンゲーム最前線!

RSS

毎日更新中。スマートフォンゲーム最新情報

新着記事