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【CEDEC 2020】『ミリシタ』がアイドルの衣装を量産できる理由はシリーズ伝統のシステムにあった! 運営で膨らむコストを抑える効率化についても言及

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コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、9月2日~4日の期間、国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス「コンピュータ・エンターテインメント・デベロッパーズ・カンファレンス 2020」(CEDEC 2020)をオンラインで開催した。

本稿では、9月3日に行われた講演「『Brand New 大量生産!』ミリシタにおけるキャラクター量産への取り組み」についてのレポートをお届けしていく。

本講演には、バンダイナムコスタジオの阿部貴之氏が登壇。『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』(以下、『ミリシタ』)のキャラクターモデルの仕様からこれまで運営チームが取り組んできたことなどを紹介した。


阿部貴之氏
株式会社バンダイナムコスタジオ
第3スタジオ 第7プロダクション 3Dキャラクターパート
リードアーティスト

講演の始めに「アイドルマスター」と『ミリシタ』についての概要を紹介。

「アイドルマスター」はアイドルをプロデュースするゲームで、最初の作品が登場してから15周年となる。元々はアーケードゲームとして登場し、これまでに数々の作品をリリースしてきた。



そんな中、2017年6月29日リリースされたのが『ミリシタ』となる。


▲こちらのPVでも分かる通り、『ミリシタ』はアイドルが曲に合わせて踊るリズムゲームでコミュなどで3Dモデルを使用していることも特徴となる。

●チームの体制紹介
現在、『ミリシタ』チームは全体で100名以上の大規模プロジェクトとなっており、ビジュアルアーティストがその約3分の1を占めている。


▲ビジュアルアーティストの体制についても紹介した。

●ミリシタに実装されている衣装数
続いて、『ミリシタ』に実装されている衣装数について。講演当日(9月3日時点)で、ゲーム内に2249着の衣装が実装されているという。これは、バンダイナムコスタジオで開発してきたタイトルの中でも群を抜いて多い数となっている。


▲さらに、これ以外の私服やレッスン着などを全てを含めると約3000着になるという。

また、2019年度は加速度的に物量が増えており、1年で1501着(月平均で約125着)を実装している。本講演では、これだけの衣装数を用意できた衣装モデルのワークフローやキャラクターモデルの仕様についても話を展開した。

●衣装モデルのワークフロー
おおよそ実装から半年ほど前に企画がSSR衣装のテーマを決め、衣装デザインチームに伝える。その後、3~4ヶ月前にキャラ班がモデル作成に着手する。モデル1体が完成するには、約3~5週ほどかけているという。



●キャラクターモデルの仕様について
作業環境は「Maya」「Phitoshop」を利用しており、ゲームエンジンは「Unity」を採用していることを明かした。


▲ポリゴン数は上下合わせて10000ほどに収まるようにしている。頭部のボーンはキャラの髪の長さなどによって変化するので10~50と幅を持たせている。

また、家庭用アイマスから仕様を継承している部分もある。


▲これらの仕様をスマホのスペックにカスタマイズして『ミリシタ』に実装している。

・表情の仕様について
XBOXの『アイドルマスター2』の時代はボーンのみで表情を制御していたが、PS4になりより高みを目指そうということでボーンとブレンドシェイプのハイブリッドになっていった。しかし、フローが複雑になったり、データの容量数が多くなってしまったため『ミリシタ』ではブレンドシェイプのみで表情を制御していると説明した。
に移行していった。


▲上記とは別に、PS4の頃から「あいうえお」をターゲットにして歌に合わせて口が動く仕組みを入れており、これは『ミリシタ』にもしっかりと継承している。

・アイマス伝統のソウルシステム
『アイドルマスター2』から導入されたシステムで、パラメーターの入力のみで各アイドルの身長や体重へ自動変換(胸のサイズは公式設定の数値を反映)する仕組みとなっている。それまではアイドルの体型ごとに衣装モデルを用意していたが、効率化を図るためにこのシステムが生まれたのだという。

この仕組みを導入したメリットとして、ひとつの3Dデータから派生するため、モデラーが体型の違いをあまり考えずにモデリングに集中できることを挙げた。また、共通衣装でバグが起きた場合、ひとつのモデルを修正すれば全員分(52アイドル分)の修正をやらなくてよいというところになる。

さらに、ソウルシステムの一環として以下のキャラカラーの自動反映についても説明した。


▲アイマスでは、特徴付けや差別化を図るためアイドルごとにテーマとなる色が決まっているという。自動で反映されるためヒューマンエラーが起きにくかったり、用意するテクスチャーが1枚でよいため容量やコストの削減にも繋がっている。

・衣装カテゴリーの仕様について
また、『ミリシタ』ではSSR衣装や共通衣装など、目的に合わせてカテゴリーと仕様が分かれている。PS4にもこのようなカテゴリーが存在しているとの話だった。


▲基本的には全てに対してソウルシステムの仕組みが入っているが、例えばSSR衣装のように特定のキャラクターでしか着ない衣装の場合は、胸のサイズなど自動変換の処理を入れることが実機側の負荷にも繋がってしまうため機能としてカットしていることもあるのだとか。

最後に、『ミリシタ』独自の仕様についても公開。これまでの家庭用シリーズでは、頭データはひとつのみで、そこに頭のアクセサリーがパラメーターの制御によって実機側で自動で反映していた。しかし、『ミリシタ』ではDCCツール側でモデラーが頭アクセサリーを配置してデータとして出力している。

こうなった理由について阿部氏は、『ミリシタ』開発中に家庭用の仕組みをそのまま全部のせたときにUnity上のドローコールが多くなってしまい、リズムゲームをプレイするためのフレームが確保できなかったと説明した。そのため、少しでもドローコールを減らすために、本来は実機側で合体する家庭用の仕組みをあきらめて、アセットデータ側でアクセサリーを配置するという選択をしたのだと振り返った。そのため、私服データなどで一部使いまわしている箇所はあるものの、基本的には衣装ごとに各頭データが存在し、現在では2000以上の頭データが存在している。

●クオリティの担保方法
では、これだけの量のクオリティはどのように担保されているのか。数が非常に多いため、全てをリーダーがチェックすることは物理的にも不可能である。そのために導入しているのが、監修を分散させるという方法だ。具体的には、造形はリーダーがチェックして、骨の挙動はサブリーダーがチェックしているのだという。これは、管理する側がボトルネックにならないよう注意しているのと、次期リーダーを育てる意味合いも込められているとの話だった。

また、『ミリシタ』のビジュアルチームでは、クオリティに迷ったら「カワイイかどうか」を基準にするよう心掛けていると紹介した。



さらに、同社のホームページにも記載があるという「最高確認会の存在」については次のように説明。

『ミリシタ』では、毎月新たな曲が4~6曲ほど実装されており、それに伴いMVを作成している。その際、前回作った最高のものを今回で越えることを目的にしている。作業者は、自分のモデルが終わった後は流れ作業になることが多いが、この最高確認会では、MVに関わるスタッフ全員が集まって自分の作ったものが最終的にどうアウトプットされるかまで面倒を見る役割もあるという。お互い気さくな意見を言い合える会となっているため、モチベーションの増加やチームの結束力を上げる取り組みになっていると阿部氏は話した。

・参考URL:https://www.bandainamcostudios.com/works/episode/281

また、スタッフのモチベーションを上げることは重要であるため、これに関して「アイドルマスター」チームでは過去から続けていることがあると阿部氏は続ける。それが、リアルLiveに一度は参加するという取り組みだ。

新規に合流するスタッフは、必ず一度はライブを見学する方針があり、ここで客の反応を直に感じるという取り組みが、自分の仕事の重要性やモチベーションを上げるための良い方法だと説明した。


▲スタッフのモチベーションが上がることはクオリティのアップにも繋がる。

●3Dキャラクターチームにおけるバグとの戦いについて
続いて、阿部氏が家庭用から『ミリシタ』に移ってきた際に驚いたのが、「バグ対応」と「モデル量産」、「新規仕様実装」の3つを同時にこなさなければならいことだったという。家庭用では、α、β、マスターなど締め切りのスケジュールが存在していたため、バグ対応のみの作業をする期間が設けられていたが、運営ではその常識が通用しなかったと違いを述べた。



また、運営型タイトルは日々バグが発生する確率が増えていくということにも言及。「衣装が増える」、「曲数が増える」、「仕様が増える」といった変更が入るたびにバグが起きてしまう可能性があるため、何か対策を打たなければバグ対応だけで3Dキャラクターチームの工数を使い切ってしまうことになる。そこでまず考えたのが、バグ報告の質を上げることだったと阿部氏は話した。

ビジュアル系のバグは見た目によるものがほとんどだが、内容によってはUnityや端末の仕様によりバグっぽい見え方をしていてどうしようもないものも存在している。運営が対応できないものに関しては報告を除外し、逆に欲しいものをテスターチームに伝えて擦り合わせを行うことで、バグ報告の数を絞っていったという。

そのほか、ビジュアルとテスターの間で共通した基本方針として「アイドルの可愛さを阻害している症状はバグ」であるという認識があるとも語った。報告を迷った際には、この方針に基づいて動いているとの話だった。

次にテスト工数を下げる取り組みについて。

テスターも大変であるため、衣装モデルに関しては家庭用のように全てのビジュアルデータが揃ってからテストを行うのではなく、締め切りより早く仕上げることで余裕があるタイミングでチェックしてもらえるようにしている。また、ダンス中に衣装から足が貫通したり、モデルが破綻していないかを単独でチェックすることができる「衣装の揺れ骨テスト」だけは先行して進めるようにしているという。

そのほか、揺れ骨は52人全員異なった設定となっているが、全てを見ることは不可能であるため、テスターは最低でも3キャラ分(大きい・標準・小さい)を確認しなければならない状態だった。これを、エンジニアが体系変更後も揺れ骨の挙動が変わらない仕組みに変更することで、テスターは1キャラのみの挙動を確認するだけでよくなり大幅にテスト工数を削減することに成功した。

このように、これまで運営チームで取り組んできたことは他にもたくさんあるということで、続いてはその取り組みについても紹介した。

●運営チームで取り組んできたこと

最初に紹介したのは、新規仕様や仕様変更の決め方、考え方について。『ミリシタ』には52人のアイドルがいるため、ソウルシステムのような仕組みがない部分に関しては、基本的に何かひとつ物事を決めると52倍になって返ってくる法則があるという。


▲家庭用の段階ではアイドルが13人だったため、急に仕様が増えたとしても根性論で乗り切ることができたが、52人ともなると物量的に仕組みそのものを変えなければ対応ができない。

これをそのまま52倍の法則に習って作業をするとなると次のような計算となる。


▲1キャラならたった数時間で終わるような作業ですら、52人となると膨大な作業時間が必要になってしまう。

もし、上司であるセクションリーダーから「キャラの仕様追加しといたから全員分やっといてね」と軽い気持ちで言われたら、かなりゾッとするだろうと阿部氏は話す。そのため、安着に仕様を決めることは絶対にやってはいけないと強く述べた。セクションリーダーの立場にいる人間は、次セクションがパンクしないように作業コストを考え、効率の良い仕様の落としどころを見つけることが責務となる。

では、良い仕様とはどのようなものになるのか。それは、「コストは低く効果は最大限を狙う」ものであるという。通常であれば、企画から「こういうことをやりたい」と相談を受けた際にそのまま作業に落とし込むと作業工数が大きくなってしまう。そこで、まずは「何故それをやりたいのか」という目的をしっかりとヒアリングして、ビジュアルセクションでも目指すべきゴールを明確にするようにしているとのこと。

そうすることで、どのような手段を選べば作業コストを抑えつつ企画が目指す目的を達成できるのかを考えられるようになる。先に紹介したソウルシステムのようなワークフローを考えてからGoサインを出すというのもその一例である。ここでは、他にも過去に実施した事例をいくつか紹介した。

・マスターランク5の追加について


▲『ミリシタ』では、ガチャでSSRカードを手に入れると同時に衣装が獲得できる。手に入れたSSRカードにマスターレッスンを行いカードのランクを4にすればアナザーカラーの衣装が手に入る。ローンチ時はマスターランク4までだったが、運営中にマスターランク5を追加した。

上記のマスターランク5については、企画より「ユーザーの所有する初期SSRに新しい輝きを届けたい」「3年目に突入するにあたって新しい要素で喜んでもらいたい」という相談があった。時期としては2019年2月頃の『ミリシタ』が3年目に突入する前で、実装までは約3ヶ月ほどの期間があったという。しかし、キャラ班にも余裕がなくまともに作業を行うのでは期限までに完成させられる状態ではなかったと振り返った。そこで選択肢として浮上したのが、アナザー衣装とは異なる別の色の衣装を用意するということだった。



アナザー衣装の仕組みは上記の通り。しかし、次にアナザー衣装の配色についての問題が発生する。

元々あるアナザー衣装はノーマル衣装との差別化として、ユーザーが欲しいと思えるものにしなけばならないことや、同時期にリリースされる他のアイドルの衣装の配色と被らないようにしなければならないといった細かい配慮がされていた。アナザー衣装2を作るとなると、これまで考慮してきたことに加えてさらに配慮して配色を決めていかなければならない。これには衣装デザインチームから、かなり厳しいという声が挙がってしまった。そこで、アナザー衣装2では、より分かりやすい配色テーマを決めることに。


▲多くの人が好みやすい配色にしたほか、マスターレッスンには非常に貴重なゲーム内アイテムを使用するため、ユーザーが満足できるシックで高級感のある衣装というテーマも加えられた。

配色に関する問題は解決したが、さらに「単純な色替えだけでは差別化が弱いのではないか」「もう少し残された時間でまだ何かできないか?」という声も。そこで、解決案としてティアラを乗せるのはどうかというアイデアが挙がった。そしてここから、『ミリシタ』では「新規追加SSR」「期間限定SSR」「ミリオンフェス限定SSR」で個々にデザイン別のティアラを用意することに。


▲ティアラはこれまでの「アイドルマスター」シリーズにも数多く登場しており、昔からのユーザーであれば思い入れもあるアイテムである。

こうした工夫を行った結果、短い期間でもマスターランク5を実装することができたと阿部氏は語った。



・リザルト画面の仕様変更について
次に、ライブリザルト画面の仕様変更についての事例を紹介。

『ミリシタ』は多くの人にプレイしてもらいたいという考えから、スペックの低い端末でもゲームが動くように、それぞれ制限をかけている。リリース当初はメモリ側の不安もあったことから、リズムゲームクリア時のリザルト画面に表示されるキャラクターは2Dの静止画だった。ただし、単に3Dモデルをキャプチャするだけではなく、細かくレタッチ作業を行っていたため、コストの負担にもなっていたという。



仮に衣装のバグやデザインの指定から相違が見られた際には上記の作業を繰り返すことになる。単体で見れば大変なものではないが、この先も続いていくものであるため各所へ相談することにしたという。その際にバンダイナムコスタジオのプロデューサーから「今なら端末のスペックが上がってきているので3D化するのも良いのでは?」という助言があり、実現へ向けて動き出すこととなった。


▲ライブが終わったことを表現するために背景を楽屋のシーンにしたり、外で行うライブの際は外の背景が使われているというこだわりもある。シチュエーションに合わせたモーション追加なども行っており、コスト削減はしているものの、手厚くするべきところには労を惜しんでいないと阿部氏は話した。

3Dリザルト画面を実装した際には、ユーザーからも「動くようになってカワイイ」「ライブが終わった感がイイ」「最高のアップデートをありがとう」といったポジティブな声が多数寄せられたという。

また、これと同時に企画やエンジニアがTwitterへの投稿機能を追加。ユーザーからの情報発信が活性化されることに繋がった。



この事例では、ビジュアルセクションの作業が軽くなった分、他の作業に時間が割けるようになった。また、開発側の都合だけでなく、ユーザーにもしっかりとメリットが生まれる仕様変更となったことが喜ばしいと阿部氏は述べる。理想の仕様変更とは、ユーザーと開発チームの両方が幸せになることが重要で、どちらかが犠牲になってしまう運営は長続きしないと考えているとの話だった。

・新しいレッスンウェアを作製できるツールについて
3例目は新しいレッスンウェアを作製できるツールについて。ツールの説明や考えたきっかけについては以下の通り。



このツールを作るメリットについては、「Unity環境で誰でも作れる」「実装までのスピードが早い」「誰でもデザインがしやすい」といった点を挙げた。

 
▲こちらのツールでは、デカールを自由に配置し、スケールの変更や回転を行うことができる。また、色は3ヶ所変えられるようになっている。


▲作成までの流れは上記の通り。ベースとなるモデルデータは既に揺れ骨テストを通過したものとなるため、表示の確認のみとなりテスト工数が抑えられている。また、モデル作成を企画にお願いしている理由は、『ミリシタ』チームは人数が多く、さまざまなセクションをまたいでしまうと仕様の決定に多くの時間が必要になってしまうためと説明した。




▲過去には、このツールを活用してユーザーからデザインを募るという企画も実施。上記画像の左側は、実際にユーザーから送られてきたデザインとなっている。解像度やフォントの利用規約の問題もあり、100%そのままとはいかないが、ビジュアル側でテクスチャを起こしてそれを使用している。

●運営での心構え
セッションの後半には、阿部氏が運営に入って感じた心構えについても話を展開した。

これは運営に限った話ではないが、ゲーム作製においては最初の設計が全てで、これが後々のフットワークを決めてしまうといっても過言ではないという。また、運営中に設計の根本を変えることは不可能である。

『ミリシタ』では、「アイドルマスター」シリーズで成熟された仕組みが存在したため大量生産にも対応できたが、仮にこの仕組みがないまま大量生産を行うには今より多くの人員が必要となり、その分、管理コストや共有コストも膨大になり、チームとして破綻してしまう可能性が高いのではないかと述べた。

次に、家庭用のように締め切りが決まっていてそこを乗り切れば発売できるという場合なら終盤に少々の無茶もできるが、運営はマラソンのイメージで非常に長く続いていくものであるため、後々にバテてしまうような仕事の進め方はできない。極力遠くまで走れるようにペースをスケジュールする必要があると話した。


▲通常であればスケジュール管理は予定通りに作業が進んでいるかを見ていくものだが、運営においては予定を立てたとしても必ず変動が起きてしまうため、今どれくらいの作業を差し込めるのか、余裕があるのかを把握するためのものだと考えているという。

また、効率化を常に考える必要があり、バグとの戦いでも話した通り、新しい仕様の実装で作業が増えていくため、何も対策をしなければ全体の作業量が重くなっていく傾向がある。そのため、セクションリーダーは常に次セクションのフローを見直す必要がある。


▲運営の根本は変えられないが、次セクションの細かい部分であれば変えられるとのこと。うまく効率化を図ることができれば、それまで手が回らなかった別の箇所にしっかりと時間を使うことができるようになる。

最後の心構えとして阿部氏は、ユーザーを大切にしつつチームや自分たちのことも大切にすることを挙げた。


▲人員の入れ替えがあると教育コストが掛かってしまい、そのためにセクションリーダーがボトルネックになってしまうという不安も。運営は長く続いていくものであるため、人員の入れ替えを極力少なくすることがプロジェクトの安定に繋がると述べた。



講演の最後に阿部氏はコンテンツへの愛情についても自論を述べた。

『ミリシタ』チームには、前身である『アイドルマスター ミリオンライブ』や家庭用「アイドルマスター」シリーズに関わっていたスタッフが多く在席している。加えて、「アイドルマスター」が大好きで入ってきたメンバーも多いという。これまで阿部氏は『ミリシタ』以外にもゲームを作ってきたが、過去のことを振り返っても最もゲームを良くしてくれたのは、そのゲームのことを大好きなスタッフであると阿部氏は話す。

講演で色々な話をしてきたが、スタッフの関わる製品への愛情を育てていくことが良いゲームを生み出すことへの1番の近道になると結論付けた。『ミリシタ』に繋がる仕組みを残してくれた先輩やいつも協力しているメンバー、さらに何より愛情を持って『ミリシタ』を支えているユーザーへの感謝を述べて講演の締めとした。



 
(取材・文 編集部:山岡広樹)
 

CEDEC 2020

 
■『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』
 

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