
【詳報】ブシロード、20年7月期は売上高2.6%増、営業益11.4%減 モバイルゲームが過去最高の年間売上を達成 ライブIP事業は上期好調も新型コロナで下期悪化

前期に続きTCG部門は売上減となったものの、MOG部門が大きく伸長したことから、全体の売上高は増加した。下期の新型コロナウイルス感染症の影響によるTCG部門・スポーツ部門・音楽部門の低調を、上期のMD部門・スポーツ部門・音楽部門の好調がカバーした。
そうした中で「IPディベロッパー」戦略のもと、資本業務提携や子会社化などを進めることで、特長であるワンストップ型メディアミックスモデルをさらに強化した。

各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルIP事業…売上高244億1300万円(前々期比4.3%増)、セグメント利益19億6200万円(同3.2%増)
TCG部門は、新しいTCGブランドとして、オリジナルIPを中心として自社他社IPも取り入れながら展開するハイブリッド型TCG「Reバース for you」を2020年3月に発売開始した。オリジナルIPのTCG「カードファイト!! ヴァンガード」および自社他社IPを取り入れて展開するプラットフォーム型TCG「ヴァイスシュヴァルツ」は前期並みの売上を維持したものの、展開終了を発表した低年齢層向けオリジナルIPのTCG「バディファイト」の売上減少が大きく影響し、部門全体では軟調に推移した。
MOG部門は、新しいアプリゲームとして、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』(2019年9月配信開始・他社IP・他社配信)、『ヴァンガードZERO』(2019年12月配信開始・自社IP・自社配信)、『ロストディケイド』(2020年2月配信開始・他社IP・自社配信)が好調な滑り出しを見せた。加えて、堅調に推移した『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(自社IP・他社配信)をはじめとする既存アプリゲームの積み上げにより、部門全体では大きく伸長し、部門における過去最高の年間売上を達成した。
MD部門は、上期においては音楽ライブでの会場物販や通販などライブ関連グッズが大きく伸長し、オリジナルカプセルトイブランド「TAMA-KYU」が好評を博すなど、順調に推移した。一方、下期においては新型コロナウイルス感染症の影響により、中国で生産を行う商品の製造・納品が一時的にストップしたほか、リアルイベントや店頭での販売機会減少に伴い、売上規模が縮小した。
メディア部門は、2020年2月に「株式会社響」を「株式会社ブシロードムーブ」に商号変更し、「A First MOVE(先手を打つ)」を企業理念に掲げ、広告代理店事業・音響制作機能を強化した。また、6月に「株式会社リンガ・フランカ」の株式を取得し、持分法適用関連会社化することで、電子コミック形態でのコンテンツ展開やメディアミックス機能の拡充を図った。
②ライブIP事業…売上高85億8600万円(同2.0%減)、セグメント利益7億2400万円(同39.6%減)
音楽部門は、新型コロナウイルス感染症の影響により、下期に開催を予定していた音楽ライブや舞台を中止・延期またはオンラインでの開催に切り替えるなどの影響があったが、会場とライブ・ビューイングをあわせて2日間で58,584人を動員した「Rausch und/and Craziness」をはじめ、上期に開催した音楽ライブと通期で続伸した音楽ソフトの売上がけん引し、前期を上回る年間売上となった。また、他部門を含めた「バンドリ!」IP全体の通期売上が初めて100億円を突破し、同社が目標としている最初の「年商100億円以上のIP」となった。
スポーツ部門の主たる柱である新日本プロレスは、2日間で70,071人を動員した東京ドーム2連戦興行「WRESTLE KINGDOM 14」の成功をはじめ2020年2月までは昨年度を上回る水準で推移した。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、3月から6月のほとんどの興行を中止または無観客興行への切り替えを余儀なくされ、7月以降は通常の三分の一から二分の一程度の観客動員での有観客興行を再開したものの、売上・収益は一転して大きく悪化した。一方、動画配信サービス「新日本プロレスワールド」は10万人規模の有料会員数を維持しており、通期で安定した売上・収益を生み出した。
事業展開については、新日本プロレスのアメリカ進出の次のステップとして、「NEW JAPAN Pro-Wrestling of America Inc.」を2019年11月に設立した。さらに12月には女子プロレス団体「スターダム」の事業を譲り受けた。一方、キックボクシングブランド「KNOCK OUT(ノックアウト)」は2020年6月に事業譲渡した。
■通期予想は未定に
なお、2021年7月期通期の予想については、新型コロナウイルス感染症拡大などにより、プロレスの興行、音楽ライブおよびイベントの延期や中止、販売店休業などによる消費への影響、コンテンツ制作やMDの生産販売スケジュールへの影響が想定され、現時点では合理的に算定することが困難と判断し、未定としている。
あわせて読みたい( ブシロード・20年5-7月決算 )
企業情報(株式会社ブシロード)
会社名 | 株式会社ブシロード |
---|---|
URL | http://bushiroad.com/ |
設立 | 2007年5月 |
代表者 | 橋本義賢 |
決算期 | 7月 |
直近業績 | |
上場区分 | 東証マザーズ |
証券コード | 7803 |

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