ユークス、第3四半期は売上高50%減の16.7億円、最終損失3.9億円と減収・赤字幅拡大 コロナで受託案件の開発進捗に遅延 為替や構造改革で損失も

ユークス<4334>は、この日(12月11日)、第3四半期累計(2020年2月~10月)の連結業績を発表し、売上高16億7100万円(前年同期比50%減)、営業損失1億6600万円(前年同期は3億1500万円の損失)、経常損失は3億0100万円(同1億7900万円の損失)、最終損失は3億9000万円(同1億2300万円の損失)となり、大幅減収・営業赤字縮小となった。経常損失と最終損失の赤字幅は拡大した。

上半期では、新型コロナウイルスの影響が大きく、受託案件の開発進捗の遅れや見直しが発生し業績を大きく押し下げることになったが、構造改革の実施や新規受託案件の獲得、原価低減効果などもあって、通期では営業利益1400万円と黒字が見込まれるとのこと。為替差損1億7400万円、構造改革による特別損失8900万円を計上したことが経常損失と最終損失の赤字幅拡大の主な要因。

 


業績の概要は、まず受託ソフトについては、アクションゲーム「ま~るい地球が四角くなった!? デジボク地球防衛軍 EARTH DEFENSE FORCE: WORLD BROTHERS」が12月24日に発売されることが発表されている。

自社コンテンツの「AR performers」では、8月15、16日に「アニメ ARP Backstage Pass 後夜祭 "Celebrate Good Time" -EXTEND-」がオンラインで開催した。また、7月より開始したレギュラーラジオ「Amazing Radio Performers on the WEB」のサブスクリプション配信も継続され好評を博した。

新規案件は、新進気鋭の米国プロレス団体である「All Elite Wrestling」(略称「AEW」)から、同団体をモデルとしたプロレスゲームの開発受託をした。次期主力プロジェクトにすべく、プロレスゲームとして世界最高のチームを編成し、世界に衝撃を与えるプロレスゲームの開発を行っていく。

その他、ゲームソフト分野、パチンコ・パチスロ分野、モバイルコンテンツ分野ともに複数のプロジェクトの開発が進んでいる。


 
構造改革について

同社グループ全体で企業価値向上に向けた収益力強化と体質改善を目的として、期初より実施中の構造改革を行い、不採算事業の廃止、海外拠点の見直し、経費削減、原価率改善のための稼働率の向上、強みを生かした開発プロジェクトの推進、プロジェクト毎の収益責任の明確化等を全て実行に移している。

さらに、より機動的にプロジェクト開発を行う体制にするため、9月1日から開発部を大阪CS事業部・横浜CS事業部・プレミア事業部の3事業部に編成し、機動的な事業展開、効率的な人員配置による稼働率の向上、収益責任の明確化をより一層推進した。


 
2021年1月通期の見通し

なお、2021年1月通期は、売上高28億2500万円(前の期比28.1%減)、営業利益1400万円(前期は5億2700万円の損失)、経常損失1億0100万円(前期は3億4200万円の損失)、最終損失1億9200万円(同6億4800万円の損失)を見込む。

 
株式会社ユークス
http://www.yukes.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ユークス
設立
1993年2月
代表者
代表取締役社長 谷口 行規
決算期
1月
直近業績
売上高40億8700万円、営業利益1億7900万円、経常利益2億8200万円、最終損益13億4900万円の赤字(2024年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4334
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