日本BS放送、第1四半期の営業益は22%増の5.74億円…番組関連でコスト削減、「ANIME+」などアニメ番組のスポット収入も伸びる

日本BS放送<9414>の第1四半期(2020年9-11月)の連結決算は減収・増益となった。増益になったのは、主にコスト削減による。番組改変に伴い購入コンテンツの見直しを行ったことや、新番組の制作についてもアーカイブを組み合わせたことでコストを抑えたという。新型コロナで番組制作が十分に行えなかった側面があったようだ。広告宣伝費削減も増益に寄与した。

売上については、アニメなどのスポット収入が伸びたものの、タイム収入や製作委員会などからの配当収入が減少し、全体としては減収となったという。


・売上高:27億8500万円(前年同期比2.2%減)
・営業利益:5億7400万円(同21.8%増)
・経常利益:6億4300万円(同35.6%増)
・最終利益:4億3200万円(同33.6%増)

 


2020年10月の番組改編では、良質な自社制作番組と外部リソースの最適なミックスによる視聴世帯数の更なる増加を目的として、世界最大級のドキュメンタリーチャンネルである「ディスカバリーチャンネル」と、動物・自然を専門に扱う「アニマルプラネット」が誇る豊富で良質な作品群の中から人気の高い作品を厳選し、ナビゲーターが番組を案内する『ディスカバリー傑作選』を継続して放送。さらに10月からは、火曜・金曜の20時台にも「ディスカバリーチャンネル」の中でも評価と人気の高い作品『BigドリームSmallハウス』、『アメリカ 奇跡の絶景トラベル』等を『密着!夢の家づくり』、『世界なるほど新発見』として放送を開始した。

また、中小企業やベンチャー企業に焦点を当て、「ニューノーマル」な経営の鍵となる「SDGs」「M&A」「DX」など、次世代の会社に必要な情報を発信する経済番組『NEXT company』を新たに立ち上げた。

また、人気歌手である八代亜紀さんが豪華ゲストと共に楽しいトークと素敵な歌をお届けする『八代亜紀いい歌いい話』、アニメソング番組の『Anison Days』等の人気番組については内容をさらに充実させ放送している。

さらに特別番組として、延期となった東京五輪を臨み過去の番組映像や取材アーカイブを活用した『学生柔道 逆境を乗り越えて 体重別選手権2009~2019』や、『BS11ソフトボール中継日本女子ソフトボールリーグ』を放送し、ローカル局とのコラボレーションでは『京都紅葉生中継2020~古都に息づく「赤」の世界~』をKBS京都と共同制作し放送した。

アニメファンから根強い人気を誇る「ANIME+(プラス)」においては、製作委員会へ出資した作品を含め約40タイトルのアニメ番組を放送した。また、子供向け番組として、「キッズアニメ∞」枠で『スーパーウィングス』、『ミラキュラス レディバグ&シャノワール』を放送、また絵本の読み聞かせ番組『今日のえほん』を放送している。
 


営業面及び費用面の両面において、前の期に引き続き新型コロナウイルスの影響を受けることとなった。特に費用面においては、再放送や再編集版への差し替え、新たな試みによる視聴者需要の充足と番組制作継続の両立を図るとともに、番組宣伝や局認知度向上施策を従来以上に効率的に進めコストコントロールに努めた。


 
■2021年8月通期の見通し

2021年8月通期の業績予想は以下のとおり。従来予想からは変更していない。

・売上高:114億円(前の期比12.3%減)
・営業利益:15億1000万円(同24.9%減)
・経常利益:16億円(同20.4%減)
・最終利益:10億4000万円(同24.6%減)