歌舞伎座、3Qは減収減益で赤字転落 コロナの影響による舞台の中止、感染症対策で食堂・飲食事業に大打撃

歌舞伎座<9661>は、2021年2月期の第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表、減収減益で各利益項目ともに赤字となった。

減収減益はコロナウイルスの感染拡大によって発生した舞台の中止があったため。また舞台を再開した8月以降の感染症対策として、座席使用の制限やロビーでの食事を禁止したことで、食堂・飲食と売店に大きな影響があった。

業績は以下の通り。

・売上高15億300万円(前年同期比46.6%減)
・営業損失3億2500万円(前年同期は営業利益2億3900万円)
・経常損失2億7900万円(前年同期は経常利益2億6000万円)
・最終損失2億7000万円(前年同期は最終利益1億7100万円)



セグメント別の状況を見ると先述の通り食堂・飲食と売店の減収減益が著しい状況となっている。

・不動産賃貸事業
不動産賃貸事業については、賃料減額の影響と公演中止に伴う経費の減少はあったものの、固定資産税等の負担増となった。

・売上高は12億7800万円(前年同期比10.8%減)
・営業利益は3億2600万円(同40.5%減)

・食堂・飲食と売店事業
休演による影響と再開した8月公演以降についても、来場者には場内の飲食・売店施設の利用にあたって、一旦退出、別の入口から再入場する措置を実施しており、場内一部店舗は引き続き再開できない状況で推移した。

食堂・飲食
・売上高5500万円(前年同期比89.7%減)
・営業損失1億4400万円(前年同期は営業利益2億3500万円)

売店
・売上高1億6900万円(前年同期比79.9%減)
・営業損失1億3400万円(前年同期は営業利益4900万円)

なお、2021年2月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更はなく、減収・赤字計上となる見込み。

・売上高21億7200万円(前期比42.0%減)
・営業損失3億8400万円(前年同期は営業利益2300万円)
・経常損失3億3800万円(前年同期は経常利益4900万円)
・最終損失3億46000万円(前年同期は最終利益2億3900万円)