カプコン、第3四半期は売上高22%増、営業益32%増に 『バイオ RE:3』や『モンハン:アイスボーン』など採算性の高いリピートタイトルが貢献

カプコン<9697>は、1月28日、2021年3月期の第3四半期(4~9月)決算を発表、2ケタ超の大幅な増収増益を達成し、各利益項目とも第3四半期として過去最高を達成した。

継続して推進してきたデジタル販売戦略のもと、大型新作タイトル『バイオハザード RE:3』およびリピートタイトルの販売が伸長し、業績向上のけん引役を果たした。また、アミューズメント機器事業においても、11月に投入した新機種『モンスターハンター:ワールド』が好調に推移した。

売上高648億6700万円(前年同期比22.6%増)
営業利益243億8200万円(同32.2%増)
経常利益240億8800万円(同28.8%増)
最終利益175億2300万円(同34.1%増)
 

セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デジタルコンテンツ事業…売上高489億6600万円(前年同期比20.6%増)、営業利益247億8700万円(同24.6%増)
4月に発売した新作『バイオハザード RE:3』(PS4、Xbox One、PC用)が堅調に推移するとともに、昨年「日本ゲーム大賞2020」において優秀賞を受賞した、前年度発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(PS4、Xbox One、PC用)が続伸するなど、採算性の高いリピートタイトルが息の長い売行きを示し、利益を押し上げた。加えて、主力IPを用いたライセンス収益が利益に貢献した。

②アミューズメント施設事業…売上高70億1800万円(同23.7%減)、営業利益8600万円(同92.7%減)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一時の店舗休業を余儀なくされたが、昨年の緊急事態宣言解除後、順次営業を再開し回復に努めした。期中に国内2店舗目となる同社の人気キャラクターグッズを取り扱うアンテナショップ「カプコン ストアオーサカ」を心斎橋パルコ(大阪府)に出店し、施設数は41店舗となった。

③アミューズメント機器事業…売上高67億1200万円(同911.6%増)、営業利益24億3100万円(同546.3%増)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴うホールオペレーターの休業や旧規則遊技機の撤去期限が延長されたこともあり全般的に需要が伸び悩む環境の中、11月に投入した新機種『モンスター ハンター:ワールド』が好調に推移した。

④その他事業…売上高21億7000万円(同11.5%減)、営業利益8億6100万円(同140.7%増)
グローバルでの同社タイトルのブランド価値向上に向け、「モンスターハンター」のハリウッド実写映画が12月から海外を皮切りに公開されるなど、主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズなどの販売拡大に注力した。また、eスポーツにおいては、2021年1月のチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020」グランドファイナルに向けて熱戦が繰り広げられるなど、ユーザー層の拡大とビジネスチャンス創出に向けた中期施策の安定的な継続を図った。

なお、2021年3月期通期の連結業績予想は、1月21日に予想の修正を実施しており、以下のとおり。

売上高920億円(前期比12.8%増)
営業利益305億円(同33.6%増)
経常利益300億円(同30.7%増)
最終利益210億円(同31.7%増)
 

 
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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