マーベラス、第3四半期(4~12月)は営業益58%増と大幅な増益を達成 オンライン事業の利益率向上と『天穂のサクナヒメ』のヒットが貢献

マーベラス<7844>は、1月29日、2021年3月期の第3四半期(4~12月)決算を発表、アミューズメント、音楽映像事業は新型コロナウイルスの影響が続いたものの、オンライン事業の利益率向上や、コンシューマゲームの新作ヒットにより大幅な増益を達成した。

売上高172億9200万円(前年同期比6.8%減)
営業利益33億4400万円(同58.2%増)
経常利益32億8600万円(同53.9%増)
最終利益23億4400万円(同75.4%増)
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①オンライン事業…売上高57億8800万円(前年同期比3.1%減)、セグメント利益13億3100万円(同1009.1%増)
周年施策を実施した『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』と『剣と魔法のログレス いにしえの女神』が引き続き堅調に推移したが、5月に配信を開始したスマートフォン向けゲームアプリ『一騎当千エクストラバースト』は、プロモーション効果などにより新規ユーザーが増加しながらも継続率が上がらず低調な推移となった。そのほか、前期における不採算タイトルの整理などの効果もあり、利益率が上昇した。

②コンシューマ事業…売上高88億3400万円(同1.4%増)、セグメント利益24億7400万円(同27.8%増)
ゲームソフト販売部門は、11月にPS4/Nintendo Switch/PC向けに全世界で発売した和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』が、本格的な稲作体験ができる点が大きな話題となり、世界累計出荷本数85万本(2021年1月29日時点)を超える大ヒットを記録した。また、2007年に発売した『ノーモア★ヒーローズ』と、2010年に発売した『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』のNintendo Switchダウンロード版を10月28日に発売し、北米・欧州で好調なセールスを記録した。

一方、アミューズメント部門は、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、9月に稼動開始したポケモンアミューズメントマシンの最新作『ポケモンメザスタ』をはじめ、各タイトルでインカムが低下した。『ポケモンガオーレ』の海外展開は、稼動開始した地域においては好調に推移した。

③音楽映像事業…売上高26億8100万円(同30.8%減)、セグメント利益6億2600万円(同44.5%減)
音楽映像制作部門は、TVアニメ「アクダマドライブ」を10月から放送し、一部パッケージ商品化を行った。また、新型コロナウイルスの影響で公開が延期されていた劇場版プリキュアの最新作「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」が10月31日に公開となった。

ステージ制作部門は、それぞれのシリーズ最新作となる「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE –隠し弾(SECRET BULLET)-」「舞台『血界戦線』Beat Goes On」「PERSONA5 the Stage #2」に加え、新作として「ミュージカル『新テニスの王子様』The First Stage」「ミュージカル『グッド・イブニング・スクール』」の公演を実施した。また、新しい取り組みとして、オリジナルコメディドラマ「ハンサムセンキョ」を10月から放送した。舞台公演は、政府によるイベント収容人数規制の緩和後、徐々に収容率を上げて公演を実施したが、上期の公演中止などが響き、前年同期比で減収減益となった。

なお、2021年3月期通期の予想については、第3四半期決算発表と同時に上方修正を実施した。新たな予想数字は以下のとおり。

売上高240億円(前期比5.4%減)
営業利益36億円(同47.0%増)
経常利益35億5000万円(同41.9%増)
最終利益24億5000万円(同36.3%増)
 

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株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益24億8800万円、経常利益29億3100万円、最終利益19億2500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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