エイベックス、第3四半期は最終損失42億円 コロナ対策でライブ・イベント自粛の影響で アニメ事業もパッケージ販売やイベント自粛で苦戦

エイベックス<7860>は、2月4日、第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算を発表し、売上高が45%減の547億円、営業損失が36億円、最終損失42億円と大幅減収・赤字転落となった。同社では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴うライヴ・イベントの開催自粛の影響で売上が大きく減り、損失が計上されただけでなく、従業員に支給した休業補償による損失、希望退職制度実施に伴う割増退職金などを計上したことが響いた、としている。


・売上高:547億0700万円(前年同期比45.5%減)
・営業損失:36億1000万円(前年同期は23億4900万円の利益計上)
・経常利益:38億1500万円(前年同期は17億9900万円の利益計上)
・最終損失:42億8400万円(前年同期は5900万円の利益計上)

 


同社では、強いIPの創造に向けて、アーティスト・タレントの発掘・育成及びアニメ・映像作品やゲーム等の企画・開発、テクノロジーを活かした新たなビジネスの追求等、国内外の有望なパートナーとの連携による事業開発を進めてきたという。

セグメント別では、収録の音楽事業の苦戦が目立った。売上高は56.3%減の320億5100万円となった。新型コロナの感染拡大防止のため、ライブ・イベントの開催を自粛したことが響いた。音楽配信は前年並みをキープしたものの、ライヴの売上が88.8%減、マーチャンダイジングが77.1%減、マネジメントが40.2%減と各事業の売上が落ち込んだ。

また、アニメ・映像事業も苦戦した。売上高が同26.2%減の82億6100万円、営業利益が同89.0%減の1億2300万円だった。アニメ・映像パッケージ作品の販売減やイベント関連の売上が落ち込んだという。パッケージだけでなく、配信などのノンパッケージの売上も低下した。デジタル・プラットフォームではECの売上が低下した。

ただ、2021年3月通期では、最終利益が150億円と大幅な黒字となる見通し。これはすでに発表したように、エイベックスビルを売却し、特別利益として290億円を計上するためだ。引渡し日は3月26日を予定しているが、リースバックを行うため、一定期間はオフィス移転を行わない予定だ。
エイベックス株式会社
https://avex.com/

会社情報

会社名
エイベックス株式会社
設立
1988年4月
代表者
代表取締役会長 松浦 勝人/代表取締役社長CEO 黒岩 克巳/代表取締役CFO 林 真司
決算期
3月
直近業績
売上高1215億6100万円、営業利益33億8500万円、経常利益40億5500万円、最終利益27億4200万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7860
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