『ウマ娘』中心に『モンスト』『DQウォーク』が激しい首位争い 『ウマ娘』のCAグループへの業績寄与にも徐々に注目が App Store売上ランキング振り返り



3月3日~12日のApp Store売上ランキングの動きを振り返ると、Cygamesの『ウマ娘 プリティーダービー』が他のタイトルに一時的に首位を譲る場面があったものの、引き続き強さをみせた一週間だったといえるだろう。Cygamesの親会社のサイバーエージェント<4751>の藤田晋社長が2020年10~12月の決算説明会で、ゲーム事業の大幅な減益について「あくまで一時的なもの」とし、次の四半期から復調どころか、ヒット次第で業績も変わるのでは、とコメントしていた。

足元ではランキング推移から資本市場からの注目度も上がってきているようだ。岡三証券が同タイトルのサイバーエージェントグループの業績への影響を評価し、レーティングを「中立」から「強気」に引き上げ、目標株価を7100円から8000円に設定したと観測されている。『ウマ娘 プリティダービー』が業績拡大をけん引し、継続的な業績寄与が期待できるという。他の調査会社のレポートもでてくると見られる。

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首位争いに挑んだのは、ミクシィ<2121>の『モンスターストライク』だ。新限定キャラクターの「オニャンコポン」が登場するガチャ「激・獣神祭」を3月7日12時より開催しており、首位を獲得した。そして、週末に首位を獲得したのはスクウェア・エニックス『ドラゴンクエストウォーク』だ。「1.5 周年ウォークフェス」とともに、『ドラゴンクエストⅦ エ デンの戦士たち』イベントと「エデンの伝説装備」が登場するふくびきを開始しており、ユーザーから好評のようである。
 
▲各日23:59時点のデータです。このため、朝方に掲載しているランキング記事と一部異なる部分があります。


 
■3月8日

ミクシィ<2121>の『モンスターストライク』が首位に立った。『モンスト』は、3月7日12時より、ガチャ「激・獣神祭」を開催しており、新限定キャラクターの「オニャンコポン」が登場していることが、今回の首位獲得の原動力となっているようだ。
 

また、バンダイナムコエンターテインメントの『ONE PIECE トレジャークルーズ』が土曜日の68位から28位とトップ30圏内に浮上してきた。『トレクル』は、3月7日12時より、「トレジャースゴフェス」を開催しており、頂上戦争で白ひげ海賊団と戦った「ガープ」「黄猿」「オニグモ」が新登場していることが順位を押し上げたもよう。
 

なお、まだトップ30圏外ではあるが、グッドスマイルカンパニーとニトロプラスが3月4日にリリースした新作『咲う アルスノトリア』が42位と50位圏内まで順位を上げてきた。今後トップ30入りをうかがう動きとなってくるのかどうか、注目されるところだ。




 
■9日

トップ10圏内では、スクウェア・エニックスとAiming<3911>の『ドラゴンクエストタクト』が前日の38位から4位、アニプレックスの『ディズニー ツイステッドワンダーランド』が同じく89位から5位に浮上してきた。『DQタクト』は、3月8日11時より、「ドラゴンクエストⅡ」に登場する破壊の神「シドー」がSランクキャラクターとして新登場した「シドーSPスカウト」を開始したことが売上に大きく寄与しているようだ。
 

一方、『ツイステ』は、3月18日にサービス開始から1周年を迎えることを記念した「1stアニバーサリー」キャンペーンを3月8日より開催しており、「アニバーサリーメダル」を獲得できるおまけ付き召喚などの施策を展開していることが順位を押し上げたもよう。
 

そしてこの日は、ソニー・ミュージックソリューションズが2月25日にリリースした新作『日向坂46とふしぎな図書室』が30位と初のトップ30入りを果たした。『ひな図書』は、初のイベントとなる「黒き騎士の長い影」を3月8日16時より開催しており、「イベント限定連動召喚」に新ジョブ「★4 聖騎士」が登場していることがその原動力となったものと思われる。


 
■10日

トップ10に迫る11位に前日の52位から急上昇してきたのは、バンダイナムコエンターテインメントの『ONE PIECE バウンティラッシュ』だ。『バウンティラッシュ』は、3月9日の「シャンクス」の誕生日を記念して、超レジェンダリーキャラ「★4 四皇 シャンクス」がピックアップされた超バウンティフェスを開催していることが売上に大きく寄与しているようだ。
 

また、スクウェア・エニックスとgumi<3903>の『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争』が前日の79位から16位まで急浮上してきた。『FFBE幻影戦争』は、3月9日15時より、新ビジョンカードのUR「抗えぬ闇」が登場し、そのピックアップ召喚を開催していることが今回の順位上昇につながったもよう。

ほか、6wavesの『獅子の如く~戦国覇王戦記~』や、グッドスマイルカンパニーの『グランドサマナーズ』などがトップ30に復帰した。


 
■11日

トップ10圏内では、4位にCygamesの『グランブルーファンタジー』が前日の125位から急浮上してきた。『グラブル』は、3月10日に7周年を迎えたことを記念して、多彩な7周年の記念施策を展開しており、特に「7th Anniversary ガチャセット」や「7th Anniversaryスキンセット」の販売を同日19時より実施していることが順位上昇の原動力となったもよう。
 

また、6位に前日の75位からスクウェア・エニックスの『ロマンシング サガ リ・ユニバース』が飛び込んできた。『ロマサガRS』は、3月10日より、「暗黒の巨星祭 決戦!サルーイン」を開催しており、その中で「SS[復活の舞台]サルーイン」ら新スタイルが登場した「Ultra DX ガチャ サルーイン編」などを実施していることが売上に大きく寄与しているようだ。
 

そして、コーエーテクモゲームスの『三國志 覇道』が前日の46位から9位に急上昇し、初のトップ10入りを果たした。『三國志 覇道』は、3月10日にハーフアニバーサリーを記念した大型アップデートを実施しており、新レアリティ「UR武将」が実装され、その第一弾として「UR趙雲」と「UR劉備」が登場していることなどが初のトップ10入りにつながったものと思われる。

ほか、miHoYoの『崩壊3rd』などがトップ30に復帰した。


 
■12日

続く3位には、NetEase Gamesの『荒野行動』が前日の15位から浮上してきた。『荒野行動』は、「2021桜祭り」を3月11日より開催しており、テーマ限定衣装の「花信風」や、新型の乗り物「夢境:花信風」などが登場していることなどが今回の順位上昇につながったようだ。
 

また、バンダイナムコエンターテインメントの『テイルズ オブ ザ レイズ ラスト クレイドル』が前日の55位から20位まで急上昇し、トップ30に復帰した。『テイルズ オブ ザ レイズ』は、3月11日14時より、第3弾「ザ レイズ オブ フェスティバル」を開始しており、それに合わせて「ザ レイズ オブ フェスティバル」開催記念ガシャを開催し、「リオン&ジューダス」「ルドガー&ヴィクトル」「シンク&イオン」のクロスオーバー魔鏡が登場していることが売上に大きく寄与しているもよう。

ほか、Activision Blizzardの『Call of Duty: Mobile』や、WFSの『アナザーエデン 時空を超える猫』などがトップ30に復帰した。
株式会社MIXI
https://mixi.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社MIXI
設立
1997年11月
代表者
代表取締役社長 木村 弘毅
決算期
3月
直近業績
売上高1468億6700万円、営業利益248億2000万円、経常利益182億5000万円、最終利益51億6100万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2121
企業データを見る
株式会社スクウェア・エニックス
https://www.jp.square-enix.com/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス
設立
2008年10月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高2428億2400万円、営業利益275億4800万円、経常利益389億4300万円、最終利益280億9600万円(2023年3月期)
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