スクエニ三宅氏の論文が人工知能学会の論文賞を受賞 「大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FF XVの実例を基に-」

スクウェア・エニックスは、6月21日、テクノロジー推進部リードAIリサーチャーの三宅陽一郎氏が発表した論文「大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-」(以下、本論文)が、一般社団法人人工知能学会※1「2020年度人工知能学会論文賞(JSAI Best Paper Award 2020)※2」を受賞したと発表した。

本論文は、人工知能(AI)技術がゲーム開発にどのように活用されているかということを、網羅的かつ体系的に解説したものです。「ゲームに馴染みがない分野の読者にも分かりやすいように概念がまとめられている」、「社会実装の実例として興味深い研究が行われている」、「本論文により接点を与えられた読者がゲーム開発に貢献する可能性が高い」といった点が評価され、「ゲームAIに関する記念碑的論文になり得る内容」として受賞にいたったという。

同社は本受賞について「当社のAI研究開発の大きな成果の一つであると考えております。今後も当社コンテンツへの応用や社会実装に向けた研究開発を進めてまいります。」とコメントしている。


■受賞コメント(三宅陽一郎氏)



「デジタルゲームにおけるAI技術」は、ゲーム産業における開発と、大学における研究を中心に、この20年で急速に発展した分野です。この新しい分野において、当社が積み上げてきたAI技術の研究成果を、人工知能学会様より高くご評価いただき、深く感謝しております。

今後も、日本の産学における本分野の発展および連携の推進のために、より一層尽力してまいります。

■三宅陽一郎氏について
株式会社スクウェア・エニックス テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー
株式会社スクウェア・エニックス・AI&アーツ・アルケミー 取締役CTO
- 博士(工学、東京大学)
- 東京大学先端科学技術研究センター客員研究員(2018年10月~現在)
- 九州大学マス・フォア・インダストリ研究所客員教授(2019年4月~現在)
- 立教大学大学院人工知能科学研究科 特任教授(2020年4月~現在)
- 人工知能学会理事・シニア編集委員
- 日本デジタルゲーム学会理事
- 芸術科学会理事

 
■受賞論文について
 
・名称
大規模 デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-
 
・URL
 
※1...人工知能学会は、人工知能に関する研究の進展や正しい知識の普及などの活動を通じ、社会の発展に寄与することを目的として1986年に設立された。
※2...「人工知能学会論文賞」は、人工知能学会会誌上で発表された論文を対象に、「独創性」「学術・技術上の寄与と波及効果」「表現のわかりやすさ」の観点から優れた論文に授与されるもの。
 
株式会社スクウェア・エニックス
https://www.jp.square-enix.com/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス
設立
2008年10月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高2428億2400万円、営業利益275億4800万円、経常利益389億4300万円、最終利益280億9600万円(2023年3月期)
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