ニフティ、2012年3月期は経常益53%増…ニフティクラウド好調とISPのコスト削減で

ニフティ<3828>は、本日(4月25日)、2012年3月期の連結決算を発表し、売上高が前期比11.2%減の919億円、営業利益が43.9%増の53億円、経常利益53.6%増の52億円、当期純利益が43.0%増の24億円だった。

同社では、主力のISP事業で会員獲得関連費用が減少したこと加え、ニフティクラウドの売上とサービス運営費用の改善を進めたことが主な要因としている。

 

 

事業セグメント別の状況は以下のとおり。

■ISP事業は、売上高が11.3%減の779億円、営業利益が25.2%増の71億円だった。売上の減少は、キャリアの回線料金とISP料金をパックにした商品からISP料金のみの商品である「@nifty光ライフ with フレッツ」に会員がシフトしたことが主因。営業利益については、ネットワーク利用料と、コールセンターなどの運用コスト削減を継続的に行ったことことが奏功した。

■Webサービス事業は、売上高が10.5%減の140億円、営業利益が53.2%増の15億円となった。広告の売上減などにより減収となったものの、採算性のいい「ニフティクラウド」の売上増に伴い、利益は大幅に伸びた。

 

■2013年3月期の見通し

2013年3月期は、売上高が15.2%減の780億円、営業利益が2.4%増の55億円、経常利益が4.1%増の55億円、当期純利益が8.2%増の27億円を見込む。

 

 

同社では、ISP事業で従来のキャリア回線料金を含むパック商品からISP料金のみを請求する方式に移行するため、引き続き売上高は減少する見通し。ブロードバンド会員数の減少やモバイル会員獲得費用の増加などが見込まれるが、Webサービス事業における「ニフティクラウド」の売上高増により増益となる見通し。