【インタビュー】なぜ中国企業のゲームがヒットするのか?日中のゲーム分析スペシャリストが語る これからのゲーム開発とは(提供:Thinking Data)

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昨今のスマートフォンゲーム市場では、競争の激化と開発・運用コストの上昇を背景として、新規立ち上げと長期運営いずれにおいても精度の高い施策が求められるようになっている。

最近では無事リリースに至っても長く続けることができないゲームも増えてきたのではないだろうか。

そんな中、中国のゲーム会社のタイトルでは、日本をはじめとした多くの地域でヒットしている。(データソース:newzoo統計)

その理由は、クリエイターのクリエイティブな発想はもちろん、データによるユーザーニーズを捉えた開発と運用が鍵となると、Thinking Dataのparis氏は話す。

Thinking Data(シンキングデータ)は、ゲーム向けのビッグデータ分析プラットフォーム「Thinking Analytics」を提供する。現在、700以上のゲーム会社にサービスを提供しており、4,000以上のゲームタイトルが導入している。

今回は、Thinking Dataのparis氏と、同じくゲームのデータ分析を行なっているリーン・ニシカタの西方氏にインタビューを実施。昨今のゲーム開発とデータ分析の動向について話を聞いてみた。

中国ゲーム会社のタイトルがヒットしている理由

 

 Thinking Data
代表
paris 氏

Tencent Gamesをソフトエンジニアとして在籍後、2015年にThinking Dataを設立。ゲーム企業にフォーカスしたデータ分析プラットフォームを提供しており、その導入企業は700社を超え、採用タイトルは4,000以上となる。

 

株式会社リーン・ニシカタ
代表取締役
西方 智晃

株式会社ディー・エヌ・エー在籍中、分析基盤構築、大規模データ集計、機械学習などの分析業務を手がける。2018年に株式会社リーン・ニシカタを創業し、今は分析×マーケティングを活かしたモバイルアプリへのグロースハック支援を行う。

――:まず初めに、お二人には昨今のゲーム市場の所感についてお聞きしたいと思います。2021年の世界ゲーム市場では、ゲームの総規模やモバイルゲームにおいても、中国がトップにランクされていますが、paris氏からみて中国のゲーム業界はどのように遷移したとお考えでしょうか。

paris中国のゲーム産業は、ここ10年で三つの大きな動きがあります。

まず一つは、ゲーム産業全体の人材が増加したことです。従来は、ゲームクリエイターといったゲームエンジニアやデザイナーはほとんどいませんでした。

近年では、日本をはじめ海外のゲーム作品に触れる機会が増え、ゲームクリエイターを志す人が増えていきました。

そして、ご存知の通り、中国は圧倒的な人口を誇ります。この10年で多くのゲームクリエイターが輩出され、クリエイター環境も整っていった背景があります。

続いて、市場です。こちらも人口と同様に、中国では膨大なユーザー数を誇りますので、産業全体としても急成長を遂げることができました。

これらは、中国が持つ、先天的な要素と言えます。

最後は、技術の進歩です。インターネット技術はここ10年で凄まじいスピードで進歩しました。中国におけるモバイル通信技術はグローバルで見ても先行しています。5Gなどのインフラも整備され、その他技術についても着実に進歩していることが、中国のゲーム産業が拡大した要因と言えるでしょう。

――:なるほど。市場の拡大はここ最近によるものですが、その規模の大きさ故に急成長に至ったと。日本のスマートフォンゲーム市場においても、ここ数年の中国企業の台頭は印象に残っていますが、どういった要因が日本市場でも支持されるに至ったのでしょうか。

paris:日本市場でも支持された要因を考えますと、まず日本の文化と似通った感覚を持っていたというのが考えられます。

東洋文化と言いますか、2次元への嗜好性などはアジアで幅広く支持されています。「三国志」といった中国由来のコンテンツも日本で人気であったりと、両国で共有している部分はあるでしょう。

そして、特にここ数年で支持されるようになった要因には、ゲーム開発の作法自体が変わってきたからだと感じています。

これまでは、開発や企画、運営と言ったものはクリエイターの感性や勘に頼るところが大きかったです。

ただ、ここ数年では、科学的なアプローチの重要性が叫ばれるようになり、データ分析を徹底的に行い、日々の運用においてマーケティング施策やゲーム内イベントの最適化やゲーム自体のバージョンアップ行うようになりました。この動きは非常に大きい要素だと思います。

クリエイターの感性や文化の共通性というものもしっかり踏まえ、そこにデータ分析が加わることで、より質の高いゲームを開発することができ、適切な経営判断を下せるようになったのだと思います。

西方:文化的な背景に関しては、paris氏のおっしゃる通りだと思います。私からはゲーム性という観点でお話させていただくと、現在の日本スマートフォンゲーム市場については、ガラケー時代に遡ると思います。

当初、日本ではガラケーにてソーシャルゲームが流行っていました。当時はデバイスの性能面もあり、リッチな表現や複雑な操作性が実現できない時代です。

インゲームの部分では、ボタンを押してクエストを進めるといったぐらいの内容になり、各ゲーム会社さんはアウトゲームに注力していたと思います。

例えば、単純なゲームを飽きずに繰り返し遊べるような工夫ですね。

そういった仕組みが発明されていったという歴史があり、スマートフォンゲームの時代においても、インゲームがシンプルな作品が今でも根強く支持されているのだと思います。

そんな中、中国のタイトルはどちらかと言うと、FPSであったり、アクション要素が大きいRPGであったり、スマートフォンの表現力を最大限に活かしたタイトルが当初から市場に多く出ていたという印象があります。

paris氏の言うように、ここ10年での急成長が背景としてあるのでしょう。

そんなゲームが、日本市場に進出した際に、日本のユーザーさんからは目新しく見え、支持されるに至ったのかなと感じます。

――:なるほど、技術の向上に加えて、データ分析を活用したゲーム開発手法になったことにより、質や精度の高いゲームを提供することができるようになったということですね。データ分析を活用したゲーム開発はいつから取り入れられたのでしょうか。

parisゲーム開発はまず大きく三つのフェーズに分けることができます。

家庭用ゲームの開発、そしてWebブラウザなどのPCゲーム。そして、スマートフォンゲーム開発です。

まず、家庭用ゲーム開発のフェーズでは、特定のプラットフォーム・エリアに限られていましたので、とにかく質の高いゲームを作り上げることが求められました。

グラフィックの進化も日進月歩の時代でしたので、CGなどをいかに高い技術で実現することが鍵でした。

WebブラウザなどのPCゲームのフェーズにおいても、ある一定の運営要素が加わりますが、基本的には同じ潮流です。

そこからスマートフォンゲーム開発のフェーズになると、さらに細かい三つの段階があります。

まず初めが、2012年頃、iPhoneが世界的に普及した頃です。この頃は、ビジネスの側面が強く、ランキング急上昇を狙う広告などの運営手法が盛んに行われる時代であり、それらにかかるコストを回収して、より良く運用していくかが重要視されていました。

次の段階では、ユーザーが品質を求めるようになってきました。運営側はユーザーからののフィードバックを重要視するようになります。

この頃から、ゲーム会社でも分業制が進んできます。ゲーム開発の他にも、オフラインイベントなどを開催して、ユーザーエンゲージメントを高める施策の実行や考え方が浸透してきました。

そして、三つ目の段階がデータ・ドリブンです。ここ3年くらいの傾向でしょうか。

ゲーム会社でもBIツールを導入し、データサイエンティストのポジションを準備して、データ分析を活用した運営を行うようになりました。

データ分析の意識を持つようになり、データを活用した戦略策定を行う会社がかなり増えてきました。現在では、グローバルで成功している会社の多くはデータ・ドリブンな経営判断を実施している企業と言えるでしょう。

西方:私が、DeNAにジョインしたのが2011年頃になりますが、その当時の技術はようやくhadoopといったものが広まり、ゲームにおいてもデータ分析が現実的に行えるようになり始めた時期になります。

当時の私は、いくつかの流行ったタイトルから売れるメカニズムを分析しようというプロジェクトにも参画していました。

それまでは感覚で頼っていたところが、データにて売上に影響のある指標を見つけることができ、各ゲームの売上に貢献できたのが成功体験として印象に残っており、今でもゲーム分析を行っているきっかけになっています。

当初ではかなり珍しい取り組みだったと言えますが、今ではユーザーさんの行動をより早く取得することが可能になっています。ですから、ユーザーの行動に合わせて、開発を進めることが可能です。

例えば、「この機能は面白いだろう」と思って開発しているゲームがあり、ユーザーさんが本当に面白いかどうかを答え合わせしながら開発することもできます。

新しいステージを追加する際に、クリア率などを見てみると、想定では80%の人にクリアしてもらいたいものが、実際は40%だったということもわかります。

これは要するに、開発側の期待とユーザーさんの遊び方にギャップがあるということになります。

データで確認できるからこそ、このギャップを埋めようという発想が出てきます。運営型ゲームでは、その答え合わせができるのがかなりのアドバンテージになります。

ゲーム会社さんには多くのプランナーさんがいらっしゃると思います。それぞれが考える面白さというものがあるんですよね。

そういった面白いアイデアの中で、どれを採択するかという点にもデータは活用できます。

今の局面に対して、相性の良い施策をユーザーさんに提供できるようになったのは、これからのゲーム運営にとっては大きい要素だと思います。

――:日本でも、データ分析の意識はかなり広まってきているのでしょうか。

西方:かつては、予算規模の大きい大企業様が、データサイエンティストを集めて、分析を行うぐらいでしたが、今では中小規模の企業様でもデータ分析を行うようになっています。

データを扱える技術が、かつてに比べると簡単にできるようになってきているので、私への相談も増えてきております。

ゲーム開発を行う際は、合わせてそのデータ分析基盤の構築を検討する会社さんも増えたと思います。

あくまで私の肌感覚での話になりますが、今では6〜7割ぐらいのゲーム企業様がデータを活用してゲーム開発と運営をするという考えを持つようになってきたのかなと思います。

昨今にて、立ち上げ後にもうまく運営できているタイトルは、そういった企業様の努力によるものだと思いますので、データ分析はヒット作を生み出すには必要条件になっているなと感じます。


ゲーム会社と共にデータ分析を考える企業 Thinking Data

――:データ・ドリブンの時代になっているということですが、ThinkingData社について改めてお聞かせいただけますか。

paris:ThinkingDataでは、ゲームアプリに特化した分析プラットフォーム「Thinking Analytics」を提供しており、この7年で700社を超える企業様にご利用いただいております。


振り返ってみると、お客様のニーズを吸収しながら、ゲーム業界でのデータ分析、さらにデータ・ドリブンという意識を育む旗振り役として歩んできたと思います。

データに対する意識の醸成や具体的な利用シーン、そのために必要なケイパビリティの提案、それら全てを踏まえて具体的な利用シーンに沿った、誰にでも使いこなせるツールを提供していました。

これまでに取り組んだ事例の一つに日本でも話題になりましたHABBYさんの『アーチャー伝説』があります。彼らとも一緒に分析させていただきました。

ご存知な方も多いと思いますが、『アーチャー伝説』はいわゆるハイブリッド型ゲームで、広告とアプリ内課金が採用されているゲームです。グローバルで配信されており、DAUは5000万以上ですので、様々なニーズがあります。

例えば、違ったタイムゾーンでのデータ分析、他には一つのギルドグループの詳細な分析など、細かい分析ニーズにも応えてきました。

そういったお客様のニーズを取り入れることで、「Thinking Analytics」も日々アップデートを行なっています。

ですから、「Thinking Analytics」は700社を超えるゲーム会社のニーズでつくりあげた分析プラットフォームと言えます。

西方:私も「Thinking Analytics」を触らせていただきましたが、一般のBIツールにはない、ゲーム分析に適したこだわりを随所に感じられます。

ゲーム分析では、あるフェーズでは必ずやる手法などのセオリーといったものがあります。

例えば、リリース直後では、継続率をみて、離脱ポイントを探し出し、そこに対しての打ち手を講ずるといったもの。

長期運営であれば、ユーザーさんの遊び方によってセグメントを作って、そのセグメントごとに課題を分析していく、などです。

従来のBIツールでも、分析自体は可能ですが、細かい分析に苦労することが多いです。

そのゲーム固有のセグメントを設計する必要があるのですが、かなりゲームに依存した設計になることが多く、従来のBIツールでは集計することが難しい部分でもあります。

「Thinking Analytics」では、そういった集計機能がプリセットとして用意されており、どのようなゲームジャンルにも汎用的に使える構造になっています。

▲「Thinking Analytics」のデモ画面


今までですと、同じ分析をする場合でも、タイトルごとに違うSQLを書かないといけない、異なる環境でモデリングをしなければいけない、といったことが往々にしてあるのですが、「Thinking Analytics」を使えば、統一的に分析を行うことができるので、素晴らしい構造だなぁと感心してしまいましたね。

――:導入された企業ではどういった反響がありましたか。

paris:導入いただいた企業様は、どのようなゲームでもデータ分析の効率を格段に上げることができました。

データを見る際にはコードを書く必要があります。そうなると、データの抽出を行うだけで膨大な時間がかかりますが、「ThinkingAnalytics」を用いることでそのコストをほぼゼロにすることができます。

ゲーム運営の場面で例を挙げると、、リリース直後にLTVに関するデータが欲しいと仮定します。

これまでは抽出に2〜3時間を要していましたが、「Thinking Analytics」を使えば1分以内で確認することができます。そのデータを確認するのもクリックだけでほぼ済みますので、圧倒的に便利になります。

他にも、業務プロセスについても改善できたという声もあります。

というのも、ツールでは表やデータを見ることができるのですが、それを活用するにあたっては必ず理念と哲学が関わってきます。

それは会社様によってさまざまですが、場合によってはツールが形骸化してしまいます。

「Thinking Analytics」に限らず、ツールを導入した後は組織とプロセスにおいても改善を加えないと意味がありません。

ですから、新しく「Thinking Analytics」をご利用いただくお客様には、業務プロセスの最適化を行う支援をさせていただいています。

例えば、企画職の方が開発側にニーズをあげる際に、データに基づいたニーズを提出するとともに、その根拠となるデータ自体も提出するようにするように支援させていただいたり、新しいイベントを企画する際にも、まずはデータを参照するというプロセスになるように支援させていただきました。

他にも、運営に関する定例ミーティングがあった場合に、定例ミーティング前には必ずデータを確認するような習慣がつくようなお手伝いもさせていただきました。

そういったゲーム開発や運営における考え方や習慣も一緒に改善させていただいているのが今のThinking Dataです。


――:かなり徹底したサポート体制ですね。

paris:一番重要視しているのは、サービスサポートです。それは、ツールの提供だけではなく、その延長線上にあるものです。

そこまで出来て初めて、データ分析というものは価値が出てくるものです。

データ分析にはある程度決まったプロセスがあり、ある一定の標準化はされていますが、各ステップのプロセスは各社様のニーズに対応しています。

言い換えれば、私たちはお客様の満足度を大事にするカルチャーがあり、そこがビジネスとしての観点でもあります。

西方:Thinking Dataのメンバーさんとは私も少し話をさせていただきましたが、分析手法やツールに関する知識がもちろんのこと、ゲーム開発側のニーズやゲーム分析に必要な知識なども幅広く理解されているなという印象です。

ツールや分析手法を表面的なところだけでなく、なぜそのツールが必要なのか、どういったシーンで必要とされるのかをきちんと把握した上で、話していただけたのがすごく印象に残っています。

本来、データ分析者としては担当範囲外と言えるような分野でもしっかりキャッチアップされているなと感じます。

――:ゲーム開発や運営への理解が高いということでしたが、その要因はどういったものがあるのでしょうか。

paris:Thinking Dataの社風として根付いているのかと思います。

私たちは創業者4人のうち、3人がゲーム会社出身者です。。そのため、ゲーム会社の気持ちや運営においての勘所なども理解できていると評価をいただけているのだと思います。

また、Thinking Dataにジョインいただいたスタッフには、徹底的に勉強をしてもらうようにしています。

社内ではトレーニング制度や学習プログラムをしっかり用意しています。例えば、我々の本社は上海にあるのですが、北京や他の地域メンバーにも集まっていただき、1ヶ月間は研修だけを受けていただくようにしています。

その後、テストを行い、そのテストをクリアして初めてお客様にサービスの説明やサポートを行うようにしています。

弊社のサービスの特徴や、業界理解をしっかり深めることを会社全体として進めることで、お客様に満足いただけるように努めています。

西方:「Thinking Analytics」はかなり込み入った部分まで掘り下げて分析ができるようになっています。かなりの有識者が設計されたのだというのがわかり、paris氏がどういうバックグラウンドで作り上げたのかは個人的にも気になっていました。

多くのジャンルのゲームタイトルがある中で、特定のものに特化したものではなく、様々なジャンルに対しても再現性が持たせられるかという視点が入っており、応用が効くツールとして完成度が高いんです。

この7年で多くのゲーム会社のニーズが積み上がってできたものだとお聞きして、その完成度も納得できました。

 

日本法人も拡大中…ゲーム開発に欠かせない分析インフラを目指して

――:日本国内においての今後の展望をお聞かせいただけますか。

paris:日本のゲーム市場は非常に注視しています。日本法人も設立し、人数規模としても拡大予定です。

まだ数人しかいないスタッフですが、年末には数十人の規模まで拡大させて行きたいと考えています。

マーケティングなども積極的に行なっていきますので、そういった人材も集まってきて欲しいです。

他にも、データ分析者はもちろん、テクニカルサポートの分野も拡大させて行きたいと思います。

ゆくゆくは、日本でも研究開発を行うメンバーも集めていきたいと考えています。

――:日本法人も積極採用中とのことですが、どういった人と一緒に働きたいとお考えでしょうか。

paris:まず私たちは、スキルよりもマインドの部分を大事にしています。

というのも、マインドさえ合っていれば、スキルはあとからでもキャッチアップすることができるためです。

そして、日本法人に限らず、全世界のThinking Dataで大事にしている文化もあります。

まずはオープンな精神であることです。優秀な人はオープンマインドを持っており、新しいものに対しても好奇心が高く、高慢でもありません。結果や他の人からの意見に対しても寛容であります。

この点はThinking Dataでも大事にしている考えです。

次に、向上心があること。自身をアップデートしていくことに喜びを感じる人ですね。自分の知識、経験、能力を成長させていくことに前向きなマインドを持っている人がフィットしていると考えています。

――:ちなみに、データ分析という仕事は、どういったところに魅力があるとお考えですか。

西方:分析というと、ゲームを開発している方々と比べると、裏方というイメージもあるかもしれません。

必ずしも、分析結果から提案した内容が採用されたり、機能として実装されるわけではありませんが、お客様や開発者に対して新しい気づきを与えられることが魅力です。

新しい気づきを得たときのお客様の反応は、とても嬉しいものです。その新しい気づきから、お客様が気持ちよく意思決定していただけるという経験を何度も経験させていただきましたが、その度に役に立てている実感もあります。

また、ゲームのデータ分析というものは、他の産業と比べると、人の感情がすごく現れることが特徴であるとも感じます。

ゲームではアイテムを揃えることや、ステージクリアなど、同じゲームでもユーザーさんによって遊び方や目的が異なります。

そういった多岐にわたる行動データを紐解いていく楽しさは、ゲーム分析ならではの魅力だと思います。

運営の視点では、想像していなかった遊び方や感情が見えてきまして、そこから新しいアイデアや機能が生まれる瞬間もあります。そういったところも魅力と言えます。

そして、ゲームビジネスという視点は、どういった指標が売上に影響があるのか。

そういった指標を分析により、探し当ててコントロールしていくこともゲーム分析ならではだと感じます。

この魅力やメリットは、これからも啓蒙していきますが、お客様の開発現場や売上に良い影響が働くのをみていますと、データ分析者として冥利に尽きるところですし、データ分析者としての魅力になります。

ですから、この分野に関心のある人はぜひ一緒に話もしてみたいです。

――:ありがとうございます。それでは今後の展望についてお聞かせください。

paris:Thinking Dataは設立して7年経ちました。

この7年間で、ゲーム分析において有効な方法論が蓄積されたツールとサービスサポートと言えます。

培った分析手法などを、これからはグローバルのゲーム会社さんにもご提供できればと思っています。日本と韓国は特に注力していきたいと考えています。

さらに、2〜3年の間はグローバルに挑戦するゲーム会社さんもお手伝いしていきたいと思っています。

ゲーム業界のデータ分析インフラになるというビジョンを見据えています。ゲームの現場には必要不可欠な存在になれるようにやっていきたいと考えています。

ゲーム開発では、UnityやUnreal Engineが業界でもスタンダードになっていると思います。我々のデータ分析もゲーム開発に欠かせないエンジンとして貢献していきたいですね。

――:最後に、読者に向けて一言いただけますでしょうか。

西方:日本においても、ゲームでのデータ分析の重要性はかなり浸透してきたと思います。ただ、その手法やノウハウについては企業様によってバラツキがあります。Thinking Dataさんのツールを使うことで、分析手法、ノウハウの底上げや効率化が実現でき、より良いゲーム作りの第一歩になることは間違いないです。

我々としても、今後はThinking Dataさんと一緒にデータ分析の重要性を啓蒙活動も含めて広めていければと思いますので、これからもよろしくお願いします。

paris:ゲームにおけるデータの価値はかなり重要なものです、と日本のゲーム業界の皆様にお伝えできればと思います。

我々のサービスを用いて、良いゲームがつくれるように支援させていただければ嬉しいです。

今後、データの価値を知っていただける機会をつくっていければと思いますので、まずはお気軽にご連絡いただけましたら幸いです。

――:ありがとうございました。