セガサミーHD、社内情報を参照可能な生成AIの実行環境「IntraSearchモード」を新たに開発　グループ会社15社6000名に展開

セガサミーホールディングス<6460>は、社内情報を参照可能な生成AIの実行環境（検索拡張生成機能、以下「IntraSearchモード」）を新たに開発し、10月24日よりグループ会社15社6000名を超える従業員に展開したことを発表した。

IntraSearchモードの活用によって、ゲームや遊技機の企画・開発を含む各種業務の効率化を図り、開発力の強化を目指していく。

■検索精度を高め、より使いやすい社内情報検索AIを実現
IntraSearchモードは、本年5月に展開したMicrosoft Teams上で利用できるAIチャットボットの機能（ChatGPTモード）を拡張したもの。検索精度を高め、業務の効率化を更に推進するため以下の対応を実施した。

・社内情報を収集するクローラーの自社開発
数千ページのWebコンテンツ、膨大なファイル情報を収集～インデックス化し、検索を実現

・GPT-4/Embeddingによる要約
日々更新される社内情報を、GPT-4/Embeddingで要約し、情報をベクトル化することで
検索精度を向上

・セマンティック検索の導入
ある単語が文書内でどのような文脈において用いられているかを考慮するセマンティック検索を使用し、適切な回答率を向上

・生成プロンプトの研究
事実とは異なる内容や、文脈と無関係な内容をAIが創造してしまうハルシネーション現象を減少させる生成プロンプトの研究等を行い、25％程度あった誤答率を2％以下まで低減

■今後の活用事例
今回開発した実行環境の一部をパッケージ化し、2024年1月以降に知的財産部門に展開する。数万ファイルを超える知的財産の関連文書から特定のIP分野に関する情報を生成AIで抽出し、新しい技術や市場動向の予測、グローバルでの知的財産の積極的な活用やIP戦略に貢献する。

今後もセガサミーグループでは、企画・開発業務を含む各種業務において、生成AIの活用を進め、生産性の向上を目指すとともに、業務品質を高め、新たな価値創造に取り組む。また、アジア、欧州、北米の海外グループ会社にも本実行環境を展開し、業務効率化を進めグローバルにおける開発力強化を目指す。