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【インタビュー】『Cytus』『Deemo』『VOEZ』等を手掛けたRayarkが設立5周年 成長著しくとも忘れない“インディーズ精神”

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台湾のゲーム企業・Rayarkは、今年で設立5周年を迎えた。

同社と言えば、世界中で大ヒットを飛ばしている幻想的な音楽ゲームアプリ『Cytus』や『Deemo』を手掛けたほか、コンシューマゲームに匹敵するほどのハイクオリティを実現したモバイルアクションゲーム『Implosion(インプロージョン)』でも話題を呼んだ。それぞれ2~3年前にリリースされた買い切り制アプリにも関わらず、いまなお有料ランキングの上位にランクインする根強い人気を得ている。 

■Rayarkがリリースしてきたゲームアプリ
リリース時期 ゲーム ダウンロード数(2016年9月現在)
2012.1 Cytus 1800万
2012.12 Mandora 1100万
2013.11 DEEMO 1800万
2015.4 Implosion 800万
2016.5 VOEZ 600万
 
 ここ数年で、Rayarkのチーム規模は数十人から一気に130人ほどにまで膨れ上がり、またゲームをテーマとするカフェやコンセプトショップも台北信義区に完成させたばかりである。多くの台湾プレイヤーの期待を一身に背負うRayarkがこの5年間で何を得て、何を思ったのか。

本稿では、Rayark協力のもと、巴哈姆特GNN編集部が同社CEO・游名揚氏と執行副総経理・張世群氏を取材した内容をお届け。

 

■Rayarkを支えてきたコア・バリューとは



▲游名揚氏(写真右)、張世群氏(写真左)

「自分の好きなゲームを作りたい、Rayarkのゲームで世界を変えたいですね!」会社設立から5年間、游氏のこの気持ちは変ることはなく、彼以外の会社の創設メンバーもそれを目指し、共に努力している。また、その理念に賛同する全ての開発者が自身の能力を存分に活かせる場を作りたいと思っている。

「Rayarkがやってきたことは、台湾ゲーム産業の主流からやや逸れているかもし れないが、自社の信念を誇りを持ち、実直に取り組み、台湾のゲーム産業にプラスのエネルギーを伝えたいです」と、張氏は『VOEZ』では台湾当地の要素をふんだんに取り入れたことを例に挙げつつ語った。

また、『Sdorica』では台湾人作家とコラボし、ライトノベルの出版を予定しているという。これらの行動が実際に台湾ゲーム産業にどのような変化をもたらすかは、まだ分からないが、例えどのような結果になろうとも、その成果がRayarkが次の目標を目指す力になる。


 

■初めて無料ダウンロードとアイテム課金を導入した『VOEZ』で学んだこと



Rayarkは音楽ゲーム『VOEZ』で初めてアイテム課金制を導入し、さらに独創的なプレイシステムを取り入れた。それに対し游氏は、「『Cytus』、『Deemo』のプレイに慣れたファンが期待していたものとは大きく異なるかもしれないが、それでもその壁の突破を試みた結果、確実な手ごたえと数々の貴重な経験を得ることができた」と、語っている。  

プラス面から見れば、『VOEZ』はリリースから4ヵ月以内に600万ダウンロードを超え、一日あたりのアクティブユーザー数も数十万と、従来の音楽作品を上回った勢いとダウンロード数を達成した。そのことから、大勢のプレイヤーがRayarkの音楽ゲームに触れてくれたという手ごたえは確実に感じることができた。一方、全てのプレイヤーが100%満足しているわけではなく、厳しい譜面判定、ストーリーの演出方法などについての指摘は、発売後にプレイヤーの反響から発覚したものだった。
 

「私たちは新しいチャレンジにこだわりすぎたのかもしれません」と語る一方、張氏は『VOEZ』について、「過去のスタイルにとらわれないように、あえて従来ゲームと同じスタイルを避けて、プレイヤーがより楽しめるゲームにした」と述べている。

游氏も、当時『Cytus』、『Deemo』は一般的なゲームプレイヤーを対象として開発したモバイル音楽ゲームであったのに対し、『VOEZ』はシステムやコンテンツの設計において従来のゲームより変化を追求したものであると認めた。それゆえ、いつしか開発者自身もコアプレイヤーに偏り、初心者や中間層プレイヤーから離れた作品になってしまった。その点について、今後のバージョン更新を経て徐々に調整していく予定だそうだ。
 
「もっとも、これは悪い経験ではありませんでした」…開発者なら、無料ダウンロードシステムのゲームにも挑戦してみるべきだと考えている游氏は、『VOEZ』で得た様々な経験を活かし、現在開発中の『Sdorica』と『Soul of Eden』はさらによいものになると確信を持っている。


 

■数十人から百人まで成長したRayarkチームをどう団結させるのか


金山北路にオフィスを構えていた時は、チームはたったの20人余りだった。当時、メンバーは毎日会話し、頻繁に意見を交換しつつ、各自担当するプロジェクトに取り組んでいたという。しかし、チームの規模が大きくなると、ケースに応じてプロジェクトを異動になる者もいた。そうなれば、第一線のスタッフの中にも、管理層の考えを理解できない者も現れ始める。

また、ゲームプロデューサーも、今までほぼ経験のない予算報告や契約などの業務に携わざるを得なくなるなど、メンバーは職務の効率アップのために、会話の時間を削ったため、お互い親睦を深めたり、励まし合ったりする機会がどうしても減っていったとのこと。

チームの心を一つにするため、游氏は先日の社内5周年記念イベントにて、全スタッフへ向け演説を行い、会社創立当初から現在に至るまでの様々な困難や忘れ難い挫折について語った。スタッフは演説に耳を傾けながら、プロジェクトで強張った心を解し、会社について理解を深めるとともに、お互いの思いも感じることができたのだ。
 
 

 

Rayarkコンセプトショップと『VOEZ』カフェの将来の計画は


ライブから、Open House社内見学イベント、現在のカフェとコンセプトショップまで、Rayarkはゲームの虚偽の世界と外の世界、プレイヤーの繋がりを確立してきた。張氏は空間の利用方法について、生放送や体験プレイ会、コンサートなどを通し、様々な可能性を模索している。そして、これらの多種多様なイベントは、ファンの支持を得ることに成功した。今後コンセプトショップではさらに多くのイベント企画するほか、内装にも調整を加え、プレイヤーが訪れた際、これまで以上に素敵な体験をしてもらいたいという。  


 
 
また、張氏は10月8日(土)『VOEZ』カフェにて、ゲームファンとその両親を対象とした講座を開催した。一般人のゲームに対する誤解と既存イメージについて述べるとともに、ゲーム産業の従業員として、自身の経験談を語った。また、今後は『Opus 地球計画』のプロデューサーによる開発経験談についての講演会も行われる予定だ。游氏は、世界中のプレイヤーや企業が台湾を訪れた際、「この空間から、Rayarkとは何か、何をしているのか、将来実現させたい理念などを伝えていきたい」と語っている。
 
 
 

 

■Rayarkの各プロジェクトにおける現状


現在Rayarkでは、『Soul of Eden』と『Sdorica』というふたつのゲームアプリを開発中だ。

先日台湾で行われた『Soul of Eden』のアルファテストでは、プレイヤーが6つの種族のうち1つの種族を体験できた。今回のテストでは主にプレイヤーのUIに対するフィードバックを観察し、各種資料を収集するとともに、サーバーや接続対戦時の安定性とスムーズ性をチェック。開発後期の調整を経て、来年春にはリリースされる予定だ。





『Sdorica』の現在の状況は、『Implosion』が開発当時直面した問題と似ている。同様にAAAクラスを標準として開発しているゲームであり、『Sdorica』は大スケールのストーリーとキャラクターも多く、英語、日本語、韓国語版制作のための翻訳業務や、コンテンツの各段階における構想においても、かなりの時間を費やした。すでに高い完成度を打ち出しているものの、発売まではまだしばらくかかりそうだ。年内にはプレイ方法など、さらなる新情報が公開される予定という。
 

■開発中の最新イメージ
http://i.imgur.com/ExWlESa.gif


『Deemo』は5月にバージョン2.3にアップデートされ、9月にはバージョン2.4にアップデートされた。次回アップデートでは新しい要素を追加して、プレイヤーに繰り返し利用してもらえるようにしたいという。PSV版の『DEEMO ~ラスト・リサイタル~』については、欧米市場での販売の可能性について積極的に検討しているとし、中国語版のライトノベルは、すでに台湾角川に発行と再版印刷を正式委託したそうだ。
 


カプコンとの提携により開発されたアーケードゲーム『Cytus Ω』は、現在水面下で進行している状態である。以前日本と台湾で行ったテストプレイでは、多くのプレイヤーを惹きつけたものの、この提携においてRayarkはIPと監修の役割についての権限を付与したのみであり、正式なサービス開始時間は、カプコンの判断に任せているという。

 

先日、RayarkConにて初めて公開された『Cytus 2』は、今月Rayark社内にてテストが行われる予定だ。張氏によると、本作品は『Cytus』のプロデューサーである張翔(Gulu)を中心とし、制作中の作品であり、制作業務はRayarkの日本支社が担当している。開発メンバーの中には名作『応援団』の開発スタッフも含まれ、これからは制作進度に応じてさらなる情報を順次公開する予定だという。

 


『Implosion』は、現在次のアップデート予定はないものの、アニメ映画「Implosion:zero day」が年末に5分程度のトレーラーが先行公開されるというので、是非期待したいところだ。また、上記以外にもRayark社内には別途二つのプロジェクトチームが新設されている。それぞれが今までに無いスタイルでプロトタイプを試行錯誤している最中だそうだ。
 
 

張氏は、これらの作品の現状を見る限り、Rayarkが先日のイベントにおいての宣言を実現すべく、努力していることが伝わるはずだと語っている。来年は新作リリースに合わせて、これまでよりも大きな会場でイベントを実施する予定もあるそうだ。「eスポーツ、RPG 、音楽ゲームなど様々な層のファンに満足してもらい、多元化された体験をして欲しい」と意気込みを見せた。

 

■Rayark、これからの5年間


創業から現在に至るまで、Rayarkの規模はすでに小規模な独立チームから中型のチームに成長したが、これからもインディーズの精神を忘れることなく、いつか世界に影響を及ぼすゲーム会社となることを夢見ているという。游氏は、来年リリース予定の『Soul of Eden』と『Sdorica』はこの夢へのステップになるとし、時間はかかったとしても、この目標に向かって歩み続けたいと語っている。

 
以前のような単純で小規模な開発環境を懐かしく思うこともあるものの、会社としては影響力のある企業を目標として前進しており、そのためにRayarkは今後も大きくなり続けると游氏は言う。張氏は、現在ほとんどのコンテンツ産業は芸術性よりも、商業性を優先しているが、Rayarkではどちらかを選ぶということはなく、これからも自分の専門領域以外のゲームに次々とチャレンジしていくと語った。

 

張氏は最後に「多くの人はRayarkは不可能なことをやっている業界の異端児だと思うかもしれません。でも、私たちはこれらの意見をバネにし、前進し続けます。次の5年間より多くの努力の結晶をプレイヤーに共有していきたいですね」と語った。
 
(協力:Rayark)
(取材・文:巴哈姆特GNN編集部 )
(編集・構成:ライター 原孝則)
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