​【決算分析】ガーラの決算補足説明資料より…スマホアプリの売上が全体の57%に 『Arcane』で日本セグメントの売上が様変わり

2月10日に発表されたガーラ<4777>の2017年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上高5億3100万円(前年同期比48.5%増)、営業損益3億5400万円の赤字(前年同期3億9000万円の赤字)、経常損益3億6600万円の赤字(同3億9200万円の赤字)、四半期純損益3億5100万円の赤字(同4億1500万円の赤字)と増収、赤字幅縮小となった。

依然として赤字計上が続いているが、同社は決算短信において、『Arcane』を中心とするスマートフォンアプリの売上高が大幅に増加したと説明していた。

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今回はガーラが開示した決算補足説明資料から、そのスマートフォンアプリの足元の状況を見てみたい。


■『Arcane』の貢献で主力事業がスマートフォンアプリ事業に


まずは同社の業績の四半期推移(QonQ)を見てみると、今期の第2四半期(7~9月)から売上高が倍増し、第3四半期(10~12月)はそれがさらに伸びた状況であることが分かる。同社は、『Arcane』の日本語版を2016年8月に配信開始しており、それとともに事業の主力がオンラインゲーム事業からスマートフォンアプリ事業に変わってきている。なお、今回発表された第3四半期時点では、全体売上高の57%がスマートフォンアプリ事業によるものとなっている。
 

ちなみに日本セグメントの四半期推移が下のグラフだ。第1四半期の売上高1500万円から第2四半期は1億1500万円、第3四半期は1億3100万円と状況が様変わりしたことが見て取れる。
 
 

■『Flyff Legacy』の国内配信は18年3月期の1Qを予定


続いて同社の開発パイプラインの状況を見てみたい。まずは韓国で2017年1月12日より配信開始した『Flyff Legacy』だが、こちらは日本国内は2018年3月期の第1四半期期間(4~6月)にサービスインとなる予定だ。また、その他の国・地域も2018年3月期のサービス開始を予定している。
 


次にGala Labが開発中のタイトル『Flyff Stomprun』が2018年3月期にリリース予定となっている。本作は、ユーザーが様々なトラップ(わな)や障害を避け、キャラクター、ペット、乗り物等のパワーアップ機能を利用し、ゴールを目指し、点数を稼いでいくゲームで、他のユーザーと点数を競うこともできるという。
 

そして、同じくGala Labが開発中の『Rappelz Mobile』が同じく2018年3月期のリリース予定だ。本作はPC向けオンラインゲーム『Rappelz』を題材にしたスマートフォン向けのMMORPG。『Rappelz』は2006年から世界中に多言語化でサービス展開をし、月額最高28億韓国ウォン(約2.7億円:現在のレートで換算)のアイテム課金額を記録し累計ダウンロード者数5,900万人を突破している。
 


同社のスマートフォンアプリに軸足を移した展開が第4四半期以降も実を結んでいくのかどうか、引き続き注目しておきたい。
 
(編集部:柴田正之)

 
株式会社ガーラ
http://www.gala.jp/

会社情報

会社名
株式会社ガーラ
設立
1993年9月
代表者
代表取締役 グループCEO キム・ヒョンス
決算期
3月
直近業績
売上高14億9700万円、営業損益2億9600万円の赤字、経常損益2億6200万円の赤字、最終損益2億3000万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4777
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