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【インタビュー】制作現場の声を設計思想に入れたレビューツール『Brushup』…サイバーエージェント入江氏に訊く 2D/3D制作での活用メリットとは

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株式会社Brushupが提供を行っているレビューツール『Brushup』。本ツールはイラスト、動画、Officeドキュメントなどに複数のユーザーが直接コメントを入れ、タイムライン上で管理ができるサービスだ。『Brushup』 が誕生したきっかけは、ゲーム内に用いる膨大なイラスト制作における進行管理業務の改善を図るシステム開発の依頼を受けたことからであり、今ではゲーム分野に限らず様々な業種にて利用されている。
 
今回、『Brushup』のリリース初期から利用しているサイバーエージェントの入江泰輔氏に話を伺い、実際にどのような成果があったのか聞いた。
 
 
 

■アートディレクションの課題解消を設計思想に



株式会社サイバーエージェント
Creators Clan(クリエイターズクラン)
入江 泰輔



──まずは入江さんのプロフィールと、ご担当分野について教えてください。
 
私は5年前までアメリカにいまして、UX、デザイン、3Dといった分野に長く携わっていました。2012年に日本に帰ってきてからは、3年ほどゲーム会社に勤めた後に、クリエイティブ会社の取締役兼CTOも経験しました。それらを経てサイバーエージェントに入社しました。
 
サイバーエージェントには子会社がいくつかありますが、その中のゲームやエンターテイメント事業に携わる13社が所属するSGE(Smartphone Games & Entertainment)という事業部で、3Dのクリエイティブ等に関する責任を受け持っております。プロダクトについては、並列で色々と見ています。特に3D周り、フローや管理周りが直近の仕事になります。

 
 
──5年前から海外でUXを携わっていたとなると、当時は最先端ですよね。
 
10年ほどシリコンバレーにいたので、アメリカの大学を卒業して、そのまま、アメリカのベンチャー企業で働いていました。そこではFacebookプラットフォームのデベロッパーとして、プロダクトの設計にも関わっていました。とにかく、設計が好きなので様々なサービス開発に携わっていました(笑)。
 

──『Brushup』を導入された経緯を教えていただけますか。
 
 前職でBrushupの前身となるシステムを設計していて、Brushupオープン化まで携わらせていただきました。その流れで今はユーザーとして利用させて頂いています。設計のきっかけは、ゲーム会社の新規事業チームに在籍していた時に、クリエイティブの需要が高かったため新規事業の一つとして、デベロッパーさんとアートハウスさんの中間を担う形で、各アートハウスさんを束ねて、まとめて引き受けるという事業がありました。
 

そこでアートディレクターとして、アートハウスさんからあがってきた成果物に対してフィードバックを行い、調整後デベロッパーさんに振り分けるということをしていたのですが、毎日メールが100通や200通届き、これはどうやっても手が足りないと思い、作業の円滑化を図るため、Brushupの前身のシステムを設計することになりました。
 
 
──当時すでにあった、他のサービスは検討されたのでしょうか。
 
設計する前に他サービスも利用してみましたが、こう使いたいなという要望がいくつか出てきて、それなら、自分が使いたいものを作ろうと考えつきました。私もアートディレクター歴が長かったので、どこが課題で、どうすれば他のアートディレクターの方も上手く進められるかというイメージはありました。加えてUX目線でも考えはあったので、設計はし易かったですね。
 

──実際に導入してみて現場のスタッフからどんな反響がありますか?
 
一番多いのは責任所在の漏れがなくなったことですね。この『Brushup』は、「今、誰が、何に対して」を明確にしてくれます。メールの様なツールだと、「これ、返答が漏れていました」とか、「これ、どちらが返答するべきでしょうか?」という事態がよく見られます。『Brushup』は誰が担当なのか、今は誰がボールを持っているかを、絶対に明示してくれるので、漏れが発生しないのが一番のメリットです。

 
──一方で、制作に注力したいものの、責任所在の確認といったタスク管理に時間を取られるという課題もありますね。
 

Excelを使ったり、カレンダーツールを使ったり。色々な方法でスケジュールを作り、管理を行う場合、項目が多いため、確認を忘れて結局漏れてしまうケースがあります。その点『Brushup』なら一覧でわかりやすくユーザーに教えることで漏れが防げます。また、カテゴライズ管理もしてくれるので、どこにどのボールが何個あるのかしっかり表示し、わかりやすく伝えてくれます。
 
 
 
 

──他のシステムも担当者は見えるようになっていると思うのですが、そこと『Brushup』の大きな違いはどこですか?
 
他管理ツールと『Brushup』の大きな違いは、階層を最低限にし、単一ボールしか渡せないようにしているところです。単一ボールしか渡せないようになっているため、お見合いを避けられると思います。
 
 
──漏れが出ないようシンプルな設計になっているのですね。
 
レビューツールとしては、なんと言っても漏れがなくなるのが一番です。それまではExcelで一つ一つ確認して、クリエイティブ管理の人が規模によって複数人いたのが少人数で済みますし、一つ一つの工数が減るので並列でも見れるようになり、今まで管理に使っていた時間をクリエイティブの向上に使うことができます。制作に専念できるのが一番ですね。
 
 
 

──プロジェクト全体の成果として目に見えたものはありますか?
 
経営陣の目線に立てば、何かを導入した結果、何が成果として起きたかというのは、数字に表わすことが一番わかり易いですし、簡潔に伝わると思っています。わかりやすいケースで言えば、ある会社では、『Brushup』があることで、一人でクリエイティブ全部を回していたりするそうです(笑)。
 
 

◼︎困っている市場にソリューションとなるサービスに

 
──制作者が実際に感じていることを、設計思想から組み込むというのは、あるようで中々ないと思います。
 
汎用的なものはありますが、そうするとかゆいところに手が届かないですし、逆に絞りすぎるとと範囲が狭まってしまうのでバランスが大事ですね。うまく汲み取って頂けたと思っています。
 
 
──先ほどお話頂いた以外に、他に優れている機能とかはありますか?
 
イラストでちゃんと見せられるところですね。他のツールでもある機能だと思いますが、見せ方が上手いです。ちょっと言葉では表現しづらいのですが、必要な情報だけに絞り、同じ情報でもその時の思考性に応じて違う見せ方ができます。
 
また、アートディレクターが必要とする情報が簡略化されていて、場面に応じた情報が出てきます。イラストで直感的に見たかったら大きい画面にすればいいですし、一覧が見たければ一覧表に、スケジュールはスケジュール表になります。逆に、他のツールではこれらが1ページに一緒になっている場合があって、情報量が多すぎて見づらく感じてしまいます。

 

──アートディレクションに携われる方ならではの発想なんですね。制作において2Dと3Dで使い方の違いはあるのでしょうか?
 
2Dと3Dでは少しやり方が違うので、活用方法は工夫しています。まず一つは、3Dだと納品形式に色んなフォーマットがあるという点。最終納品の形が場合に応じて異なるので、現状はZIPで固めて納品してもらっています。
 
もう一つが、単一イラストなら、大ラフ、ラフ、線画、ラフ着彩、着彩、エフェクト入れて仕上げという工程が大体決まっているのですが、3Dだと、最初に骨組みから制作する場合もありますし、モデリングからやる制作場面もあるので、工程の仕組みが作り方ごとにバラバラで工程の段階も多いです。そこをどう対応するかという点において3D制作での「Brushup」の使い方は変わってきます。
 
また、いわゆる横スクロールのゲームでも、3Dで作った場合、最終的な納品がパラパラアニメなのか、骨組みが動いているのかで全然違います。そういった、納品形式の違いや、制作過程のステップというところで、若干2Dとは違う面が出てきますね。

 
 
──アートディレクションをするうえで他にもあがっていた課題はありますか?
 
これは要望をお伝えし実装されたものですが、 『Brushup』上で複数の企業様と繋がれないことが実装前の課題でしたね。 一言でアートディレクターと言っても何タイプかいて、 1プロダクトに対して、集中的に取り組む人、複数のプロダクトを横断で見る人、コンサルティングみたいなイメージの方もいます。 アートディレクターの責任範囲に応じて複数社を横断できる機能が必要だったのでお伝えしました。
 
 
──ツールで企業さんが繋がれるというのはかなり便利ですね。機能について今後期待するところはありますか?
 
現在の『Brushup』は発注から納品までカバー出来るように設計されています。そうなると今後は、その前後の工程が課題になります。会社が導入している経理システムの都合等ありますが、それによって色んな不整合が起きます。発注前の稟議から、納品後の銀行振り込みまでできれば、一本のソリューションとしてパッケージできると思ういます。ただ、単純に一緒にするとまた不整合が起きるので、ちゃんと切り分けた上で、実現できればと思います。少し大掛かりな話なので、実現するにしても開発に時間がかかってしまうとは思いますが。

 
──では最後に、『Brushup』に期待するところなど頂けますか。
 

クリエイティブ業界はもちろんですが、困っている市場に向けて、ソリューションを作っていただいているので、今後もそういったところに注力して頂きさまざまなツールをつくってもらえたらいいなというのが個人の想いです。
 

今後も業界的に3D分野やネイティブゲームは成長していくと思いますので、サポートツールとして、引き続き使わせていただきたいと思います。少なくとも、私は『Brushup』がないと効率が落ちますね(笑)。
 

――ありがとうございました。


 

SGE紹介ページ

Brushup紹介ページ

  
 

 
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企業情報(株式会社サイバーエージェント)

会社名 株式会社サイバーエージェント
URL http://www.cyberagent.co.jp/
設立 1998年3月
代表者 藤田晋
決算期 9月
直近業績 売上高2543億円、営業利益327億円、経常利益323億円、当期純利益147億円(2015年9月期)
上場区分 東証1部
証券コード 4751

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