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【インタビュー】「Tokyo to Global」×「本流回帰」・・・マイネットとシリコンスタジオの代表が語る成長ビジョン

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シリコンスタジオが開発・運営を行っていた『逆襲のファンタジカ』および『刻のイシュタリア』の運営権を、マイネットが取得した。マイネットは直近だけでもセガゲームスの『夢色キャスト』や『戦の海賊』の運営権を獲得しており、これまでに総勢40タイトル以上の運営移管に成功してきたことになる。
 
『逆襲のファンタジカ』『刻のイシュタリア』ともに日本のみならず海外でも強さを発揮するタイトルで、マイネットとしてもこれまでとはまた違った、大きな挑戦となった。一方のシリコンスタジオにとっても両タイトルは同社を代表するタイトルで、発表に驚いた人もいるだろう。今回のインタビューでは両社の代表にお話を伺い、両社とゲームタイトルが成長していくビジョンを聞いた。

 

■運営メンバー約60人もマイネットに合流ー万全の体制での運営移管に


 
シリコンスタジオ株式会社
代表取締役社長
寺田 健彦 氏(写真左)
 
株式会社マイネット
代表取締役社長
上原 仁 氏(写真右)
 

――今回マイネットさんが「逆襲のファンタジカ」および「刻のイシュタリア」を買収したというお話ですが、その内容についてあらためて教えてください。
 
上原氏:ご存知のように「逆襲のファンタジカ」「刻のイシュタリア」はどちらもシリコンスタジオが運営するタイトルで、両タイトルを同時に運営移管させていただくことになりました。あわせて、シリコンスタジオさんで運営を担当していたメンバーの方々、約60人も弊社グループに合流し、そのまま運営に当たります。以前にクルーズさんのメンバーも合流するケースがありましたが、それに次ぐ規模感となります。
 
寺田氏:我々シリコンスタジオはゲームエンジンやミドルウェアの制作、ゲームソフトの開発を軸としています。各分野の更なる成長戦略組み立てる一環として、弊社の強みであるミドルウェア技術に積極的な投資をしたいと考えていたところ、上原さんから「コンテンツの運営移管をしてみてはどうですか?」というお話をいただき、今回の取り組みに発展しました。

 

――シリコンスタジオさんとしても、新たなステップのための取り組みなのですね。
 
寺田氏:ミドルウェアへの投資を行うと言っても、ゲームを作ることも大切にしている会社です。今後は新しい形、例えばマルチプラットフォームのゲームなどを積極的に展開できればと考えています。
 

上原氏:シリコンスタジオさんが主力事業に注力するため、そのお手伝いをする感覚ですね。
 
寺田氏:運営移管事業はここ数年で新たに発明されたビジネスモデルで、マイネットさんは業界の中でも非常に強いポジションにおられ、弊社とのシナジーを感じました。マイネットさんであればコンテンツも長く生きてくれるだろうと思い、決断しました。

 

――そもそも両社はどのようなきっかけで接点を持つようになったのでしょう。
 
上原氏:実は私たちは上場した年が同じというご縁があり、以前から知っていたのです。寺田さんとお食事に行く機会もありましたし、そこで弊社の事業も紹介させていただきました。
 
寺田氏:そのときから運営移管事業は大変興味深いものと感じていましたし、なにより会社としての成長ビジョンにも感銘を受けました。

 

――今回の取り組みに踏み切る前から好印象を持っていたのですね。ではあらためて、「逆襲のファンタジカ」「刻のイシュタリア」のこれまでの実績について教えてもらえますか。
 
寺田氏:「逆襲のファンタジカ」が全世界で825万ダウンロード、「刻のイシュタリア」に関しては全世界で670万ダウンロードを記録しています。どちらのタイトルも国内だけでなく、海外での成績が好調である点が特徴ですね。特に「逆襲のファンタジカ」はアメリカで非常に高い評価をいただいています。
 


――運営移管したあとも、海外展開は注力していくのですか?
 
上原氏:もちろんです。今回の取り組みはシリコンスタジオさんの次なるソリューションの軸になる点と、同時に弊社自身の成長にも繋げなければいけません。現在はセグメントフォーカスという戦略を持ち始めていて、これは例えばスポーツ、例えば女性向け、例えば英語圏といったそれぞれのセグメントに向けたタイトルを、共同マネジメントしていくやりかたです。セグメントフォーカスに注力することで、ノウハウを洗練させ、ユーザーバリューを高めることができます。
 
今回の2タイトルは、英語圏というセグメントのカギとなると考えています。弊社が運営するタイトルの中にはすでに海外で強いゲームが存在し、それらと合わせていくことによってチームとして強化できるのです。

 

――シリコンスタジオさんだけでなく、マイネットさんも成長の足がかりにしていくと。
 
上原氏:はい。これに付け加えると、弊社は新たに「S&Mゲームス」という会社を新たに立ち上げます。「逆襲のファンタジカ」と「刻のイシュタリア」はS&Mゲームスが運営する形になり、メンバーの方々もここに合流します。私たちとしてはS&Mゲームスを日本産のゲームを海外へ発信していく、“Tokyo to global”の起点にしていきたいと考えています。
 
寺田氏:「逆襲のファンタジカ」は日本産のゲームとして、海外で数億円規模の売り上げを記録した、先駆けのスマートフォン向けゲームです。海外で売るためのノウハウはメンバーひとりひとりに浸透しており、それも含めてマイネットさんに共有するつもりです。

 


――ゲームの運営移管にとどまらず、大掛かりな事業になるようですね。
 
上原氏:S&Mゲームスの存在からも分かる通り、我々が行おうとしているのは起業に近いです。シリコンスタジオさんから独立するメンバーに、マイネットが出資をするみたいな。そこに弊社が持っているリソースも組み合わせることで、グローバルで勝てる会社にしていくと。
 
寺田氏:長く運営しているタイトルだとメンバーも固定化されてしまい、なかなか次の作品へ移れないケースがあります。S&Mゲームスという新しい会社に行くことは、メンバーそれぞれが次のステップへ踏み込むいいきっかけになると思います。
 


――海外での強さは、マイネットさんにとっても強みになるかと思います。
 
上原氏:グローバルに通用するタイトルであることはもちろん、それを知り尽くしたメンバーも力を貸してくれるのはとても心強いです。私がもっとも重要視しているのは、合流してくるメンバーのキャリアです。彼らがグローバルに通用するタイトルを作っている事実は、キャリアを作り上げていく上でも大切になります。その強みをしっかりと生かせる環境を我々が生み出していきたいと思っています。


 

■何年後でも同じように楽しめる作品を目指す

  
――S&Mゲームスの経営も大きなポイントになりますが、そちらの方針があれば教えてください。
 
上原氏:まずは私が代表となって経営を見ていきます。長期的なところでは、一緒に働いてくれるメンバーの中から表に出る人を引き上げていきたいと考えています。
S&Mゲームスで重要視するのは合流してくるメンバーのキャリアです。チーム全体での打ち合わせはもちろん、個別の面談も積極的に行い、業務に対して100%の力を出せるよう準備を進めていきます。

 

――合流するメンバーというのは、どのような構成になっているのでしょうか。
 
寺田氏:これまで運営に携わってきた中堅、ベテランから、ここ数年で入社した若いメンバーまでバランスよく揃っています。
 
上原氏:多種多様なメンバーですが、なにより現状で結果を出している方々ですから、安心しています。

 

――メンバーも同じということは、運営方針も大きく変化することはないのですか?
 
上原氏:そうですね。より良くするための変化はありえますが、基本的な方針を変えるつもりはありません。結果が出ているタイトルですから、それをわざわざ変える必要もありませんしね。その前提の上で、弊社が持つタイトルとのコラボレーション然り、データ分析然りユーザーバリューが高まる施策は積極的に打ち出していきます。
 

――運営方針が変わらなければ、ユーザーだけでなくメンバーにとってもやりやすさがあると思います。
 
上原氏:そうですね。それに加え効率化などマイネットグループが持つ強みも活かしていきますので、今まで以上の結果を期待してください。
 

――運営移管による、ユーザーへの影響は考えられますか?
 
上原氏:影響はほぼないと思っていただいて構いません。ユーザーさんが持たれている個人資産が消えることもないですし、個人情報の管理も倫理規定に基づいて慎重に行います。運営が変わることによる不安はあると思いますが、そういった方々に向けたメッセージも積極的に発信していきます。


また、弊社グループはこれまでに数多くの運営移管を実現し、今回でついに40タイトルに到達します。これまでに積み上げてきたノウハウを「逆襲のファンタジカ」「刻のイシュタリア」でも発揮したいです。
 

――そこはマイネットさんだからこその強みですね。
 
上原氏:仮に私たちの不手際でユーザーさんに不信感を抱かれたら、それはシリコンスタジオさんにとっても毀損になってしまいます。それを避けることは私たちの責任です。
 

――S&Mゲームスを立ち上げて終わりではなく、そこから成長させていかなければいけません。今後はどんな展開を打っていこうと考えていますか?
 
上原氏:まず、S&Mゲームスに仕入れモデル構造を導入することです。自分たちで作って運営を繰り返すだけだと、昨今のサイクルの速さについていけません。またメンバーにとってもキャリアの固定化が起こりやすくなります。次なるタイトルを順次仕入れて、すぐさま運営に当たれる体制が理想なのです。
 
弊社では月に1タイトルのペースで運営移管を成功させていますが、それはつまり月に1回メンバーをなにかの役職に付けられるというわけです。ステップアップの機会を多くするためにも、サイクルスピードは速めていきたいです。
 
寺田氏:メンバーのキャリアアップというのは、私も期待しているところです。我々も海外で売り上げを記録していた自負がありますので、そのノウハウを活かして新しい形の『海外に強い会社』を作ってもらいたいです。

 


――なるほど。
 
上原氏:続いて、日本国内で始まっているタイトルをグローバルローンチしていくことです。弊社グループ内でも国内で磨きをかけ、その後世界展開したゲームがいくつかあります。これもまたノウハウを共有し、S&Mゲームスでも成功事例を作っていきたいと考えています。
 

――では、ゲームの成長という意味では、どのような考えをお持ちですか?
 
上原氏:どちらのタイトルも運営が始まってから長い年月が経っていますが、ほかの作品にはない独自性を持っていると思います。独自性を長所としてとらえ、より伸ばしていく方針を持っています。逆に弱みとなる部分も、どのゲームにも必ずあります。そこはマイネットグループ全体で検証し、補うことが運営移管をする意味に繋がると思います。
 


――両タイトルは英語圏で強いタイトルですが、アジアなどそれ以外の地域に力を入れる可能性はありますか?
 
上原氏:現在の状況で言うと韓国版を運営しており、ここも今まで通りの運営を行っていきます。それ以外の地域への展開は今のところ予定しておらず、まずは英語圏での拡大が大きなミッションになりますね。
 
 

寺田氏:運営チームは日本と海外、大きく分けて2つのチームに分かれています。別チームが国内外をそれぞれ担当するメリットは大きく、例えば日本で先行に配信し、その後海外で配信する際に改良を加えられる点ですね。こうすることで海外版の売上が上がるケースもありますし、良いところを受け継ぎつつ効率化が図れますね。
 
 
――では、寺田さんと上原さんから運営移管後のビジョンがあれば教えてください。
 
寺田氏:ミドルウェアに注力しつつ、新作ゲームへの投資も引き続き事業として進める考えに変わりはありません。これに加えて、成長させたゲームをゲームサービス事業者に委ねる選択肢が生まれたことはとても大きなことです。そういう意味ではより積極的な投資を進めつつ、成長するチャンスをいただけたのはありがたいと思っております。
 
上原氏:スマートフォンゲーム産業の中でも、役割分担の考えが浸透してきたと強く感じています。ゲームを作ることを得意とするメーカーさん方には、作る打席数を増やしてほしいのです。我々が作った作品の運営を引き受けることでそれは実現しますし、我々にとっても運営タイトル数が増えることでバリューアップを図れます。今後も産業構造のひとつとして、盛り上げていきたいと思います。

 
(取材・文:ライター ユマ)


 
 

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■『刻のイシュタリア』

 

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企業情報(シリコンスタジオ株式会社)

会社名 シリコンスタジオ株式会社
URL http://www.siliconstudio.co.jp
設立 2000年1月
代表者 会長:関本晃靖、社長:寺田健彦
決算期 11月
直近業績 売上高80億5600万円、営業利益8億4100万円、経常利益8億3200万円、最終利益5億0700万円(2014年11月期)
上場区分 東証マザーズ
証券コード 3907

企業情報(株式会社マイネット)

会社名 株式会社マイネット
URL http://mynet.co.jp/
設立 2006年7月
代表者 上原 仁
決算期 12月
直近業績 売上高29億6400万円、営業利益1億4500万円、経常利益1億3100万円、当期純利益9500万円(2015年12月期)
上場区分 東証マザーズ
証券コード 3928

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