2018年始企画、CyberZに関するスマホアプリ&ソーシャルゲームインタビュー記事

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【年始企画】「RAGE」「OPENREC.tv」を展開するCyberZは国内e-Sports市場の現状をどう捉える…「選手や企業を応援できる土壌を作りたい」

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スマートフォンアプリ業界に身を置く方々に話を伺い、2017年の市場動向と2018年のトレンドを読み解く年始恒例企画「ゲームアプリ市場のキーマンに訊く2017-2018」。
 
今回は、CyberZ代表取締役社長の山内隆裕氏にインタビューを実施し、2017年のe-Sports市場の振り返りを含め、国内最大級のesports大会「RAGE」やゲーム動画配信プラットフォーム「OPENREC.tv」による業界の盛り上がり、それを踏まえたうえで新たに見えてきた2018年の課題などを語っていただいた。
 
 
 

e-Sportsの認知度を高めた2017年の振り返りと次なる課題

 
――:2017年のe-Sports市場全体を振り返って、印象はいかがですか?
 
山内隆裕氏(以下、山内):e-Sports自体の期待度はすごく高まっていて、色々なところから話を聞くようになりました。民間の企業もそうですし、政治家の人たちからe-Sportsの話を聞きたいという機会が増えていることからも、期待度や認知度が上がってきているのは肌で感じています。
 
――:期待度が高まった要因はどのようなところにあると考えられますか。
 
山内:そもそもゲーム市場が大きいことはみなさんご存じだと思います。これまでは、その中にe-Sportsという世界があるということを潜在的に分かってはいたものの、情報だけでは今ひとつ実態が見えてこないという状態でした。しかし、最近は「RAGE」を始めとするゲーム大会の盛り上がりを映像として見られるようになった影響が大きく、これによりe-Sportsが全国的に認知されたことが期待度の高まった理由だと思います。
 
特に、「RAGE」はただゲームの大会を実施するだけでなく演出面にもこだわっていて、暗がりの中でステージが格好良く見えるようにしたり、司会進行にはスポーツのイメージがある武井壮さんを起用したり、選手たちはオリジナルのユニフォーム着用で試合に挑むなど、”e-Sports”というイメージにハマっているという部分で印象が良いようです。
 
 
山内:また、昨今はTwitterやFacebook、YouTubeといったSNSで個人が感動したことを動画やテキストで投稿し、それが世間に普及していくという大きな流れがあります。これはアイドルのライブなど、オフラインでの体験がすごく広がりやすい環境なんです。オフラインイベントと聞くとアナログな印象はありますが、そういった意味では「RAGE」とも非常に相性が良く、大会を実施したことで生まれたワードや事象がTwitterでトレンド入りしているのを見ると、今後はゲーム市場においての重要なチャネルになってくるのではないかと考えています。
 
――:山内さん個人として印象に残った出来事はありますか。
 
山内:2017年は「RAGE」の入場者数が過去最大規模になったという点が印象深かったです。特に、2017年3月からはエイベックス・エンタテインメント社(以下AEI社)さんとの協業を開始できたことも大きな動きのひとつで、先方にもイベント会場でかなりの盛り上がりを感じていただけました(関連記事)。来場者数1万人を突破できたことでひとつ大台に達することができたと感じましたが、2018年はここからさらに加速度的に来場者を増やす取り組みを行っていきたいです。
 
――:目標としてはどれほどの規模を想定されているのでしょうか。
 
山内:今は5万人というのがひとつの目標ですね。これを超える規模になることでスポンサーが付きやすくなったり、知名度としても社会的な市民権を得られるようになると思います。
 
――:AEI社との協業が始まってからは、どういった部分で変化がございましたか。
 
山内:元々エンターテインメントを突き詰めている会社ですので、会場の設営をはじめ、様々な変化がありました。オフラインイベントを開催するにしても、エンターテインメント性を追求しなければ来場者や視聴者への感動は広がりません。弊社はオフラインイベントに関しても始めたばかりですので、エンターテインメントとして新しい試みをする際にも非常に貢献していただけています。
 
――:「RAGE」に来場されている方の印象はいかがですか?
 
山内:各選手が入場する前に上映されるVTRは非常に盛り上がります。また、選手も来場者からの声援を受けることで、ファンに対して面白い試合を見せることを意識するようになります。入場の際に手を上げたり、走ったりというパフォーマンスをしていただけるのも意識の変化の表れかなと。大会に対する選手の取り組み方も少しずつ変わってきていると思います。
 
 
――:会場に来られた方からはどのような声が挙がっているのでしょうか。
 
山内:9月に東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催した「RAGE vol.5」は、ひとつのターニングポイントになりました。これまで最も大きな会場で、来場者の方々も感慨深いものがあったと思います。また、弊社は選手にフォーカスすることにこだわっています。先ほど述べさせていただいた入場前VTRを始め、本戦の前に抽選会を行い放送することで対戦カードを盛り上げています。
 
ユーザーがコンテンツを楽しむにはひとつでも多くの見所がある方が良いですし、選手のプレイングや人気が上がるような施策を考えなければ、コンテンツとしての品質も向上していきません。RAGEは、ユーザーが大会に出たいと感じられることを大切にしながら運用しておりますので、出場選手から「ファイナリストになったことを自慢したい」と言っていただけたのは良かったと思っています。

 
――:最近では、選手自体にファンが付いているという場面も見受けられるのですが、これは正にスポーツ的な現象ですよね。
 
山内:応援している選手が逆転劇を披露したときなど、盛り上がりに関しては瞬間最大風速という意味でもスポーツと変わらないですよね。まだe-Sportsに触れたことがない方も、一度見ていただければ「ゲームの大会」と聞いただけでは想像できないような大きな可能性を感じていただけると思います。
 
――:一方、オンラインではゲーム動画配信プラットフォームとして「OPENREC.tv」を展開されていますが、こちらについてはいかがでしょうか。
 
▼「OPENREC.tv」▼
 
山内:「OPENREC.tv」はここ1年で規模が約10倍にまで伸びていて、ゲームに特化した動画サイトという意味では、配信者数や動画の数でも日本国内で圧倒的な地位を築けてきたのではないでしょうか。これは、スマホゲームがどんどん普及していることに加えて、ゲームのプレイ動画を視聴する文化が根付いてきたことが要因として挙げられます。上手い人のプレイングを見たいという欲求は今後も高まり続けると思いますので、まだまだ伸びていく可能性も感じています。
 
また、「OPENREC.tv」はe-Sportsとも相性が良いです。e-Sportsの業界発展において、スター選手が誕生することは非常に大事な要因です。その過程で選手の人間性や距離の近さ、インタラクティブ性を持ったチャネルがあるというのはひとつのポイントだと思います。そこで大型大会の優勝者、『Shadowverse(シャドウバース)』でいうところの、まさんやふぇぐさんのような方に「OPENREC.tv」で配信をしていただけることで、ファンとの距離が近くなり、そうした文化が生まれやすくなると考えています。

 
――:そういった2017年の歩みを踏まえ、今、日本におけるe-Sports市場はどういったフェーズにあるとお考えでしょうか。
 
山内:全てのインパクトがまだ初期段階です。ユーザーの母数、選手の母数、ゲームタイトルの種類など、規模の桁を増やしていかなければいけないと思います。先行投資に近い形でスタートしておりますので、ビジネスという意味ではまだまだ成り立たせることが難しい段階ですね。
 
その中でも次のフェーズへ進むにはいくつかの条件が必要だと思いますが、賞金制大会を増やす、または高額賞金を提供できるようにすることは重要なポイントになります。金額が大きくなることで高みを目指す選手の競争が激しくなり、プレイの質が向上することにも繋がりますので、よりエンターテインメント性が上がり、見所のあるコンテンツになっていくのではないでしょうか。
 
もうひとつは、プロゲーマーを職業として認知、定着させることが大きなポイントになると思います。選手たちが目指しやすく、将来の選択肢に入る環境を用意することが重要です。

 
 
山内:そして、そのためにはメディア露出が重要なファクターになります。そこで、「OPENREC.tv」や「AbemaTV」といった配信プラットフォームの成長が必要になります。まずは、親和性の高いメディアで注目度を上げながら、今後マスメディアに取り上げていただけるようになるのが次のステップではないでしょうか。
 
この3つがキーポイントになってくると思います。

 
――:プロゲーマーが職業として定着するには、それに応じた環境も必要になってくると思います。その辺りの現状はいかがなのでしょうか。
 
山内:まだまだ資本力がなかったり、チームが少なかったりということもあって、いきなりは難しいと思います。e-Sportsにしても、認知度が高まってきたとはいえまだまだプロゲーマーチームを持っている会社は少ないので、マーケティングとしてチームを持つことが定着すればより多くの企業が参入し、個人も安定した収入が得られるようになると思います。そのためには、e-Sportsの規模を拡大してスポンサーになることが企業のメリットになると感じてもらわなければいけません。
 
 
山内:もう1点は健全性です。ゲームは身体を動かすスポーツではないので、健康管理や社会性への不安といった部分を担保しなければ目指したい職業から遠ざかってしまします。そういった点の整備を含めてもチームというのは非常に大事です。
 
まだ初期段階なので焦る必要はありませんが、今後もしっかりと意識していかなければならない点ではあります。

 
 

2018年は先を見据えた土壌作りでe-Sportsをさらに盛り上げる!

 
――:2018年のe-Sports市場はどのような年になると予測していますか?
 
山内:2018年は一気に規模化していくのではないでしょうか。インフラが整いつつあることから、通信規格も近々変わるでしょう。また、大きなポイントとして、扱うゲームタイトルという点でスマホゲームが増えると考えています。企業に対する認知度も上がっていくと思いますので、2018年のe-Sports市場はさらに大きな角度で伸びていくと思います。
 
――:スマホゲームが増えていくという予測は、どういった理由からでしょうか?
 
山内:ユーザーの絶対数の大きさですね。例えば、とあるコンシューマー機器だと国内での販売台数が500万台以上なのですが、持っている人全員が毎日ゲームをプレイしているわけではありません。操作性やダイナミックな映像という点はコンシューマーが優れているところでもありますが、普及台数という意味ではスマートフォンが桁違いに高いという点で、ユーザー母数の違いからスマホゲームというのがひとつキーポイントになるのではと考えています。
 
――:ゲームジャンルとしては、どのようなコンテンツがe-Sportsと相性が良いのですか。
 
山内:デジタルTCGに関しては人気を得ております。数々のタイトルの配信が開始されましたので、このジャンルについては2018年の内に一定の市民権を得るフェーズに至るのではないかと思っています。
 
 
山内:あとは、FPSやMOBA、格闘ゲームといったアクションに近いタイトルなど、カードゲーム以外の面で盛り上がりを得られるかがターニングポイントになりそうです。現在、PCで人気のFPS『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS (以下、PUBG)』のスマホ版が配信を予定されているように、他にもチャレンジをする企業がいくつか出てきています。まだ1~2年はかかると思いますが、一度ヒットすると展開は早いのではないでしょうか。『シャドウバース』がヒットした際にデジタルTCGがどんどん配信されたような状態が各ジャンルで起きると、兆しとしてはとても良いのではないかと思います。
 
――:御社としては、2018年はどういった取り組みを考えられていますか。
 
山内:引き続きe-Sportsに注力していくという点ではこれまで通りです。まだ具体的な話はできないのですが、近々リーグを設立したいと思っています。今は1日で終わる大型大会を3ヶ月に1度開催しているという状態なのですが、このリーグが設立されると定期的に試合が配信されるというイメージですので、先ほど述べたスター選手の輩出やスポンサーが付くという点においても良いのではないかと。皆に求められるようなコンテンツにしていきたいですね。
 
――:リーグはどれくらいのペースで開催を予定されているのでしょうか。
 
山内:リーグに何チーム参加するかにもよりますが、試合自体は、いずれほぼ毎日配信されるような状態になると思います。
 
――:大会の形式としては、これまで通りオフライン中心に考えられているのでしょうか。
 
山内:それが良いとは思っておりますが、その点も含めて現在協議中です。
 
――:逆に、オンライン大会を大型化するにはどういった課題があるのでしょうか。
 
山内:ゲームの配信サイトなどで大会を実施することになるので、オフライン大会と比べると、どうしても無機質な感じはしてしまいますよね。予算がかからず場所も取らない、さらにオペレーションの面も楽になるということから、企業としてはオフライン大会の方が実施しやすくはありますが、見せ方という点でまだまだ考えなければいけないことがあります。
 
 
――:ゲームプレイの配信という点では「OPENREC.tv」がありますが、こちらは2018年どのように発展していきそうでしょうか。
 
山内:配信者にフォーカスするよう展開しておりますので、ゲームに特化しているからこそできる機能や画質、ラグなどについては引き続き追求していきたいです。2017年はエール機能を搭載したり、画質を落とさずラグを早めたりしてきたのですが、2018年は機能だけではなく番組も拡充していきます。
 
「OPENREC.tv」の知名度も「RAGE」同様に上がってきており、ゲーム会社からの問い合わせも増えました。また2017年6月に任天堂に関する発表(関連記事)をした頃から公式番組も増えてきておりますので、大会とは異なる方面から選手をフォーカスできるような場所になると良いと考えています。
 
――:そのほか、新たな展開などはいかがでしょうか。
 
山内:目下準備中ではありますが、AbemaTVでゲームチャンネル「ウルトラゲームス」が1月22日にオープンします(関連記事)。AbemaTVの規模もかなり拡大してきましたので、そこで専用チャンネルを持てるというのは、ひとつ非常に大きな展開だと思います。より認知度を上げるためにも、頑張って取り組んでいきたいです。
 
 
山内:AbemaTVは、時間になったら見にくるという、視聴習慣を持ったユーザーも多いので、連動した企画も作りやすいです。「AbemaTV」、「OPENREC.tv」、そして「RAGE」でゲームのプレイ動画が集まる生態系を作りながら、プロ選手や企業を応援できる土壌をこの1年間で作れると、業界全体の発展にも貢献できるのではないかと思っています。

 
――:最後に、2018年に向けての意気込みをお願いします。
 
山内:とても気合いが入っています! とはいえ、市場全体が急に早く展開することはないので、ある程度長期戦になることを見越しながら、やるべきことを全部やっていくというのは大事だと思っています。先ほど、2018年のe-Sports市場はさらに加速していくと言いましたが、それでもまだまだ初歩の段階です。インフラが整わない中でできることもたくさんありますが、外部環境が整わない中で投資し続けることはあまり意味を成さないので、しっかりと腰を据えて展開していくことがすごく大切だと思います。なので、これからも焦らずにできることから頑張っていきます。
 
――:本日はありがとうございました。
 

 
(取材・文 編集部:山岡広樹)
(撮影:和田和也)
 
 
 
■関連サイト
 

RAGE公式サイト

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企業情報(株式会社CyberZ)

会社名 株式会社CyberZ
URL https://cyber-z.co.jp/
設立 2009年4月
代表者 山内 隆裕
決算期 9月
直近業績
上場区分 未上場
証券コード

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