【セミナー】業界交流イベント「Flyers’ Lab #5」をレポート…スクエニ、CGStyle、WFSが語るコンソールとスマホそれぞれの開発・運用の効率化

 
グリーのアプリ開発スタジオ「Wright Flyer Studios」は、5月31日、業界交流イベント「Flyers’ Lab #5」を開催した。
 
第5回目となる今回は「技術編」として、スクウェア・エニックスで『FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE』ディレクターを務める片野尚志氏、アートディレクターであるCGStyleの高橋亮太郎氏、Wright Flyer Studiosの『アナザーエデン 時空を超える猫』を含む2D・3Dタイトル全般の開発を横断的にサポートしている岩本高志氏が順に登壇し、RPG開発・運用における自動化・効率化について講演を行った。
 

 
本稿では、当日の様子をレポートしていく。なお、本公演では一部掲載禁止とされていた資料があったため、その点についてはご了承いただきたい。
 
■Flyers’ Labとは
Flyers(飛行士)たちが、ものづくりにおいて、大空高く離陸するのを夢見て、議論、いじりあい、試行錯誤するLab(実験室)のような場所であってほしい、という想いから命名。あらゆる垣根を超えた学びの場を実現することで、ゲーム業界全体を盛り上げていくことを目的とした業界交流イベントである。

 
●スクウェア・エニックス


▲片野尚志氏(写真左)。『FINAL FANTASY XII』においてリードプログラマーとして参加していた。
 
片野尚志氏は「FINAL FANTASY XIIを現代に甦らせる/ゲームプレイの更なる改良」というテーマで講演を行った。『FINAL FANTASY XII(以下オリジナル版)』は、2006年3月に発売された。2007年には『FINAL FANTASY XII International Zodiac Job System(以下インター版)』として、バトルとゲームバランスを再調整したものが日本のみでリリース。このインター版が、PS4(2017年7月発売)とSteam(2018年2月2日発売)でリリースされた最新版『FINAL FANTASY XII THE ZODIAC AGE(以下FFXII TZA)』のベースとなっている。
 
今回、『FFXII TZA』の実際の開発はVirtuos Ltd.に依頼し、スクウェア・エニックスは監修を行っていた。しかしながら、単なるチェック体制ではなく、Virtuos Ltd.側と日々綿密なディスカッションを繰り返していたという。多い時では、月に一度上海に飛ぶという状態で開発が進められた。またVirtuos Ltd.とのやりとりには構成管理ツールPerforceが用いられたということも片野氏より明かされた。開発中は常に最新のビルドを取得し、双方が同じ状態のものを確認できる体勢を取っていたとのこと。
 
まずは、ゲームプレイの更なる改良についての解説が行われた。ゲームプレイの改良に際して、下記のようなクリアすべき問題があったという。
 
・外注会社に対しての発注内容の明確化
・今回初参加のメンバーがいる
・今の開発者の視点でどのようにゲームプレイを改良するか

 
特に三番目に挙げた「今の開発者の視点での改良」が重要であると感じたチームメンバーは、全員でインター版をエンディングまでプレイして検討を行うことに。
 

▲検討した内容をリストアップしたものの一部。
 
続いて、これらの検討項目を改良するために行われた作業の一部が紹介された。
 

▲インター版ではキャラクター1人につき1つのジョブ選択だったが、『FFXII TZA』では2つが選べる。ジョブは全部で12なので、1回のプレイで全てのジョブが楽しめるようになった。
 

▲広域マップをフィールド上に表示させて、今どこにいるのかを分かりやすくした。また、インター版にもあった高速モードを、更に遊びやすいように改良。
 

▲プレイし直した時にオリジナル版でのミニゲームの進行条件「リーフ9枚」が多いと感じ、3枚へと減らしたとのこと。
 

▲プレイ中に出現する誘導メッセージも改良されている。これもプレイし直した時に「もっと誘導しないと悩む場面もあるのではないか」と感じ、メッセージが5割ほど増やされた。
 

▲多くのプレイヤーが気にかけているであろう、ロード時間の短縮も行われている。
 
ロード時間の短縮については、「PS4なのだから簡単にできると思われるかもしれないが、実はそうではない」と片野氏。ハードディスクの読み込みだけでは今のロード時間の短縮を図れないということが分かったため、今いるマップの周囲データをプリフェッチ(先読み)して工数化したという。これら、多くの気付きと工夫により、ゲームプレイの改良は進められていった。
 
次に、グラフィックの改良について解説が行われた。
 

 
今回、一部のキャラクターだけを綺麗にするのではなくゲーム全体を高品質化することを目標としたという。そのためには、グラフィックの改良方法を開発会社にきちんと伝えるための、手段の検討が必要であった。また、その改良が現実的であるかどうか事前検証するべきであると考えたとのこと。そこで、事前検証で全体の底上げができるようなアセットの保全がされているかということと、その保全の結果を踏まえてどのような改良をするかの検討が行われた。
 
片野氏・高橋氏はオリジナル版にも携わっていたので、オリジナル版がどういった状況であったのかが分かっていたという。そんな片野氏・高橋氏が、最も事前の確認が必要だと考えたのがテクスチャの状況だ。オリジナルではフルカラーのテクスチャが元にあるのだが、これを16色や256色に減色したものを使用していた。これだけを聞くと、フルカラーのものを使えば良いのではないかと思うかもしれないが、実は減色した状態のものにアーティストが手で修正して高品質化していたため、フルカラーのデータがマスターデータとして使える保証がなかったのだという。
 

▲フルカラーのデータ。
 


▲減色後のデータ。ぱっと見では分かり難いが、細かく検証すると多数の差異が発生している。
 

▲差異がどれくらい起きているかの調査結果。こうして、減色前のフルカラーデータが使えるか、減色後のデータを使うべきかの検証が行われた。
 
次に、実際のゲームのデータビルドがどのような状態であるかの確認が行われた。すると、ソースコードがコンパイルできない、CPUが複数あると動かないなどといった問題が発覚。また、当時のMayaのプラグインを作って開発が行われていたのだが、現在のMayaでは正常に動作しないという状況も確認された。これには、社内のプログラマーの尽力で修正対応を行ったという。
 
また、モーションとモデルの管理にも問題があった。モーションとモデルを管理をするためにRDB(Relational Database)が使われていたのだが、当時はRDBを動かすために高速マシンを使っており、現在のPCとは構成が違うものであった。そのため、RDBのファイルはあっても実行ができないという問題が発覚。そこで、社内の情報システム部に依頼してRDBの内容を取得し、MySQLにデータをインポートして解決したのだと当時の苦労を話した。
 

▲これらの検証と施策で学んだことのまとめ。

●CGStyle

▲アートディレクターの高橋亮太郎氏(写真左)も、オリジナル版『FINAL FANTASY XII』に携わっていた。
 
ここからは高橋氏が、『FFXII TZA』のグラフィックの改良について講演を行った。
 

▲『FINAL FANTASY XII』を現代に甦らせるために考えた問題点。
 
高橋氏は、10年の月日が経過している『FINAL FANTASY XII』が、ファンの中で思い出補正が加わって美化されていることを危惧した。当時、初めて見た時は美しいと思ったグラフィックも、実は現代と比較するとずいぶんと粗いものである。そのような、プレイヤーの中でキラキラと輝いているイメージをどうするべきか、頭を悩ませたとのこと。そして、最も効率的であると考えられる3つの解決策が挙げられた。
 
・テクスチャの高品質化(高解像度化・情報の追加)
・モデルの高品質化
・現世代的な表現手法を追加

 
上記のうちまずは、テクスチャの高品質化についての説明が行われた。
 

▲テクスチャの高品質化では、大きく分けると2つの施策が行われている。
 

▲全部をバイリニアするとボケてしまう。綺麗に拡大するツールが複数あるので、選んで使っていくとのこと。
 

▲キャラクターや背景には、各々拡大する時のパラメータを変えた方がより綺麗になることが分かったという。
 

▲テクスチャは数万が存在する。これらはデザイナーが手作業をするのは難しいと判断された。
 

▲当時のテクスチャは全てアトラス化されており、隙間は1ドットしかない。そして、それを拡大すると滲んでしまう。そこで、UVごとに島分けをして後から合成する必要があった。
 
次に、テクスチャの高品質化(情報の追加)について説明された。
 

▲「ガプラスの甲冑を光らせたい」と思った高橋氏。そのための施策が展開されていく。
 


▲多くのマテリアルを表現したいのだが、それをshaderで処理するためには上記を新たに作る必要があった。テクスチャは数万あるので、掛け算すると凄い量になる。
 

▲肌や服など複数のマテリアルを拡大するためにマスクで分けるという工程が必要になった。
 

▲高解像度化するとのっぺりしてしまうため、ディティールを追加していく必要もある。
 
それぞれのテクスチャで最適な対応をするため、オートメーションツールの導入を検討し始めたという。
 

▲検討の結果、オートメーションツールを作るに至った。
 
オートメーションツールを導入することによって何ができるようになったのか、ツールが持つ機能の一部が紹介された。
 



 
上記のような機能を搭載することによって、これまで発覚していた問題が次々とクリアされていく。
 

 
こうしてツールによりかなりの改良を図ることができたが「もっと改良したい」と思われたところにはハンドペイントの処理が施されている。高橋氏は、一例として下記のような部分で、手動による修正が行われたことを公開した。
 



 
続いて、モデルの高品質化についての説明が行われた。モデルは、主に制御を改良することで高品質化していく。
 

▲制御の改良では調整、差替が行われている。
 

▲LODとはLevel Of Detailの略で、当時処理負荷軽減のためにカメラから遠いモデルを軽いモデルに差し替えること。今作では遠いモデルも近く用のモデルを使用している。
 

▲フィールドモデルよりもリッチなモデルに差し替えたが、ボーン数が異なるのでモーションを作り直したり、増やしたりする必要があった。また、アニメーションをどう設定するかという問題が出てくる。
 


▲そこで、テクスチャアニメによるボーン制御や少ないボーンで複数のボーンを制御する仕組みが作られた。
 

▲更に、当時採用されなかったモデルも発掘された。これにより、デザイナーのイメージ通りのものを作ることができたという。
 
こうして高品質化されてきたものに、現世代的な表現手法が追加されて、クオリティが底上げされているのだと高橋氏は話した。
 

▲今回の講演では時間の限り、施策の一部が紹介された。
 

▲当時のブラウン管と現世代のTVとの違いで、キャラクターが蝋人形っぽく見えてしまわないよう、擬似的なSSS(サブサーフェイス・スキャッタリング)を入れて赤みを出している。ぐっと生きている表情になった。
 

▲IBL(イメージベースドライティング)で、そこに存在している感じを強化している。
 

▲水の表現では、屈折や反射が取り入れられた。オリジナル版にも水の表現はあったが、更に強化している。
 

▲SSAO (スクリーンスペース・アンビエント・オクルージョン)。壁との距離感、キャラクターの居場所の判別が容易になり、見やすくなった。
 

▲グラフィック改良のまとめ。
 

▲この改良で気をつけた点のまとめ。
 

▲この改良の振り返り。特に、連携の大切さが強調された。
 
最後に再び片野氏がコメント。開発会社が異なると、やはり開発の文化が違う。その中で効率的に改良をするにはどうしたらいいか検討をする上でも、スクウェア・エニックス側にアートディレクターを立てたというのが、良い結果に結びついたとまとめた。

●Wright Flyer Studios


▲キャラは『アナザーエデン』に登場するモブ。チームメンバーが岩本氏に似ているキャラを選んだとのこと。「凄く長い時間働いていそうな感じが私によく似ている」と岩本氏。
 
続いて岩本氏が登壇し、「アナザーエデン開発環境構築の歴史とエンジン戦略」をテーマに講演を行った。
 


▲『アナザーエデン 時空を超える猫(以下アナザーエデン)』の紹介。岩本氏「シングルプレイ専用なので、周りが既に強くて始め難いということはない」とのこと。好評のうちに1周年を迎え、現在Switch版を開発中。
 

▲本講演のアジェンダ。
 
まず、岩本氏の肩書きであるTA(テクニカルアーティスト)がどのような仕事なのか解説が行われた。TAである岩本氏は、特にアーティスト向けのツールや開発環境を制作している。そこで今回の講演では、主に『アナザーエデン』向けに開発したツールや開発環境について解説していく。
 

▲講演のテーマとなっている「エンジン戦略」というキーワードについての解説。
 

▲主な使用DCCツールの紹介。本講演では主にPhotoshopとSpineが登場する。
 
岩本氏は2016年2月に、開発効率化の依頼を受けた。その時には既に『アナザーエデン』の開発がそれなりに進んだ状況。そこで、既存のフローは基本的に踏襲しつつ、それを自動化・効率化することに主眼を置いた。
 
『アナザーエデン』のキャラクタは多数のパーツで構成されている。Photoshopのデータでは、パーツごとにレイヤーセットに分かれている状態だという。岩本氏は、かなりの量があるので、1つ1つを手動でPNG画像として出力するのは現実的ではなかったと話す。そこで、それを自動化したのが「キャラクタExporter」である。
 

▲シンプルにPhotoshopのアクションから実行するのが、メンテナンスなどの面から見ても楽だと判断したと岩本氏。
 

▲Photoshop上でデータを見たところ。Guideのサイズに合わせてPNGデータが出力される。絵を描く時にGuideが斜めになっていても、自動的にまっすぐにアラインして出力されるようになっている。
 
ここで、『アナザーエデン』におけるキャラクタデータ構造についても解説が行われた。
 

▲これは1キャラクタ分の画像データ。細かな部分ごとのパーツの集合体になっている。パーツ数はおよそ150。
 
次に、アニメーションの視点から見たデータ構造も解説された。アニメーションは、キャラクタのベースとなるタイプごとに共通となっている。タイプは男性、女性、子どもといった形でいくつか存在する。キャラクタが異なっても、画像ファイルの構成と各画像の解像度はタイプごとに同じ。つまり、キャラクタが違っても同じ男性タイプであれば、画像が違っても同じアニメーションが入る。画像を差し替えれば、アニメーションを再利用できる仕組みだ。
 

▲Spineツール上のキャラクタ画像。
 

▲キャラクタが多いので、各キャラごとに処理をすることは難しい。そこで、異なるキャラクタ間でのアニメーションが共有されている。
 

▲初期のパイプラインは非常にシンプルであった。
 
「キャラクタExporter」は好評価を得た。そこで、派生形が作成されることに。実は岩本氏は、派生形の作成をある程度見越しており、もともと汎用的に使えるように「キャラクターExporter」を作っていたという。そのおかげで、派生形は比較的簡単に用意することができたと語る。同時に、SpineとPSDデータの整合性チェック機能も追加された。チェック機能とは、素体ごとに構成や解像度が一致しないと不具合が発生してしまうので、それを厳格にチェックするツールとのこと。
 

▲『アナザーエデン』における派生キャラの一部。


▲機能拡張により、パイプラインが初期よりも複雑になった。
 
この頃から岩本氏への依頼が増え、一気に多忙になったという。
 

▲岩本氏が依頼され、順に対応していったExporterの一覧。
 

▲大きな一枚絵から、用途に応じたサイズ等の情報を出力するためのツール。
 


▲背景はパーツごとにPhotoshop上でスマートオブジェクトになっている。これを1つの画像データとして出力するためのツール。
 

▲アトラス情報データというのは、武器画像データのどの部分がどういった役割を持っているかを示すもの。
 

▲『アナザーエデン』には釣りのシステムがあり、魚がかなりたくさんいる。この出力を自動化したいという要望に対応した格好だ。
 

▲資料作成のためにキャラのサムネイルが出力できると便利だという声にも応えた。
 

▲『アナザーエデン』の世界に登場する独自文字。ひらがなに対応している。これを、自動的に生成するツールも作られた。
 

▲これらのExporter群が作られたことにより、パイプラインが更に複雑化した。
 
そんな折、『アナザーエデン』のエンジンを利用した新タイトルが登場する。この時の新タイトルが『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか メモリア・フレーゼ(以下ダンメモ)』だった。
 
この『ダンメモ』には、『アナザーエデン』で作られたツールの大半が再利用されている。そのため、とても短い時間で作ることができたとのこと。『ダンメモ』専用に拡張したのは専用武器種の追加と、アニメ風加工処理のみ。ごく少数の拡張だけで作られたのだ。この、既存の資産を活かした効率的な環境構築こそが、エンジン戦略である。
 

▲『ダンメモ』対応後のパイプラインがこちら。見た目は先程から変化がないが、2タイトルをカバーしている。
 
続いて、Spineの機能拡張について解説された。それまではPhotoshopのツールを作ることが多かったが、Spine絡みの依頼が多くなってきたと岩本氏。本講演では、Spineの拡張機能から、オリジナルの素体の状態から、意図せずして加えてしまった変更をリセットできるほか、あるSpineから別のSpineにアニメを一括で移植できる「データ移植ツール」や、動画や連番画像として一括出力できる「バッチ Exportツール」の2種が紹介された。
 

▲Spine関連を追加した後のパイプライン。
 
次に、データ管理の問題に着手したとのこと。それまでは、アーティストが手作りでConfluenceにデータ管理用のリストを作成していた。これでは、作るのもメンテナンスも手作業なので、非常に大変だ。また、ソートもフィルタもできないため、視認性も悪いものであった。
 

▲そこで岩本氏が行ったのが、データ管理用のWebアプリ作成。
 
ところが、ここでアクシデントが発生する。上記データ管理アプリの開発者が退職することに。また、データ管理の自動化・効率化は進めたいのだが、拡張・メンテナンスのコストが重くなってきた時期でもあった。そこで岩本氏は、巷で話題となっていたShotgunを試すことを思いついたのだと経緯を話した。
 

▲Shotgunの解説。導入にあたり、ライセンス費用が問題になったが、目的を絞ることにより、少数のアカウントでも運用が可能ではないかと考えられた。
 

▲Shotgunを導入した1時間後からのログ。およそ4週間で正式導入が決定された。
 


▲Shotgun導入のまとめと、スピード導入のポイント。
 

▲こちらが現状のパイプライン。
 

▲今後の予定。エンジン戦略を活かし、更なる派生タイトルが登場する可能性もある。
 

▲講演のまとめ。特に、現場との信頼・協力関係が最も大切であるとのこと。岩本氏は「時間がかかっても、少しずつでも現場のアーティストと打ち合わせながら進めることに気を遣っている」と語った。
 
講演後は、モデレーターとしてWright Flyer Studiosの下田翔大氏が登壇して座談会が行われた。
 

 
今回の座談会では「ゲーム開発・運営の自動化や効率化を行う上で、注力・重視しているポイント」や「自動化・効率化を実現する上での弊害と、その乗り越え方」などのテーマで話が展開された。
 
座談会の中では、聴講者からの質問も受け付けられた。『FFXII TZA』はコンソール、『アナザーエデン』はスマホのタイトルだが、互いの話を聞いて思ったことは何かという質問には、岩本氏が「絶対的な違いはなく、スマホがハイエンド化してきているのでできることが近くなっている」と答えると、高橋氏も「全体としては方向性が一緒」、片野氏も「本当に我々と考えが同じだと思った」とそれぞれが語った。三者ともが、自動化・効率化の観点ではコンソールとスマホで、それぞれに合った解決方法が必要ではあるものの大きな違いを感じていないのが印象的であった。こうして「Flyers’ Lab #5」も、盛況のうちに幕を閉じた。
 
 
(取材・文 ライター:岩崎ヒロコ)
株式会社スクウェア・エニックス
https://www.jp.square-enix.com/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス
設立
2008年10月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高2428億2400万円、営業利益275億4800万円、経常利益389億4300万円、最終利益280億9600万円(2023年3月期)
企業データを見る
株式会社WFS
https://www.wfs.games/

会社情報

会社名
株式会社WFS
設立
2014年2月
代表者
代表取締役社長 柳原 陽太
企業データを見る