【インタビュー】GREE15周年の歩み…ユーザーに寄り添うサービスがどのようにして生まれたかを徹底追及 グリーが見据えるSNSの未来とは


グリー<3632>は、同社が運営するSNSサービス「GREE」が今年で15周年を迎えた。15周年の歴史の中で様々なサービスが生み出され、「GREE Platform」へと進化した本サービスでは、2019年4~5月にかけて、生放送番組「15周年特番! GREEやってる(た)芸能人大集合!」や、GREE 15th Anniversary「昔の自分に出会ってみたら○○だった」キャンペーンなど、各種の施策を実施。現在GREEを楽しんでいる人だけでなく、過去にGREEサービスを遊んでいたという人々の注目を集めて話題となった。
 

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※キャンペーンは2019/05/31にて終了している
 
そこで本稿では、グリー 開発本部 GREE Platform部で部長を務める中嶋友一氏と、グリー Japan Game事業本部 Marketing部 マーケティンググループでシニアマネージャーを務める馬場貴之氏にインタビューを実施。アバターコミュニケーションから始まり、『釣り★スタ』や『探検ドリランド』など同社の代表作を生み出した本サービスは、どのような変遷を経てきたのか。ここまで長くサービスを継続できる要因や、続けてきたからこそ得られた知見、今後のSNS業界についてなど、様々な角度でお話を伺ってきた。


▲グリー 開発本部 GREE Platform部・部長の中嶋友一氏(写真右)と、グリー Japan Game事業本部 Marketing部 マーケティンググループ・シニアマネージャーの馬場貴之氏(写真左)。

 

■サービスが15年続くことへの感謝

 
──:まずはお二人の普段の業務を含め、GREE Platformでどのような立ち位置を担われているかといった自己紹介をお願いします。
 
中嶋友一氏(以下、中嶋):GREE Platform部で部長を務めております。私のところでは、お客様データの管理から、決済システム、SNS機能、お客様投稿の監査など、全般的な機能を取り扱っています。
 
また、どのゲームタイトルでも必要な共通機能の開発も行っています。GREE Platformでは数多くのタイトルを配信いただいており、個別に同じような機能を作っていては非効率的になってしまいます。そこで、必要な機能があれば我々の部門で開発して各タイトルに使っていただくという流れにしています。
 
あとは、GREE Platform上でタイトル横断のキャンペーンなど、GREE全体の活性化施策にも携わっております。
 
馬場貴之氏(以下、馬場):私は前職で広告の営業をしておりましたので、弊社に入社してからも長らくGREEの広告営業を務めてきました。現在はその事業の統括をしつつ、GREEブランドのゲームタイトルやGREE自体のプロモーション・マーケティングのマネジメントをしております。
 
2014年ごろからは『探検ドリランド』(以下、『ドリランド』)や『釣り★スタ』など長きに渡ってご愛顧いただいているタイトルが増えてきましたので、「長寿」をテーマにした企画やプロモーションを発信してきました。業界全体の活性化とコンテンツの長寿化を大事にしていきたいという想いから「超長期運営」をテーマにしたセミナーも主催してきました。




──:「超長期ゲーム運営サミット」や「超長期アバター・デコ運営サテライト」といったセミナーは弊社でも取材をさせていただきました。

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馬場:そうですね、ありがとうございます。今後も長寿コンテンツという切り口で活動の幅が広がっていけば良いなと思っています。
 
──:長寿というところで、改めて今回15周年を迎えられたということですが、現在の心境はいかがでしょうか?
 
中嶋:普段はあまり意識をしていなかったのですが、改めて振り返ったときに「平成の期間の半分はGREEを運営している」ということが物凄く感慨深いです。15年も運営を続けていると本当に色々なことがあり、良い時も悪い時もお客様に叱咤激励をいただいてここまで続けてこられました。今もたくさんのお客様に遊んでもらっているということを非常にありがたく思います。
 
また、これまでに多くのスタッフが色々なフェイズでGREEに関わってきて、多くの人が作り上げたものを今自分が引き継いで続けているというのも感慨深いですね。ここで途絶えさせちゃいけないという気の引き締まる思いを感じています。
 
馬場:今年のゴールデンウィーク期間には、15周年をお祝いする大きめのプロモーションを打たせていただきました。反応反響や流入効果は非常に良好で、このタイミングで多くの方にGREEに注目していただけました。
 



馬場:「懐古」というフックでプロモーションさせていただいたので、SNSなどを通じて直接ユーザーから「懐かしい」という言葉をいただけたことが一番嬉しかったです。空白の期間があるからこそ「懐かしい」という言葉が発せられると思うのですが、我々からすれば「当時GREEで遊んでいたことを覚えてくれている」「GREEにしかない思い出がある」という意味でも何よりの褒め言葉と受け取っています。そういったお声をいただいたときに運営していて良かったと思いますし、改めてお客様を大事にしていきたいなと感じました。
 
──:ゲームに限らず、世の中全体のサービスを見渡しても15年続くというのは並大抵のことではないなと思うのですが、ここまで続けられてきた要因はどこにあると考えておられますか?
 
中嶋:本当に昔から使い続けてくださっているお客様に支えられているところがあります。その中でひとつ強く思うのは、お客様の声や行動データを細かく分析して施策に盛り込んでいるということです。お客様から見ると、まだまだ「全然足りないよ」と言われてしまうかもしれませんが、施策を投入するたびにSNSやGREE内のコミュニティの反応、数字をリアルタイムに確認しています。成功した施策に関しては、その後GREEの他タイトルでも展開することがありますし、失敗した際には「何がダメだったのか」という点をきっちりと深掘りして二度と同じような失敗を繰り返さないようにしています。こうした日々の改善があるからこそ、お客様にも飽きずに長く続けていただけているのではないかと思います。
 
馬場:今のTwitterやInstagram、Facebookは、リアルの自分を表現するツールかと思います。しかし、GREEがゲームサービスを始める前、2004年のサービス黎明期はSNSサービスとして展開しており、当時はGREEをはじめ、mixiなどのSNSは、そこに別の自分を作り上げてコミュニケーションをするというのが主流でした。

 

▲SNSサービスとして展開していた頃の「GREE」。


▲かつてのSNSは、今のFacebookやInstagramとは異なり、ニックネーム文化が主流だった。

──:自分をキャラクター化してコミュニケーションするイメージでしたね。
 
馬場:そうです。実際は凄く物静かな性格でもネット上でははつらつと明るく振る舞ってみたり、現実とは全く異なる繋がりからできた友人と仲良くなったり。こういった自分にしかないネット上だけの関係性や経験が年を経て思い出になっていると思うんです。これがGREE全体で数百万人、数千万人に近い単位で存在しているというのが前提としてある中でゲームのサービスがスタートしました。結果的に、これがGREEの強みになったのだと思います。
 
また、ここにしかない関係性が時を経て「懐かしい」という感情に昇華され、15周年のタイミングでひとつの大きなファクターになったのではないかと考えています。思い出を掘り起こす、という反響が生まれたのはそういうところかなと思います。

 

■呼び起こすのは「懐かしい」という体験

 
──:そんな中で、これまで最も嬉しかったことを教えてください。
 
中嶋:月並みではありますが、サービスを提供したお客様に喜んでいただけることが最も嬉しく、仕事としても一番やりがいを感じるところです。開発など大変な部分もありますが、「面白い」などお客様が喜んでいる声を聞くと「頑張って良かった」と思えます。
 
──:ちなみに、SNSサービスではどのような施策がユーザーに喜ばれるのでしょうか?
 
中嶋:多岐に渡るので”この施策”と絞り込むのは難しいですが、SNSの機能に特化するだけではなく、ゲームと共に「どうすればお客様の盛り上がりを最大化できるか」ということを意識しています。
 
馬場:そうですね、ゲームならガチャ券やアイテムを配布する、特別なコラボを実施するなど、いくつか施策も浮かぶのですが、今回、GREE15周年プロモーションでは何をすることでお客様に喜んでいただけるのかというのが悩んだ部分ではありました。

 
――:その問題はどのようにして解決されたのですか。
 
馬場:お客様が我々に求めているものや期待している点を徹底的に調査しました。例えば、過去に『釣り★スタ』を遊んでいた方が、何気なく「昔、一緒に遊んでいた友人と再会したいな」というようなことをSNSに投稿してくださっていました。また、ここ2~3年の『ドリランド』でも「当時の仲間にまた会いたい」「あいつ元気にしてるかな」といったコメントが散見されます。これを見て、今求められているのは「思い出」や「友人関係」を通じて当時のコミュニケーションや経験を掘り起こすことなんだと、今回のキャンペーンを思い付きました。お客様の想いを叶えるためにも、15周年というタイミングで一度戻ってきていただければ、またそこでコミュニティを再構築できるのではないかと考えました。
 

▲GREE15周年を記念して実施した施策がこちら。
 
馬場:この動画は、かつて自分が遊んでいたゲームのプレイ状況に応じて流れるようになっているんです。例えば『踊り子クリノッペ』を遊んでいた人なら動画の中にもクリノッペが現れたり、当時開催されていたイベントの素材が表れたりします。
 
──:なるほど、その人の思い出に紐づいた映像が作られるんですね。
 
馬場:その通りです。これはSNSにそのまま投稿することができるので、これを見た友人が「私は何が再生されるんだろう」と気になって試してもらうことからコミュニケーションや会話が生まれないかなと。
 
中嶋:ちなみに、パターンかなり作りました(笑)。数百以上ですね。

 
――:凄い数ですね!?
 
馬場:また、このキャンペーンには「旧友に再会しに行こう」というタグがあるのですが、この期間にきっとマイページ内に友人が訪れた足跡がたくさん付くので見に行ってみようというものです。自分の思い出を動画にして、それを種にたくさんの人にこのページに集まってもらって友人探しを活性化してもらう、というのが一連の流れになっています。
 

▲あしあと機能。

──:十数年ぶりの再会となると簡単なことではないと思うのですが、何か苦労された部分や難しかった部分はありますか?
 
中嶋:僕たちが意図した通り、GREEに戻って友人を探していただけるところまでは多くの方に試していただけました。しかし、実際に再開できたか?と聞かれると、ナビゲーションが甘いところもあり自分が戻ってきたタイミングと友人が戻ってきたタイミングがズレてたりなど、再会できたケースはあまり多くありませんでした。個々に戻ってきたユーザー同士がどのようにすれば再会できるのかというところは次回の課題です。

──:逆に成功したポイントについても教えてください。
 
中嶋:個人的には、アバターや動画などキャッチーなものを簡単にSNSで拡散できたことだと思います。これが、僕たちがキーワードにしていた「懐かしい」という部分にピッタリとハマってくれて、思い出を呼び起こせたのが最大のポイントだと思います。
 
──:ちなみに、ユーザーからはどんな反応がありましたか?
 
馬場:「15周年をおめでとう」や「ありがとう、今後も頑張ってください」といった声をたくさんいただきました。
 
中嶋:あと、当時は繋がっていなかった今の友人同士で「昔、GREEやってたんだ」、「え!?私もやってたよ。今度、何か遊んでみよう!」と思いがけない会話に発展していることもありましたね。
 
馬場:あと今回、久々に戻ってきていただけるお客様が大量にいるだろうと想定して用意した機能があります。それが、パスワードを忘れてしまったお客様への対応です。当時はスマートフォンすら普及していないガラケーの時代だったので、登録していたメールアドレスすら覚えていないという方もいると思いました。そこで新しく開発したのが「元自分連携機能」です。こちらは、ニックネームや出身地など、いくつかの情報から元々の自分を探していただける機能になります。パスワードを忘れていても懐かしい体験ができるという点はこだわったポイントです。
 
 

▲元自分連携機能。

馬場:ここで自分を見つけられたら、元々の自分のGREEアカウントと今の自分のGREEアカウントの連携を行うことで先ほどの動画を見て投稿したり、友人関係を閲覧できるという機能を初めて実装しました。
 
中嶋:これにより、元の自分のプロフィールを見に来てくれた旧友がいたら、アカウントが連携されているので、逆にアプローチができるようになっています。

 

■GREE15年の変遷 ゲームが生まれた「改革期」

 
──:長く続けているからこそ得られた知見はありますか?
 
馬場:お客様の声を聞くことは間違いなく成功に繋がります。そのため、2014~2015年ごろからは、お客様が何を求めているのか、我々の足りない部分は何かを直接見聞きするためにもアンケートやリアルイベントを積極的に行うようになりました。
 
──:確かに、今年の1月にも『アバター』『クリノッペ』『ハコニワ』で合同ファンミーティングを開催されていましたね。
 
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馬場:そうですね。こちらも取材に来ていただきありがとうございます。長く運営を続けているとお客様の年齢層も下は20代から上は70代までと凄く広いんです。そんな中で、例えば「何かコラボを実施したい」と施策を考えても、全てのお客様をガバレッジすることはほぼ不可能です。とはいえ、どういう配慮や工夫があればみんなが気持ち良く遊べるようになるのか。それを実現するためにも、今どのような方々にゲームが遊ばれているのかを知る必要があります。データーだけでは出てこないリアルイベントを通して、実際にファンの方々に会ってお話をすることは多くの学びにつながります。
 
──:どのような変遷を経て、その学びを得られたのでしょうか?
 
中嶋:『ドラゴンコレクション』(以下、『ドラコレ』)や『ドリランド』といったソーシャルゲームが生まれて、ゲームプラットフォームに変革した2010年辺りはターニングポイントになりました。ここで一気にSNSサービスからゲームプラットフォームとして大きくなったこともあり、当時は如何に良いゲームを作れるかというところにフォーカスしていたのですが、その内「ただゲームを作るだけではなく、しっかりとお客様の顔を見ながら運営に活かしていかないといけないよね」という声が社内でも挙がり始めました。こうしたところからリアルイベントなどを実施してお客様と向き合う運用に転換していったというところも、直近の大きな変革ポイントだと思います。

──:世の中の動きとしては、2012年ごろから急激にスマートフォンが普及するという大きな変化があったと思うのですが、これに対してはどのように考えられていたのでしょうか。
 
馬場:スマートフォンが普及し始めたとはいえ、当時はまだまだガラケーのお客様もたくさん残っておられました。スマホだけならリッチなゲームを作ることはできるけど、ガラケーではそれができない。しかし、イベントやランキングには両方の端末のお客様が参加しているので、使う端末によって優劣を付けることはできないというのはゲーム開発だけでなく、様々な機能やマーケティング領域でも凄く悩んだポイントです。
 

▲GREEの看板タイトル『釣り★スタ』の黎明期。

──:結果としてはどのように対策されたのでしょうか。
 
馬場:各ゲームスタジオや、デベロッパー様と共に、対応環境の最大公約数を目指せるクオリティを模索し、最終的にガラケーの中でも本当に対応が難しいところは非対応になるケースもありました。特に2012~2014年ごろは、世の中でGREEをプレイできる層の中間地点というのを常に探していました。
 
──:GREE Platformがここまで長く続いている要因として、先ほども挙げられた『ドリランド』や『釣り★スタ』といった人気タイトルの登場があると思うのですが、こういったタイトルが人気を獲得し続けていられる要因はどこにあるとお考えでしょうか?
 
中嶋:例えば、『釣り★スタ』であれば遠洋計画という名称でVRやNintendo Switchなどのマルチプラットフォームに展開するなど、時代に合わせてGREEのゲームを遊んでいただけるように努力してきたということはあると思います。GREE Platformで展開しているサービスは継続しつつ、IPとして広げようという動きは初期の頃から各タイトルで検討されていましたね。
 

■今後SNSサービス業界はどうなる?

 
──:グリーから見て、今のSNSサービス業界はどのように見えていますか?
 
中嶋:昔から言われ続けていることではありますが、実名かつリアルな人との関わりが当たり前になりすぎて、そこに疲れてしまっているという印象はあります。
 
そういった意味では、GREEのような匿名で楽しめるサービス、リアルと分けたもうひとつの世界があるというのは良いことだと思っています。いつの時代も、自分と興味・趣味が同じ仲間で集まることへの需要は絶対にあるなと。リアルの関係性を持つSNSとは、また別の流れができるのではないかなと思っています。
 


馬場:今回、15周年のプロモーションやってみて分かったのですが「初めて触れたインターネットサービスがGREEで、当時は親のガラケーを借りて利用していました」という方の声もかなり多かったんです。そういった方たちがいることを考えると、今の時代ならニックネーム文化が逆に新鮮に受け取られるのではないかと思ったりもします。
 
インターネットでは自分を表現することが当たり前と思われているところに、実名ではない第二の自分を作って友人とやり取りするという体験もあると。そもそも自分であることがバレないようにコミュニケーションをすること自体が、今のSNSとの大きな差別化になっている。そういう意味では、一周してまたそういったところに焦点が当たっている気はします。

 
中嶋:あと、今は「インフルエンサー」という言葉に代表されるように、特定の凄い知識や経験を持った人がメディアとして発信している一面があります。みんなが情報メディアのひとつとしてSNSを使っているということは大きな変化だなと。この流れは今後ますます強くなると思います。

 
──:GREE Platformとしては、今後どういう方向を目指していくのでしょうか。
 
中嶋:やはり長く使い続けてくださっているお客様としっかり向き合って運営していこうというところが大きいです。今回の15周年施策で新たに気付けたこともありますので、引き続き友人関係を大切にし、友だちと一緒に遊ぶことでより楽しめるゲームプラットフォームという視点で進化させていきたいです。
 
──:GREE Platformの20周年には十数年来の友人とも再会できると。
 
中嶋:そうですね。その頃には確実に再会できて、自分がGREEに戻ったらリコメンドされるくらいのサービスを提供したいです。
 
──:『釣り★スタ』や『ドリランド』などタイトルベースではいかがでしょうか?
 
馬場:今回、多くのお声をいただいたところでは、例えば、ドリル掘っていた時代の『ドリランド』を復活して欲しいというものがありました。これについては、ちょうど夏頃を目途に、今の探検ドリランドに機能追加をする形でプロジェクトを進めています。こちらでも「懐かしい」と喜んでいただけると嬉しいです。
 

▲未だにファンも多いという旧『探検ドリランド』。

──:新しいものへの挑戦についてはいかがですか?
 
中嶋:我々の強みはSNSコミュニケーションの部分だと考えています。例えばカジュアルゲームでランキングを競うにしても、ただゲームで競うだけでなく、コミュニケーションやSNSを混ぜることで、新しい切り口や面白さが演出できる部分もあるのではないかなと。そういったところを、自分たちだけでなくデベロッパー様と連携して「新しい面白さ」を作っていきたいという想いがあります。なので、「一緒に仕事をしませんか?」というお声はどんどんいただきたいです。
 
──:最後に読者の方々へメッセージをお願いします。
 
馬場:GREEだけでは15周年まで続けることはできなかったので、国内外問わず全てのパートナー様には本当に感謝しかないです。15周年を迎えて、改めて僕たちにしかない想い出や、SNSとしての価値、お客様にとってのGREEならではの居心地の良さは感じましたので、今後はそこを強みにして、世の中に新しいサービスを還元できるよう頑張っていきたいと思います。
 
そういった中で一緒に取り組みたいという企業様がおられましたら、ゲームコンテンツに関わらず何でもご相談いただけると嬉しいです。
 
中嶋:今、GREEがあるのはお客様のおかげです。強く感謝を持ちつつ、お客様の顔をしっかりと見て、想像することに磨きをかけてお客様に喜んでいただけるサービスにしていきたいです。これを続けることで、今はGREEを離れてしまっている人や、まだ使ったことがない人にとっても良いサービス、喜んでいただけるサービスになると思います。
 
まずは目の前のGREEのお客様により一層喜んでいただけるような新しい価値を提供し、潜在需要をしっかりと見たいなと。そのためにも、新しいサービスを作っていければと考えておりますので、今後とも楽しみにしていてください。

 
──:本日はありがとうございました。

 
(取材・文 編集部:山岡広樹)
 

特設サイト

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高754億4000万円、営業利益124億9800万円、経常利益130億8600万円、最終利益92億7800万円(2023年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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